はじめに
下記投稿の後日談になります。
結論としてAzureの道を進みたいと考えるまでのプロセスについてまとめました。
3年目時点での仕事
・あるシステムの保守運用
・技術的な知識は全く頭に入っておらず、故障時の対応フローのみ習得
・それとは別にハードの更改案件が大量にあるのでそのスケジューリング
・チームタスク管理
自分の「したいこと」に向き合う
下記でも話しましたが、このまま同じ仕事をするのは非常にリスキーだと思っていました。かといってしたいことがあるわけじゃない。という状態です。
それでもこのまま何もしないと市場価値が下がると思っていたので、何か行動しなければなりません。
しかし、「したいこと」がないのです。
考えてみても下記のように「やらない理由」がたくさん出てきます。
・新しい技術に触れたい?⇒楽しそうだけど、その道を行って大丈夫?
・マネジメント頑張りたい?⇒いつか淘汰されない?大丈夫?
・AIの仕事は?⇒どうやって金にするの?大丈夫?
自己分析的なサービスもいくつかやってみました。
しかし、じゃあ仕事として何がしたいの?という答えは出てきませんでした。
そこで、もういっそのこと
「今の仕事をしたくない」ことを「したいこと」に定義してみました。
今の仕事をしないためには?
今の仕事をしないためには何が必要かを考えました。
当時私の業務の7割くらいは「人から振られるタスク」でした。
この「人から振られるタスク」をどうにかしたいと考えました。
チーム内の人間が私に対してタスクを振る心理として、考えられたのは
「この人は暇そう」「この人はまだまだ成長していない」等と思われた時です。
職場で最年少ということもあり、「下」だと思われているという感覚もありました。
ではそう思われないためにどうしたらよいか?
当時頭で具体的に言語化できていた訳ではないのですが
「自分にしかできない仕事の割合を増やし、自分のポジションを獲得する」
これが最適ではないかと思いました。
では何ができるか?
私は俯瞰して物事を捉えるのが得意です。
職場全体で、「何に取り組むべきか」が感覚的にわかっていました。
取り組んだこと
問題点
私のチームは保守担当です。
チームとは別に営業担当がいました。
営業担当が何人かいるのですが、それぞれが好きなように案件を受注していました。結果、繁忙期と閑散期の差が激しくなっていました。
顧客の都合に全て合わせて案件を取るのでみんな似たような時期に案件を放り込んでくるようになっていたのです。
行動開始
「案件の時期を分散させる」ことを目標として行動することにしました。
まずは営業が「バラバラに受注してくるのをやめてもらえないか」と言ってみました。全員先輩です。なんやかんや言って聞いてくれません。残念。
と、諦めるわけにもいかなかったので誰にでもわかるように私が感じている「問題」を認知してもらう作戦をたてました。
今年受注予定の案件のスケジュールを可視化することにしました。
当時営業の頭の中にしか正確な情報はなかったので、ヒアリングしまくりました。
時期が未定のもの、顧客が強く要望しているもの、会社都合でいつにしないといけないという制約があるもの。
ひととおりスケジュールに落とし込むと一目瞭然。
ある月は全く案件がない。しかし、ある月は繁忙期(人が絶対に足りないことが見てわかるレベル)。誰が見ても「これ捌けるわけないじゃん」状態になりました。
ここまできてやっと営業に話を聞いてもらえるようになりました。
次の壁
営業は話を聞いて前向きに検討してくれるようになりましたが、
それでも営業力やこれまでの営業スタイルまでいきなり変えられません。
「繁忙期の案件を少しだけズラす」ことはできましたが、「繁忙期をなくす」ことはできませんでした。
そこで「繁忙期にやっている仕事」に着目しました。
わざわざ繁忙期にしなくても閑散期に事前準備できるのでは?と考えたのです。
すると「設定表」みたいなものを作る作業があるんですが、
チームメンバはこれをいつもは繫忙期にしていました。
ある程度要件がブレそうにない案件から、閑散期にやってしまう作戦をたてました。
スケジュールで可視化した内容を保守チームに見せました。
暇な今しないとまずいことを訴え、その通りやることになりました。
行動した後の自分のポジション
ここまで「取り組んだこと」の章でしてきたことは
今までの通常業務をこなした上、+α自分でやると決めてしたことでした。
かなり残業しました。
その頑張りと、「チームタスクを別担当と調整してコントロールする」ことをしたおかげでタスクを振られる側ではなく、チームタスクのコントロールをする側になりました。
これによって「人から振られるタスク」は激減しました。
今ではほぼありません。
余裕から生まれたチャンス
ここまで行動してきてチャンスが訪れました。
私はもともとAWSの資格を会社の指示で取らされていたのですが、あまり気が進みませんでした。
それでも新しいことができるならと、「クラウドしたい」と上司に相談していました。
するとある日、Azure案件の話が舞い込んできました。
・Azureの有識者というのは会社でもほぼいないこと
・今クラウドの中でもかなり伸びていること(当時AWSは横ばいだった)
のでAzureであればやりがいのある仕事ではないかと思えました。
昔の私なら前向きに捉えることができなかったかもしれません。
しかし「今の仕事をしたくない」という動機で行動し、ある程度結果を
出せた自分に自信が持てるようになりました。
何か行動をすると、普段目の前に見えているはずのチャンスをチャンスだと認識できる能力があがるのかもしれません。
こうして、私はAzureの道を歩みたいと思えるようになりました。
最後に
おそらく今の会社の今のポジションではいつか限界が来ます。
ご紹介した記事の中に
Azureの有識者というのは会社でもほぼいないこと
と書きましたがこれが成長の壁になると予想しています。
また次の壁が現れたら、会社にとらわれず転職の道も視野に入れて乗り越えたいと思っています。
ここまで長文をご覧いただきありがとうございました。