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Blenderを使用するのに必要なマシンスペック2022版

Last updated at Posted at 2022-12-24

質問チャット等を眺めていると定期的に
「お勧めマシンを教えてください」といった話題が投稿されます
性能は値段に比例するのは鉄則なので 「予算内でできるだけ高いものを買う」 という回答になってしまいますが
以下に 業務を使用した感覚を元にした解説を 覚え書程度に書き留めておきたいと思います

先に目安となる結論を書いておくと2022年現在では
「メインメモリを16GB以上ん積んだ GPUにRTX 3060を積んだマシン」 となります。
メーカーがゲーミングPCのミッドレンジ(普及帯)としているもので、
細かいスペックの差はあっても 極端な組み合わせのものは見当たらないです

今から始める人の失敗のない組み合わせという観点で書いていますので
自作できる程度の知識のある人には突っ込みどころがあるでしょうし
既に業務に使用している人の追加購入の場合には求めるものが違ってくるでしょうが 何かの参考になればと思います

Blenderの最低動作環境

まずBlenderの Hardware Requirements に書かれた最低限の動作環境を見ておきます

  • SSE2 をサポートする 64 ビット クアッド コア CPU
  • 8GBのRAM
  • フルHDディスプレイ
  • マウス、トラックパッド、またはペンとタブレット
  • 2 GB RAM、OpenGL 4.3 を搭載したグラフィックス カード
    (概ね10年以内のマシン)
    といった感じです

基本的には 2022現在 新品で売られているメモリーが8GB以上のWindowsマシンなら
ほぼ全てで Blenderを使用できるし、10年前のマシンを使うより高性能です。

私も機能の検証に 現在新品購入できる中での最低スペックのマシンを利用しています
普通に利用できていますが、あくまでも最低限動かせるだけ と考えてください

今は少なくなりましたが 何故か無料ソフトだから低スペックでも動くと考える人が居るようですが
全くそういうことはありません。  あまりケチるのは「安物買いの銭失い」と考えてください

3ボタンマウスと テンキー付きキーボードまたは外付けテンキーは必須になっていないですが
ほぼ必須だと思ってください。 ないと面倒な操作がでてきます。

モデリングに使えるスペックの目安

次にネット上のチュートリアルをやったり
例えばVRアバター程度のモデルやシーンをモデリングしたり 見た目を確認するのにストレスないスペックです
(概ね6万ポリゴン以下のモデルを想定)
これはほぼ 画面を表示するための計算をする部分(GPUと呼んだりします)の性能です

PCの性能を比較するのに3Dゲーム等の処理速度を比較するベンチマークソフトというのが使われますが
3DMark」の「Fire Strike」というテストのスコアが3000を超えるあたりから
ビューポートの操作に問題を感じなくなるようです
image.png

スコアが3000というのは 10年前のゲーミングPCくらいで
現在では比較的軽量とされる範囲の3Dゲームは快適に動くという評価になる数値です。
CPUの内蔵のグラフィック機能は性能が低くて使えないのが旧来の常識でしたが
今ではCPUに内蔵したものでもこのスコアを超えるものが出てきています

このベンチマークが動くというのはBlenderが動く最低限のスペックはあるということですし
大抵の性能比較記事で利用している程メジャーなテストなので 購入候補のマシンを検索して比較してみるといいでしょう
今売っているノートPCを調べてみたところ 7万円台からこの性能を満たすものがあるようです

仕事等にも使えるPC

先の基準を満たすものなら色々出来ますが
Blender以外のゲームやVRをやったり、先々仕事にする可能性がある場合には
冒頭に挙げた「RTX 3060」を載せたもの ということになります

Blenderでは画面表示の他にレンダリングにもGPUを利用するようになっています
特にCyclesレンダーでCPU利用の場合とGPU利用とは明確な差があります
GPUの種類は他にもありますし CPUの種類も色々なのにこの基準を選んだかというと

  • 下位モデルのRTX3050搭載との価格差が数万程度でその価格差以上の性能差がある
  • 下位モデルまたは旧世代のものはグラフィックに使うメモリの容量が少ない
  • RTX3060搭載のものはCPUも十分な性能の組み合わせになっているものがほとんど
  • レンダリング以外のシミュレーションではCPUのコアを1つしか使わない計算も多いので現行のものではCPUの差が出にくい
  • (Radeonに関してはGPU計算の対応に関する情報がまだ足りない AIを使った計算等 新しい技術の対応が遅れがち)

ややこしいことに GPUは同じモデル名でも ノートに載っているものとデスクトップPCに載せるものとは性能差があって
またグラフィック用のメモリもRTX3060のノート用で6GB デスクトップ用で12GBと違いがあるようですが
どちらの場合もミッドレンジとして 実際の販売面でも人気のようです

それ以上のRTX2070等を選択するか メモリやCPUの良い物を選択するか は
それぞれの予算や目的で選ぶことになるかと思います

Macについて

何故かMacにこだわる人がいますが 今現在Macを使っていて愛着があるという人以外はお勧めしません

私も以前はMacを利用していたこともありましたが
Macの環境では複数のBlenderのファイルを同時に開くことができなかったりしますし
僅かに動かないアドオンといったものもありますし
トラブルがあった時に対応できる人も少なしです
M1といったCPUもいいハードウエアかとは思いますが 宣伝されたほど圧倒的な性能ではないですし
今現在 CGを作る上での機能面でのあえて選ぶ利点はほぼありません

ペンタブレット 液晶ペンタブレットについて

液晶ペンタブレットを使えば 何か特別な機能を使えるかのような質問を見かけることもあります

プロで作業されている人には好みで液晶ペンタブレットを使用されている人も居ますし
グリースペンシルでの線を描く時に直感的ということはありますが
操作に有利になるような機能は用意されていません。
3ボタンマウス相当でないとBlenderの操作に制限があるので むしろデメリットの方が大きいです

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