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8周年記念 IoTビジネス共創ラボ 第25回勉強会 オンライン参加レポート

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8周年記念 IoTビジネス共創ラボ 第25回勉強会

今回は、こちらのイベントの参加レポートになります。
現地参加したかったのですが、残念ながら都合によりオンラインでの参加になりました。それでも、オンラインを通じて、こういった勉強会に参加できるようになっているのは、非常に良いと思います。

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アジェンダ

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挨拶&活動報告

東京エレクトロンデバイス株式会社の西脇さんから冒頭の挨拶。

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共創ラボの8周年を記念して、生成AIを用いて特別なロゴを作ってみたそうです。個人的にはなかなかいい感じに出来ていると思います!

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地方版IoTビジネス共創ラボの紹介スライドです。
石川・金沢IoTビジネス共創ラボもしっかり掲載してもらっています!

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IoT市場の現状と今後の市場動向については、Copilotを活用して得られた情報などが共有されました。また、成長率を見ると生成AIはその約4倍ぐらいあるそうで(笑)、参加者にとっても非常に興味深い数値でした。

Azure OpenAI 活用したい方必見! Assistants APIとは

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日本マイクロソフト株式会社の大川さんのプレゼン!
「Assistants APIを使うと、独自のアシスタントAIを構築することが出来ますよ!」
「あれ?でも、それって前から出来ましたよね?」
から始まったAssistants APIの紹介。Assistants APIがないときは、頑張っていろいろやる必要があったけど、それをやってくれるので、開発する敷居が下がるとのこと。

Assistants APIを使うとうれしい3つのこと

  • Copilotでステートフルネスを簡単に導入
  • 開発工数の削減
  • 強力なネイティブツールと3rd party拡張性

2024年3月15日現在、このAPIは「米国東部2」「オーストラリア東部」「スウェーデン中部」のリージョンで利用可能とのこと。早速使ってみたい人は、こちらのリージョンで使うことができるとのこと。また、Code Interpreterの内蔵により、コードの書き方を学んだり、実際にコードを書いてもらうことも可能になっているそうです。

実際のデモを交えた大川さんらしいプレゼンでした!デモがあると実際にどんな感じでやれるのかが分かるので、とても分かりやすかったです。

「AutoGen」というオープンソースソフトウェアを用いたマルチエージェントの実現についても触れられました。これにより、特定の用途に特化したアシスタントを上手く組み合わせた仕組みへの今後の展開に期待が多感る内容でした。

Semantic KernelやLangChainを使って開発しないと!っと思っていたので、この話はまさに目からウロコ。大川さんのセッションは、新たな技術の波に乗るための貴重な情報源となりました!

IoTのデータ連携を支援するプラットフォームサービス「1NCE OS」のご紹介

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ソフトバンク株式会社の平塚さんの説明。
1NCEは、低容量のグローバルなIoT通信を実現するサービスで、プリペイド式で使用することができるSIMです。
「1NCE OS」は、プラットフォームサービス、追加コストが掛からないことを特徴として考えているとのこと。「1NCE OS」の機能紹介をしていました。正直、ただの管理用プラットフォームでしょ?と思っていたのですが、様々な機能があり、データ転送機能などさまざまな機能も準備されていて、「Plugin」機能ではデータ可視化やメール通知なども出来るそうで、なかなか興味深いです。

「Plugin」機能では、現在、Mender(ファームウェアアップグレード)、Datacake(ダッシュボート)、Tartbit(Azureとシームレスに連携)などが準備されているとのこと。

「1NCE」搭載デファクトスタンダードエッジデバイス(NailEdge)のご紹介

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株式会社カウベルエンジニアリングの市川さんのプレゼン。
長野県佐久市の会社で、ホテルのロックシステムを手掛けていたり、ハード設計・ファーム設計・生産~品質圃場までを一貫体制で提供できるとのこと。
新しい事業として自社ブランドのIoTゲートウェイを開発・販売しているとのことで、その紹介もしていました。内部には、Azure Sphere を使用して、セキュリティーに配慮した製品とのこと。

今回は、1NCEプラットフォームを活用したNailEdgeを紹介。
1NCEを使っているので、LTE通信契約・費用ゼロ!電池駆動仕様のポン付け!

デバイス to デバイスの通信デモをやっていたみたいです。
1NCEの話を聞くと確かにこれも実現できるな。これ、めっちゃ面白い!

スーパーでの食品ロス削減へのチャレンジ、GS1 DataMatrixによるダイナミックプライシングの可能性

今村商事株式会社の林さんのプレゼン。
GS1 DataMatrixは、2次元バーコードの1種で、情報量も多く、入れることが出来るそうです。
実証実験を始めてすぐは、売り場に誰も近づかなかったとのこと。スーツを着た人が周りにいたり、いろんなことが原因で消費者が少し警戒していたりなどがあったそうで、まずは普段通りに実証できるためにもPOPを作ったりなどの工夫もしたそうです。

GS1 DataMatrixは、多くの情報を格納できる2次元バーコードの一種で、製品情報、賞味期限、ロット番号などを含むデータをコンパクトな形で提供することが出来そうです。
今回の実証実験では、開始当初は、消費者の警戒心から売り場に人が近づかない状況があったそうですが、これを克服するため、店舗はPOPの作成などの工夫を行い、消費者が普段通りに買い物をする環境を整えることも苦労したそうです。

実験結果からは、ダイナミックプライシングシステムを利用することで、商品の期限に応じた価格設定が可能になりました。従来は人が張る値引きシールで20%または50%引きのみが選択肢でしたが、ダイナミックプライシングにより5%から50%引きまでの6つのパターンを選択できるようになり、より柔軟な価格設定が実現しました。

実証実験開始直後は、ダイナミックプライシングの意図が消費者に十分に伝わらず、一時的に売れ残りが増加するという難しさもあったそうです。ただ、この取り組みは消費者の購買行動に新しい視点を入れ、食品ロス削減に向けた重要なステップになるとのこと。

「コミュニティー」を通じたインダストリーデータの利活用推進AVEVAの取り組み

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AVEVA株式会社の石井さんのプレゼン。

AVEVA株式会社は、55年にわたる長い歴史を持ち、産業界におけるデジタルトランスフォーメーションの先駆者として知られています。石井さんのプレゼンテーションでは、同社のインダストリアルプラットフォーム「CONNECT」の重要性と、データ共有を通じた価値創出の可能性について話をしてくれました。

実例として挙げられていた話だと、電力データ共有の効率化の視点では、従来は、発電事業者、送配電事業者、地方自治体がメールやVPN経由でやり取りをしていたのを、電力需要を含めた重要な情報をスムーズに共有できるようになったとのこと。このプラットフォームは、データの利活用を促進し、企業間のコラボレーションを強化することで、新たなビジネスチャンスを生み出す可能性が見えてくる。

ただし、データ共有の課題も、標準化やセキュリティリスクなどの課題もあり、更に、データサイエンティストの仕事の内訳として、データの準備やクレンジングに多くの時間を費やし、なかなか生産性があまり高くない仕事に取られてしまうというのが課題になるとのこと。

さらに、コミュニティを活用したデータ共有は、より堅牢で効率的な方法を提供でき、コミュニティ内でのデータ共有では、メンバーは権限を設定し、必要な情報を適切な関係者と共有することが可能となるとのこと。

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AVEVA Connect/AVEVA Data Hubは、データの集約、分析、共有を行うためのソリューションで、既にMicrosoft Fabricにも対応しているとのことで、これにより、Fabric上での高度なデータ解析が可能となり、企業はより迅速かつ効率的に意思決定を行うことができるとのこと。

特に注目すべきは、PowerBIとの連携で、既にPowerBI用のコネクタを開発し、ユーザーが簡単にデータを視覚化し、洞察を得ることができるようになっているとのこと。この連携により、企業はデータ駆動型のアプローチを取り、市場の変化に迅速に対応することが可能になります。
AVEVAはコミュニティを通じて、データの利活用を促進する仕組みづくりにも今後とも力を入れていくとのこと。

独自のLPWA「UNISONet」を用いたIoTシステムの実運用に向けたチャレンジ

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ソナス株式会社の大原さんのプレゼン。
ソナス株式会社では、独自のLPWA技術「UNISONet」を活用したIoTシステムの開発・実運用を実施している。技術としては、少量のデータを扱うための無線セットワークであり、同時送信フラッディングを世界で初めて産業実装したメッシュネットワークを特徴としているとのこと。デバイスからWebアプリケーションまでをワンストップ提供していることで、産業実装も実現している。
ソナス株式会社は、老朽化したインフラの維持管理に対する新たな解決策として、自分たちの技術でなんとかできないかと考えたのが始まり。特に橋梁部の維持管理では、設置作業に多くの時間がかかり、導入コストも高くなるという課題があり、UNISONetを使用することで、これらの問題を解決し、より効率的かつ経済的なインフラ管理を実現することを目指しているとのこと。

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LPWA(Low Power Wide Area)は、なかなか爆発的な普及という状況には至っていないが、メッシュ型ネットワークを採用し、省電力と通信速度の両立を実現しているUNISONetのポテンシャルはまだまだ計り知れません。LPWAは単一の規格だけで全てをカバーするというものではなく、他の無線技術と上手く組み合わせて使っていくことで、その効果も出てくると考えているとのこと。

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UNISONetは、経路制御・干渉制御の高度の制御を行っており、メッシュ型で広範囲を網羅することが可能で、親機が1台で済む効率的なシステムである。ダウンリンクを含む双方向の通信にも対応していて、1ネットワーク内で250以上のデバイスをサポートしているとのこと。
架線張替え工事の電化柱傾き監視など、高信頼性が求められる用途にも対応可能で、実際に、約2年間のPoC(Proof of Concept)を経て、傾きを監視するシステムが橋梁工事での傾斜監視に活用されているとのこと。この経験の中で、モジュールの動作信頼性を固めたことや電池駆動可能としたことなど特徴がより明確になってきたとのこと。

さらに、UNISONetは、BLE(Bluetooth Low Energy)内蔵のセンサへの拡張も視野に入れ、BLEをブリッジすることで他のセンサとの連携も可能にしている。これにより、既に世の中にある多様なデバイスを活用し、更に多くのニーズに応じたカスタマイズが行えるとのこと。

ソナス株式会社は、独自のメッシュネットワーク技術を強みとしながら、既に市場にあるBLEデバイスとの連携を推進することで、UNISONetの更なる普及を目指しているとのこと。

最後に

今回は現地参加することが出来なかったですが、各社が話をしていた内容がどれも興味深く、また勉強になりました。

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