この記事は、Lancers(ランサーズ) Advent Calendar 2024 の6日目の記事です。
はじめに
こんにちは、ランサーズ株式会社でシステムインテグレーション事業に携わっている湯藤です!
私は現在、建築関連システムのリニューアルプロジェクトに参画し、主に上流工程を担当しています。本記事では、特にユースケース図とシーケンス図の作成に焦点を当て、現場での活用方法とその効果を共有します。
上流工程におけるユースケース図とシーケンス図の役割
上流工程では、要件の整理やシステム設計の方向性を明確にすることが最重要課題です。その中で、ユースケース図とシーケンス図は以下のような効果を発揮します。
ユースケース図:全体像を把握しやすくする
ユースケース図は、システムが提供する機能とそれを利用するアクター(人や他システム)を視覚的に整理するツールです。これにより、関係者間での共通認識が生まれ、漏れのない設計が可能になります。
シーケンス図:処理の流れを具体化する
シーケンス図は、システム内外のコンポーネントやアクターがどのように相互作用するかを時系列で表現します。これにより、設計の詳細化や問題箇所の特定が容易になります。
実務での活用事例
リニューアルの背景には必ず解決すべき課題があります。これを具体化することで、プロジェクトの方向性を明確にします。
ユースケース図の作成:設計フローの整理
工事発注~請求までを電子化したEDIシステムの現状分析作業の一環で、発注者、管理者、施工業者をアクターとし、それぞれの役割に基づくユースケース図を作成しました。
主なユースケース
- 発注者が図面等の工事資料をアップロードする。
- 管理者が図面をレビュー・承認する。
- 施工業者が承認済み図面をダウンロードする。
効果
- アクターごとの役割が明確化され、関係者全員がシステム全体像を理解しやすくなりました。
- クライアントとの認識のズレを防ぐことができました。
シーケンス図の作成:通知機能の設計
工事発注~請求までを電子化したEDIシステムの現状分析作業の一環で、工事資料が変更された際の「工事資料変更通知機能」のシーケンス図を作成しました。
シーケンス例:設計変更通知
- 設計者がシステムで図面を修正・保存。
- システムが変更を検知し、通知メッセージを生成。
- 管理者と施工業者に通知を送信。
効果
- データフローとタイミングが可視化され、開発チームが効率的に実装を進めることができました。
- 予期せぬ処理遅延やエラーが起きる箇所を事前に特定できました。
まとめ:可視化が成功の鍵
建築関連システムのリニューアルプロジェクトでは、ユースケース図とシーケンス図が要件整理と設計の柱となりました。これらのツールは、上流工程における認識の統一や設計ミスの防止に不可欠です。
もし同様の課題を抱えている方がいれば、ぜひこれらの手法を取り入れてみてください。この記事が少しでも参考になれば幸いです!
最後に
10月からランサーズに入社しSESでクライアント先に入り込んで業務を進めるのは初めてでしたので、不安もありましたが何とか問題なく業務を進められております。今後は、フリーランスの方とチームを組んでプロジェクトに参画することが求められるので、上流工程の業務だけでなく開発能力向上させることを目標に行動していきます!
そんなLancersでは挑戦的な取り組みにも力を貸していただける、新しいメンバーを募集中です!