最初の個人開発サービス
みなさんは最初に個人開発でサービスをリリースしたとき、どれくらいユーザが集まりましたでしょうか?
私は友人3人と4ヶ月かけて「パンツシェアアプリ」を作ったのが最初の個人開発でして、その時の累計ユーザ数を申しますと・・・
4人
でした。
これは開発者3人を含んだ数字です。つまり実質1人ですね。
タイトルコール
今回のしくじり先生のタイトルは**「4ヶ月かけて友人三人で必死でアプリを作ったけど、累計ユーザ数4人でサービス終了した話」**となります。
いかにしてプロジェクトはスタートしたか
なぜ「パンツシェアアプリ」などという、名前を聞くだけで失敗しそうなものを作ることになったのか。
これには深い話があります。
大学生が3人集まって、語るとですね、俺らでも何かでかいことができるんじゃないかと盛り上がってしまいます。大学生が酒の場で盛り上がってそのままYoutubeチャンネルを開設してしまうようなものです。
その頃とあるプログラマが個人開発したサービスが会社に売却されたニュースなどで盛り上がっていました。自分たちも何かWebサービスを作れば一発当てられるのでは?と言うような話をしていたわけです。
そこで誰かが一人いいました
**「自分がいま履いているパンツを共有できたら面白くない?」**と。
私の反応は、
「・・・」
「・・・面白い」
「「「やろう!!!!」」」
ということで、ここから4ヶ月の地獄の開発と、私のエンジニア人生が始まったのです。
どんなものを作ったのか
大まかに言うと上記のような感じです。
フロントはVue.jsでバックエンドとホスティングはFirebaseでした。
作った機能は以下の通りです。
- Twitterログイン
- パンツの形、柄、色を選べる
- コメントを書いて投稿
- そのほか色々なこだわり機能
- いいね機能
- コメント機能
- Twitter共有機能
- OGP
投稿すると上記の画像のように、パンツをシェアすることができます。
開発
当初、3人は全員Web開発未経験でした。IT知識もほぼゼロです。
毎日大学の講義とバイトが終わった後、夜中に数時間、「この機能を実装するにはどうすればいいんだろう」と調べ、もがき苦しみながら開発を続けていました。
本当にズブの素人だったので、LocalStorageに保存しているユーザ名がXXXだったらAdmin権限を付与して投稿の削除から編集までなんでもできる、みたいなやばいコードを普通にフロントに書いてました。
リリース
4ヶ月の地獄の開発を経て、盛りだくさんのこだわり機能を全て完成させ、ついにリリースしました。
まずは開発者の三人が各々自分のパンツをシェアして、Twitterに投稿しました。
しかし。。。使ってくれたユーザは全部で1人でした。。。
のちに我々三人はこのプロジェクトをこう振り返りました。
**「男三人が4ヶ月かけてインターネットにパンツを公開しただけのプロジェクト」**だと
しくじりから学んだこと
しくじりから学んだこと、それは**「誰にも使われないサービスの作り方」**です。
① 友人と盛り上がってその場の思いつきで企画する
② 使われるかわからないままに作りたいものを作る
③ 全部の機能が完成するまでリリースしない
これで誰にも使われないのに妙にめちゃくちゃ作り込まれたサービスが爆誕します
じゃあどうすればよかったのか?
のちにリーンスタートアップを学び、当時どうすべきだったのかを自分にアドバイスすると次のようになります。
① 友人と盛り上がってその場の思いつきで企画する
→ 「バーニングニーズ」を見つけよう
自分もしくは顧客が抱える「本当の課題」を解決することを目的にプロダクト開発を行う
② 使われるかわからないままに作りたいものを作る
→ ユーザインタビューをしよう
買ってくれる顧客を見つけて、その人が欲しいものを作るためにすり合わせを実施する
③ 全部の機能が完成するまでリリースしない
→ MVPを作ったらリリースしよう
全ての機能を作ってからリリースするのではなく、最もコアの価値がある機能を作ったらそれでリリースしてフィードバックをもらう
これによって少なくとも少数のユーザに気に入られるプロダクトが誕生できます (もしくは早い段階での撤退ができます)
この経験はただの失敗だったのか?
パンツシェアアプリは4ヶ月かけて実質1人にしか使われなかったサービスであったが、まるっきり失敗だったのかというとそうとも思っていません。
僕がこの4ヶ月、ゼロ知識からWebサービスを構成するための技術をたくさん経験できました。
- モダンJSフレームワーク
- API
- CSSフレームワーク
- npmライブラリ
- ホスティング
- サーバレスアーキテクチャ
- OAuth等の認証
- 外部サービス連携(Twitter)
- OGP
「作りたいもの」があったから必死になれたのだと思いますし、楽しくやれたのだなと思います。またこれをきっかけにWebサービスを作ることの楽しさを知り、今はそれを仕事にすることができています。
最後にこの言葉で締めさせていただきます。
「個人開発は誰にも使われなくても、トータルでプラス」
以上、ありがとうございました!
あとがき
元ネタはスライドで作成しました。
スライドで読みたい方はこちらからご覧ください。(おすすめ)
個人開発しくじり先生は実はパート5まで作る予定です。
面白いと思っていただけたら是非続きもご覧ください!
Part4,5は鋭意作成中
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