はじめに

Rails で PDF を出力する方法を調べて実装した時のメモ。

「Rails PDF 出力」とかでググると、ThinReports とか引っかかってくるけど、
別途テンプレートファイルの作成が、必要でかつ、それを作るための別ツールのインストールが必要など、
導入に手間がかかるなぁとおもったので、もっと手軽な Wicked PDF を使って実装してみた。

Wicked PDF は、HTML を変換して PDF として表示する方式のため、
いつも View を html で作っているやり方に、実装できる。
作成中のデバッグも、ブラウザで html を表示してできるので、かなりお手軽。

準備

Gem インストール

Gemfile に下記を追加して、bundle install する

Gemfile

# pdf export
gem 'wkhtmltopdf-binary'
gem 'wicked_pdf'

PDF 変換コマンドを設定

initializers に wicked_pdf.rb を追加

wicked_pdf.rb

WickedPdf.config = {
  :exe_path => "#{Gem.loaded_specs['wkhtmltopdf-binary'].full_gem_path}/bin/wkhtmltopdf"
}

pdf に変換するコマンドのパスを設定している

サンプルコード

下記のような controller 、view テンプレートを用意。
今回は pdf 出力用のテンプレートファイル pdf.html.haml を作成。
売上の一覧表を出力してみる

その前に、テンプレートファイルのタグの書き方が変わるので記載します。

タグ	標準	Wicked PDF	サンプルソース (HAML)
CSS	stylesheet_link_tag	wicked_pdf_stylesheet_link_tag	`= wicked_pdf_stylesheet_link_tag 'filepath'`
JS	javascript_include_tag	wicked_pdf_javascript_include_tag	`= wicked_pdf_javascript_include_tag 'filepath'`
IMAGE	image_tag	wicked_pdf_image_tag	`= wicked_pdf_image_tag 'filepath'`

ただし、html でのデバッグする際は、標準のタグにしておく必要がある。

controller

app/controllers/sales_controller.rb

class SalesController < ApplicationController

  def index
    @sales = Sale.all

    respond_to do |format|
      # .html でアクセスした際は、リダイレクト(show_as_html を true にするため、debug: 1 で)
      format.html { redirect_to :action => 'detail', :format => 'pdf', debug: 1 }
      format.pdf do
        render pdf: 'detail',                        # pdf ファイル名
               encording: 'UTF-8',                   # 日本語を使う場合には指定する
               layout: 'pdf.html',                   # レイアウトファイルの指定
               show_as_html: params[:debug].present? # debug するか？
      end
    end
  end
end

html で debug 可能なように記載
url に .html でアクセスすると、html でデバッグ出来る

view

app/views/layouts/pdf.html.haml

!!!
%html
  %head
    %meta{ 'http-equiv' => 'content', content: 'text/html; charset=utf-8' }
      = wicked_pdf_stylesheet_link_tag '//ajax.googleapis.com/ajax/libs/yui/3/build/cssreset/reset-min.css'
  %body
    = yield

とりあえずのリセット CSS 入り。

app/views/sales/index.pdf.haml

%table
  %tr
    %td sales_amount
    %td sales_tax
    %td sum
  - @sales.each do |sale|
    %tr
      %td ¥ #{number_with_delimiter(sale.sales_amount)}
      %td ¥ #{number_with_delimiter(sale.sales_tax)}
      %td ¥ #{number_with_delimiter(sale.sales_sum)}

@sales のレコード数分、テーブルの行が作成される。

日本語対応

日本語を表示したい場合は、別途日本語フォントをインストールが必要。
※ Linux に日本語が入っていないため

下記コマンドで IPA フォントをインストールできる。

$ yum install -y ipa-gothic-fonts
$ yum install -y ipa-mincho-fonts

Rails で Wicked PDF 使って PDF を出力してみた ( 日本語もバッチリ )