はじめに
はじめまして!
モチベーションクラウドのUX/UIデザインを担当している溝上です。
BtoBプロダクトの価値を上げるにあたって、特にデザイナーが重要視し、力を入れていかないといけないことを紹介したいと思います。
前置き
高度デザイン人材
2018年5月に経済産業省と特許庁は『「デザイン経営」宣言』を公表しました。
それと同時に「高度デザイン人材育成研究所」が設置されています。
そこから発表された、高度デザイン人材ガイドラインには今後デザイナーが求められるスキルがまとめられています。(参考:高度デザイン人材ガイドライン)
そこでは、リサーチ能力、抽象度、複雑度の⾼い課題を可視化するビジュアライゼーションの能⼒、さらにはデータサイエンスと連動したデザインが求められると記載されています。
幅広すぎる...
PdMとデザイナーの話
xdやFigmaといったUIを簡単に制作できるツールが普及してきている今、もはやUIはデザイナーしか作れないものではなくなってきています。今や、デザインもコンポーネント化することが当たり前になってきており、フロントエンドとの連携も整ってきています。
そのため、整理されたパーツをパズルのように組み立てればPdMでも難なくUIが作れてしまいます。そんな中でデザイナーが求められること、デザイナーにしかできないこととは何なのでしょうか。
※弊社での開発組織内の主な役割
BtoBデザイナーが本領を発揮すべき領域
ここからは弊社での取り組み例を交えながら、私が感じていることを書いていくので、参考程度に読んでいただけたらと思います!
プロダクトの「らしさ」を作る
toC向けのサービスに比べて、機能的価値や使いやすさに比重が置かれることは事実かと思います。しかし、圧倒的な機能数/完全なるブルーオーシャンを除けば、toBプロダクトも競合他社がいることは当たり前の時代となってきています。その中で選ばれる続けるには、プロダクトの「らしさ」 が重要になってきます。らしさは主に認知パターンから形成されるものだと私は思ってます。そのため、プロダクト内だけではなく、携わる人が全員が共通でブランドガイドラインを認識していることが重要です。もしまだ言語化していなかったり、一部のメンバーしか意識していない状況でしたら、デザイナーが主体でワークショップなどをしてもいいかもしれません。ブランドガイドラインはデザイナーだけのものではありません。コーポーレートサイトや、営業資料、トークスクリプト、ヘルプページなどあらゆるツールに影響します。すでにブランドガイドラインがある場合は、定期的に見返したりアップデートされていくような仕組みはあるでしょうか?
感情を要件に組み込む
新規機能の開発や、既存機能の改修に関わらず、ユーザー体験を設計する際にカスタマージャーニーマップを作成することはよくあると思います。
その際にユーザーが考えていることや、感情の浮き沈みも表現します。そこから見えてくる課題に対して、機能のアイデアを出したり、要件に落とし込んだりします。皆さんは カスタマージャーニーマップで表現した「感情」の部分を要件に組み込んでいますか? いつの間にか、課題を解決するための機能のスペックをどうすべきかに論点が寄ってしまってはいませんか?
もちろんそちらも大事ですが、デザイナーは特に、機能を通してユーザーにどういう感情になってもらえたら成功なのかにコミットすべきだと私は考えています。
ポイントは要件に目指したい感情を言語化することです。なんとなく意識するではダメなんです。要件に言語化することで、デザイナーだけではなく、 関係者全員の「達成すべき目標」 に切り替わるのです。
事業サイドのメンバーと協働する
我々デザイナーやエンジニアは顧客に対して直接営業をしている人は少ないかと思います。
だからこそ営業は売る人、開発は作る人という無意識的な境界線があるのではないでしょうか?役割としては何も間違いではありません。ただこの境界線を意識的に越境している人はいるでしょうか?作った機能を営業に丁寧に説明する人、顧客のリアルタイムなニーズを開発に届ける人。
一般的にはこの仲介する役割にPMMが入っているかなと思いますが、私はデザイナーがやるべきかと思います。なぜならば、情報解釈し、より伝わりやすく変換する能力はデザイナーの方が長けてると思うからです。わかりやすく、スライドにまとめたりもそうですが、リアルタイムでニーズを受け取りその場でデザインツールを使ってプロトタイプを作ったりすることもできます。関係各所の結節点となることが重要です。
さいごに
ここまで読んでいただきありがとうございます!!
弊社のデザイナーが実際にやっている事例を交えて紹介させていただきました。様々な職種が互いの領域を超えて仕事をするようになってきた今、改めてデザイナーとしてどんな価値があるのかは常に考えていきたいですね。デザイナーじゃないとできないこと、デザイナーが一番コミットできることを追求していきましょう!