はじめに
今年の1月に個人開発でアプリを初リリースしました🎉( iOS / Android )。
アプリの開発過程で苦悩やリリース後の気づきなど、色々と思うところがありました。
この記事ではアプリ紹介に加えてそれらの経験を共有できたらなと思っています。
個人開発でアプリをリリースしたい方や、現在開発中の方、または過去に挫折した経験をお持ちの方にとって、興味深い内容になっていれば幸いです。
伝えたいことを要約すると、 「個人開発めっちゃ楽しい!でも付き合い方は人それぞれ違うので自分に合うのを見つけようね」 です。
アプリの紹介
アプリ名: バスケットスコアシート 〜デジタルスコアシート〜
iOS: App Store のリンク
Android: Google Play Store のリンク
このアプリではバスケットボールのスコアを記録することができます。
どのスポーツでも結果を記録するようになっており、スポーツ毎に独自のスコアシートが存在しています。
その中でも バスケットボールのスコアシートを対象 としています。実際のスコアシートは紙とペンを用いるのが普通ですが、このアプリはアプリ上で記入でき、画像として共有することが可能です。
このアプリを作るに至った理由にもなるのですが、スコアシートを記録する上でいくつかのペインがあります。以下に3つほど示します。
ペインその1: 間違って記録した場合に修正が難しい
スコアシートには書き方があるので記録する人はルールを覚えていないといけません。
覚えていなければ間違って記入したり、試合の進行を妨げてしまう場合があります。
また、覚えていてもうっかり間違えてしまうこともあるでしょう。
(例) バスケットボールの記入ルールの(一部)
引用: 【スコアシートの書き方(2023年最新)】~JBAオフィシャルスコアシート~
ペインその2: 記録した内容が読めない可能性がある
スコアシートによっては書く領域が小さかったり、書く内容が多かったりすることがあります。また鉛筆を使う場合、潰れて読めないなんてことも有り得ます。
試合中は審判がスコアシートを確認することもあるため、内容が確認できないとなると試合の進行が止まってしまうこともあるため大問題になりかねません。
ペインその3: スコアシートを共有しづらい
基本的にスコアシートは回収されるのでスマホ等で撮影して共有しますが、紙を直接撮影したものは見にくい場合が多いです。記録のされ方によっては読み取れない部分もあるでしょう。
撮影する際は全体が写るかつ読み取れるように頑張っているのが現状です。
ペインの実例
では、実際のスコアシートを見てみましょう。
ものすごくカオスを極めています。。。
カジュアルな試合(練習試合)であれば許容できそうですがオフィシャルな試合では問題となるでしょう。
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↑ 上の矢印 色を間違った結果上書きした様子 ↓ の矢印 ユニフォームの番号を間違った結果上書きした様子 |
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紙とアプリのスコアシート比較
記録の内容が違っていて申し訳ないのですが、比較画像になります。
一目瞭然だとは思いますが見やすさが全然違います。
紙 Ver | アプリ Ver |
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リリースからこれまでの収益
このアプリの収益モデルは有料アプリ(買い切り型)にしています。
iOS | Android |
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¥55,183 | ¥28,576 |
半年で合わせて約 ¥84,000
の収益になりました🎉
アプリに関することは以上です。
個人開発を通して感じたこと
今回の個人開発で感じたことを殴り書いていきます。
要件を途中で変えすぎてしまう
個人開発が故の自由さでしょうか?良くも悪くも自由にできるので要件をコロコロ変えてしまいました。
作りたいもの自体は明確だったものの、技術検証が足りなかったり作っていく中で変えざるを得なかった部分が出てきた結果です。
ただ、結果的に納得のいくアプリにはなったのでこれはこれで良かったかなと思っています。
というのも、私自身普段バスケットをしておりアプリの PoC
をできる環境が整っていました。TestFlight
、Beta Channel
を活用して仲間に配布してフィードバックを貰ってアプリの改善を繰り返しました。
初めての個人アプリということでかなりこだわって開発を進めました。
競合がいないことの精神的余裕は大事
アプリを開発するにあたって事前に競合調査を行いました。
幸いにも競合アプリは存在せず、そこが開発のモチベーション維持に直結したと思います。
それでも、 「自分よりも先に同じようなものがリリースされたらどうしよう」 という不安はありましたし開発している時は年会費の回収すらできないんじゃないかという不安が大きかったですが、蓋を開けてみればたくさんの方に購入していただき驚いています。
アプリレビューや改善要望などを出してくださる方もいて、個人開発のモチベーションはかなり上がりました。
デザインスキルは必須
体感ですが、
開発の時間 : デザインの時間 = 3 : 2
ぐらいには時間を割きました(というより取られました)
アプリアイコンやストア画像の作成ってかなり大変です。
Sketch
やFigma
などのツールを使ったことがないと尚更です。
私の場合、ツールは元々使っていたので大丈夫だったものの、多言語対応したためFigma
がとんでもないことになりました。

有料でも意外と購入される
有料アプリに対するユーザーの敷居は高く、購入数は無料アプリと比べてかなり少ないとよく聞きますが、今回は割と購入されていたので驚きました。
低価格であれば興味本位で買ってくれるユーザーもいるので臆せず有料でリリースするのはありだなと思います。
個人開発で食べていくには
初アプリをリリースして、個人開発で食べていくのも有りかもなと思うようになりました。
ただ同時に、食べていくことが目的に開発をしていくのはあり得ないなとも感じました。
結果として食べていけるという状態が理想なんですよね。
ここの考え方は人それぞれですよね。
私みたいな、作りたいアプリが狭い人が食べていくには、
- 作りたいアプリ案が枯渇しないこと
- 1つのアプリで高効率なマネタイズをする
この2つが重要なのかなと思いました。 食べていくを前提に考えるとこれって結構いばらの道で、作りたいアプリ案が枯渇しないって結構厳しんですよね。 作りたいって思えるアプリってそうそうないんです(私だけかもしれませんが)。
1つのアプリで高効率なマネタイズをするのも、そのアプリに何かがあった時に収入に大打撃です。
リスクが大きいですよね。
逆に、作るアプリに幅があってそれが楽しい人は、
- 複数のアプリを考案・実装する体力
- アプリの保守
この2つが重要で、こちらの方が食べていくという観点だと理想だなと思います。 体力はゴリゴリ削られそうですけど、リスク分散や常に新しい刺激があるのは精神的にも安定する気がします。
自分がどういうタイプなのかを知っておくと後悔しないかもしれません。
おわりに
稚拙な文章で申し訳なかったですがここまで読んでくださりありがとうございました。
幸いにも次に作りたいアプリがあり、現在はそちらの開発に取り掛かっています。
形はどうであれ、個人開発はめっちゃ楽しいです。
誰かの開発記録の記事を読むとイメージが明確になるのでおすすめです。
私の好きな記事を載せておきます!
10 年間 1 人で 1 つの iOS アプリを保守してきた話
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