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AWS re:Invent 2023

Last updated at Posted at 2024-02-22

はじめに

本田技研工業 RoadSyncチームのバックエンドを担当している安部と申します。

RoadSyncの概要説明はTechブログ第一弾に記載していますので、ぜひご覧ください。

今回は、2023/11/27〜12/1にラスベガスが開催されたAWS re:Invent 2023に参加しましたので、そのイベント内容を紹介します。

AWS re:Inventとは?

AWS re:InventはAWS 最大のラーニングカンファレンスで、毎年ラスベガスで開催されています。複数のホテルでセッションが開催され、徒歩、シャトルバス等で移動し受講しに行くというスタイルのイベントになります。

IMG_1283.jpg

滞在スケジュール

スケジュールは以下の通りで基本的に朝から晩までイベント参加でした。

  • 11/26(日)
    • 日本発17:00、ラスベガスのホテル着17:00
    • AWS re:Invent の登録
    • ホテル周辺に水がないので、水分調達
  • 11/27(月)
    • 8:00〜16:30 セッション参加
    • 16:30〜18:00 Expo参加
    • AWS re:Invent  Monday Night 19:00〜21:30
  • 11/28(火)
    • 8:00〜19:00 セッション参加
  • 11/29(水)
    • 8:00〜19:00 セッション参加
  • 11/30(木)
    • 8:00〜17:00 セッション参加
    • 19:00〜 re:play参加
  • 12/1(金)
    • 8:00〜 帰国

参加したセッション

セッションは大きく分けて5つあり(正確にはもう少しあるが)、そのうち4つのタイプに参加しましたので、その概要について説明します。赤文字が参加したセッションタイプになります。

  • Keynote
  • Workshop
  • Chalk Talk
  • Breakout Session
  • Jam、Game Day

Keynote

主要なアップデートが最も早く発表されるセッション。Keynoteの様子はインターネット配信されるが、現地でしか味わえない盛り上がりを体感できるので絶対に外せないセッション。

Keynote開催前には海外のアーティストの方による生演奏で盛り上がっていました。

IMG_0723.jpg

Keynoteの目玉であるCEOのプレゼンの様子です。

IMG_0750.jpg

Workshop

AWSのサービスを使用してチームで問題を解決する2 時間のインタラクティブなセッションです。メイン スピーカーによる短い講義 (10 ~ 15 分) から始まり、残りの時間はグループでの作業に費やされます。

Workshopでは、暫定的なAWSアカウントが与えられ、そのアカウント上で作業していくことになります。ですので、自身でAWSアカウントは用意する必要はなく、PCのみ持ち込めば参加できるようになっています。

以下は、参加したAWSインシデント検知に関するWorkshopのアウトラインです。

IMG_0659.jpg

Chalk Talk

少人数を対象にした対話型セッションで、スピーカーの方が単に講義の説明をするだけにとどまらず、聴講者もスピーカーにガンガン質問するため、AWSに関する様々なディスカッションを間近で見る事が可能になっています。また、Chalk TalkはKeynoteやBreakout Sessionとは違い、後からYoutubu等で公開されない現地でしか聞けないセッションとなっています。

(ただ、私の英語力ではディスカッションはできなかったので、聞くことがメインになりましたが。。)

Chalk Talkは3つ参加し、下記はそのうちの一つのAWSでのDevops推進をテーマにしたセッションとなり、AWS CDKでのインフラ管理を主軸にした話でした。

(ホワイトボードを使ったディスカッション及びライブコーディングの様子)

Breakout Session

Breakout Sessionは、トピックについてスピーカー1人によるプレゼン形式で約1時間で行われます。内容はトピックによって様々ですが、細かいパラメータレベルの話ではなく、全体を通してどうするべきかという考え方について学ぶものが多い印象でした。話を聞くだけのセッションですのでこの記事で挙げたセッションの中では一番気楽に参加できます。

以下は、今回発表され話題性のあるAmazon Qに関するセッションの様子になります。

Expo

AWSパートナーの各企業がイベントスポンサーとしてブース展示をしているスペースになります。「Expo」では、スポンサー企業からお話を聞かせてもらいつつバラエティに富んだノベルティをいただけます。各企業がどのような製品をどのような意図でラインナップしているのか聞きながらノベルティで楽しむのが醍醐味になります。

セッションの参加を優先していたので半分も回れていませんが。。

発表サービス(一部ピックアップ)

AI・データ利活用に関するアップデートが大半を占めていました。

  • 一番の目玉は生成AIに関する新規サービスの発表(Amazon Q)
  • 既存の生成AIサービスのアップグレード
  • データ/ストレージに関して、分析パイプライン簡易化や新たなストレージクラスに関する発表

以下、私が気になったAI関連のサービスをピックアップします。

Amazon Q

IMG_0839.HEIC.jpeg

キーノートで発表後のセッションで話を聞いたのは以下のYour businessの領域になります。Your business以外はAWSのサービスとのインテグレーションとなり、触ってみないと詳細はわからなそうです。
IMG_0985.HEIC.jpeg

Your businessの領域では以下の機能を備えているらしいです。基本はChatGPTやCopilotと同じですで、AWSサービスと連携するかMS製品と連携するかで選択する感じになるのかなと思いました。

  • 対話型QA

    VScodeにも対応しています。クラスメソッドさんが以下でわかりやすい記事を書いてくれていますので参照ください。ちなみにまだ日本語は未対応です。

    https://dev.classmethod.jp/articles/try-amazon-q-for-ides/

  • ファイルアップロード、サマライズ・ドキュメントへの質問・解析

  • ビルドインコネクターを通じてのアクション実行

    デモパートでは、JIRAチケット作成、Slack連携等がありました。以下は、発表時の対応コネクター一覧になります。

    IMG_1330 2.HEIC.jpeg

Agent for Amazon Bedrock

Agents for Amazon Bedrockを使用すると、OpenAIのFunction Callingと同様に、一番最初に発行したプロンプトの内容に応じて前処理を挟み、前処理の結果を参考にして生成したプロンプトをクエリすることが可能。Open AIのFunction calling(引用元:https://platform.openai.com/docs/guides/function-calling)と似たような機能であると理解しています。

なぜ本サービスが有用なのか?

生成系AIの基盤モデルは、学習済みの情報からは回答を生成できますが、例えば「今日の天気」のようなリアルタイムの情報は持っておらずこのような情報を得るための前処理が必要となるケースがあるためです。

Agents for Amazon Bedrock is now available with improved control of orchestration and visibility into reasoning | Amazon Web Services

Agents for Amazon Bedrock - Amazon Bedrock

Guardrails for Amazon Bedrock

Anthropic Claude、Meta Llama 2、Cohere Command、AI21 Labs Jurassic、Amazon Titan Text などの 基盤モデル(FM) やファインチューニングされたモデルに適用でき、以下のガードレールを適用できます。

  • アプリケーションの文脈で避けるべきトピックのセットを自然言語の説明で定義することが可能
  • 責任あるAIポリシーに基づき、有害なコンテンツをフィルタリングが可能

Guardrails for Amazon Bedrock helps implement safeguards customized to your use cases and responsible AI policies (preview) | Amazon Web Services

Retrieval-Augmented Generation(RAG) with Knowledge Bases

RAGのマネージドサービス。以下補足。

なぜRAGが必要か?

大規模言語モデル(LLM)の知識は訓練データに限定され、企業独自の情報に基づいた回答を生成したいなどといった要件がある場合はカスタマイズが必要になり、これに対するひとつの手段としてRAGがあります。RAGは、LLMの外部に情報の保管場所を作っておき、ユーザーの質問に関連する情報を検索・取得したうえで、LLMに回答を求める手法です。

Knowledge Bases now delivers fully managed RAG experience in Amazon Bedrock | Amazon Web Services

まとめ

  • AWSに携わるエンジニアにとっては、学ぶことが多い良きイベントである
  • Workshop等で現地エンジニアと交流することで良い刺激になる
  • Expoで良いサービスが見つかるかもしれない
  • イベント開催地でしか味わえない熱を感じることで、参加したエンジニアのモチベーションアップにつながる
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