概要

コードを書くときに度々登場するfor文やwhile文ですが、
実は再帰関数を使ってもループ処理ができるのです。

目次

再帰関数によるループ処理
処理速度の比較

1. 再帰関数によるループ処理

再帰関数によるループ処理

def loop(i):
    i -= 1 
    print('hello world')
    if i:
        return loop(i)
    return True

loop(3)
# 出力結果
# hello world
# hello world
# hello world

コードの説明

loop(3)を実行すると、loop(2),loop(1)と自身の関数を返し続ける。
loop(0)でif文を満たさないので、Trueを返す。

2. 処理速度の比較

それぞれ1万回2の1000乗を繰り返し計算して、処理速度を比較する。

処理速度の比較

import time
import sys
sys.setrecursionlimit(100000)

# 処理回数
n = 10000


def loop(i):
    i -= 1
    hoge = 2 ** 1000
    if i:
        return loop(i)
    return True


# loop（再帰関数）
start_loop = time.time()
loop(n)
print('loop:{:.5f} sec'.format(time.time() - start_loop))

# forループ
start_for = time.time()
for _ in range(n):
    hoge = 2 ** 1000
print('for:{:.5f} sec'.format(time.time() - start_for))

# whileループ
start_while = time.time()
while n > 0:
    n -= 1
    hoge = 2 ** 1000
print('while:{:.5f} sec'.format(time.time() - start_while))

# 出力結果
# loop:0.02358 sec
# for:0.01002 sec
# while:0.00886 sec

結果

ループ名	処理時間(sec)
再帰関数	0.02358
for文	0.01002
while文	0.00886

再起関数はfor文、while文に比べて2、3倍程度処理速度が遅い結果となった。実際に関数のループ処理を使う場面は少ないだろう。

補足

コード3行目の「sys.setrecursionlimit」は、関数の呼び出し回数の制限に関するもので、詳しくはPythonの再帰回数の上限を確認・変更を参照されたい。

参考記事

Pythonで理解する再帰関数