今回やりたいこと
以下の構成図を参考に、VM1にアタッチしているブート・ボリュームのバックアップをリストアし、VM2のブート・ボリュームとして置き換えます。
事前準備
比較用として、VM1にはtest.txt
というサンプルファイルを作成・格納しておきます。
手順
1.ブート・ボリュームのバックアップを手動作成
最初にブート・ボリュームのバックアップを手動で作成します。
OCIコンソール画面左上のナビゲーションメニューから「コンピュート」→「インスタンス」を選択します。
ブート・ボリュームのバックアップを行うインスタンス(ここでは「VM1」)を選択します。
左下にある「ブート・ボリューム」からブート・ボリューム(ここでは「VM1(Boot Volume)」)を選択します。
左下にある「ブート・ボリュームのバックアップ」から「ブート・ボリュームのバックアップの作成」を選択します。
任意の名前(ここでは「VM1-FullBK」)を入力、バックアップ・タイプを「完全バックアップ」にして「ブート・ボリュームのバックアップの作成」を選択します。
2.バックアップしたブート・ボリュームをリストア
次にバックアップしたブート・ボリュームを使用できる状態にリストアを行います。
バックアップしたブート・ボリュームの3点リーダーから「ブート・ボリュームのリストア」を選択します。
任意のブート・ボリューム名(ここでは「VM1-CL」)を入力、他の項目は必要であれば変更を行う、「ブート・ボリュームのリストア」を選択します。
以上でブート・ボリュームのリストアは全て完了となります。
3.ブート・ボリュームの置換え
リストアしたブート・ボリュームを使用して、別インスタンス(ここではVM2)の置換えを行います。
置換え先のインスタンスの詳細画面の「More actions」から「**ブート・ボリュームの置換え」を選択します。
ここではブート・ボリュームの保持を有効化して、以前のボリュームを保存します。
またブート・ボリュームをリストアしたものに置き換えて「保存」を選択します。
ブート・ボリュームの状態が「デタッチ中」と遷移して既存ブート・ボリュームがデタッチされます。
デタッチに伴い、インスタンスの状態も「停止済」となり、再起動中となります。
デタッチ後、ブート・ボリュームの状態が「アタッチ中」と遷移してリストアしたブート・ボリュームがアタッチされます。
状態が「アタッチ済」と表示され、ブート・ボリュームの置換えが完了となります。
インスタンスの詳細画面を確認すると、「実行中」の状態に戻っております。
4.動作確認
VM2のOSにログインして、サンプルファイルtest.txt
が配置されているか確認を行います。
ご覧のようにVM1と同じタイムスタンプでサンプルファイルtest.txt
が格納されており、置換えは成功となります。
まとめ
ブート・ボリュームの置換えについてのポイント:
- ブート・ボリュームを置き換えるだけで、インスタンスのリストア不要で復元可能
- マウント設定不要で簡単に置換え可能
- ただし、再起動が発生するため、影響の少ない時間帯に実施する
以上で、ブート・ボリュームの置換え手順は完了です。