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【DX】エンジニアが抑えておきたいことを分かりやすくまとめてみました

Last updated at Posted at 2020-04-10

DXとは

  • デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)を略して、DXと呼称します。
  • 2004年にスウェーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が初めて提唱したとされています。
  • 教授は「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」と定義しています。
  • 「トランスフォーメーション」は「変形」、「変容」、「変質」、「変態」といった意味ですが、DXにおいては、蝶が幼虫からさなぎを経て蝶に変化するような「変態」という例で解釈されることが多いようです。成長の過程で、性質、行動、環境を変化させていきます。
  • 企業においても、成長する為に、自身の性質、行動、環境を変化させる事が求められています。
  • そのトランスフォーメーションをデジタル技術の力で実現する事がデジタルフォーメーション(DX)と言えます。

DXの定義について

  • 2004年、スウェーデンのウメオ大学教授、エリック・ストルターマン氏による提唱が初出と言われています。

ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること

トランスフォーメーションを起こすことが出来るデジタル技術とは

  • 以下提唱されています。
    • IDC Japan社:クラウド・ビッグデータ/アナリティクス・ソーシャル技術・モビリティー
    • ガートナー社:仮想世界と物理的世界が融合され、モノのインターネット(IoT)を通じてプロセスや業界の動きを変革する新しいビジネスデザイン

企業がDXに取り組むにはどうしたら良いのか

うまく成果を出せない場合もある

我が国企業においては、自らDXを進めるべく、デジタル部門を設置する等の取組みが見られます。しかしながら、PoC(Proof of Concept:概念実証。戦略仮説・コンセプトの検証工程)を繰り返す等、ある程度の投資は行われるものの実際のビジネス変革には繋がっていないというのが多くの企業の現状です。

課題の分析

  • 以下の点が課題として挙げられています。
    • 既存システムが、事業部門ごとに構築されて、全社横断的なデータ活用ができなかったり、過剰なカスタマイズがなされているなどにより、複雑化・ブラックボックス化
    • 経営者がDXを望んでも、データ活用のために上記のような既存システムの問題を解決し、そのためには業務自体の見直しも求められる中(=経営改革そのもの)、現場サイドの抵抗も大きく、いかにこれを実行するかが課題となっている

2025年の崖

  • 上述の課題を克服できない場合、DXが実現できないのみでなく、2025年以降、最大12兆円/年(現在の約3倍)の経済損失が生じる可能性が有ると同研究会では報告しています。

放置した場合

  • 以下のシナリオとなると同研究会での分析です。

ユーザ:

  • 爆発的に増加するデータを活用しきれず、デジタル競争の敗者に
  • 多くの技術的負債を抱え、業務基盤そのものの維持・継承が困難に
  • サイバーセキュリティや事故・災害によるシステムトラブルやデータ滅失・流出等のリスクの高まり

ベンダー:

  • 技術的負債の保守・運用にリソースを割かざるを得ず、最先端のデジタル技術を担う人材を確保できず
  • レガシーシステムサポートに伴う人月商売の受託型業務から脱却できない
  • クラウドベースのサービス開発・提供という世界の主戦場を攻めあぐねる状態に

実現させるためのシナリオ

目標

  • 【DXシナリオ】2025年までの間に、複雑化・ブラックボックス化した既存システムについて、廃棄や塩漬けにするもの等を仕分けしながら、必要なものについて刷新しつつ、DXを実現することにより、2030年実質GDP130兆円超の押上げを実現。
  • 2030年には実質GDP130兆円超の押上げ【ConnectedIndustriesの深化】

対策のシナリオ

  • 既存システムのブラックボックス状態を解消し、データをフルに活用した本格的なDXを実行
    1. 顧客、市場の変化に迅速・柔軟に対応しつつ、
    2. クラウド、モバイル、AI等のデジタル技術を、マイクロサービス、アジャイル等の手法で迅速に取り入れ、
    3. 素早く新たな製品、サービス、ビジネス・モデルを国際市場に展開
  • ⇒ あらゆるユーザ企業が”デジタル企業”に。

ユーザ:

  • 技術的負債を解消し、人材・資金を維持・保守業務から新たなデジタル技術の活用にシフト
  • データ活用等を通じて、スピーディな方針転換やグローバル展開への対応を可能に
  • デジタルネイティブ世代の人材を中心とした新ビジネス創出へ

ベンダー:

  • 既存システムの維持・保守業務から、最先端のデジタル技術分野に人材・資金をシフト
  • 受託型から、AI、アジャイル、マイクロサービス等の最先端技術を駆使したクラウドベースのアプリケーション提供型ビジネス・モデルに転換
  • ユーザにおける開発サポートにおいては、プロフィットシェアできるパートナーの関係に

まとめ

  • DXとは、デジタル技術の力で企業などが新たな環境に適用できるように組織を変革。社会に新たな変化を起こすこと。
  • そのデジタル技術としては、クラウド・ビッグデータ・AI・IoTなどのモダンな技術。ツールとしてマイクロサービス、アジャイル等の手法を活用する。
  • 「2025年の崖」として、2025年以降、最大12兆円/年の経済損失が生じる可能性が有ると経済産業省の研究会が警告している。
  • メインフレームに代表されるようなレガシーなシステムを刷新しデータをフル活用し、あらゆるユーザ企業がデジタル企業となることで2030年までに実質GDP130兆円超を押し上げるようなシナリオが可能だと同研究会が提議している。

参考サイト

Wikipedia - デジタルトランスフォーメーション
ビジネス+IT - ガートナーが提言するデジタル・ビジネスとは?抜本的な技術革新によりすべてが変わる
経済産業省 - デジタルトランスフォーメーションに向けた研究会の報告書『DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~』をとりまとめました
経済産業省の「デジタルトランスフォーメーションに向けた研究会」の報告書

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