はじめに
Sass変数とCSS変数。それぞれに特性があり、少し複雑に感じる方もいるかもしれません。この記事では、それぞれの特性を比較し、効率よく使い分ける方法を紹介します。
Sass変数とCSS変数の違い
変数の違いについて、下の表を見て簡単に理解しましょう。
項目 | Sass変数 | CSS変数 |
---|---|---|
定義場所 | Sassファイル内 | CSSファイル内 |
値の更新 | できない | できる |
継承 | なし | あり |
それぞれの変数には大きな特徴が二つあります。
【特徴1.値の更新】
・Sass変数はコンパイル時に全ての値が決定され、動的な変更ができない。
※再定義は可能
・CSS変数はDOM操作や継承で後から変更することができる。
【特徴2.継承】
・Sass変数は静的であり、CSSの継承機能を使えない。
・CSS変数はDOM操作や継承で後から変更することができる。
Sass変数とCSS変数を使うメリット
【Sass変数】
コンパイル時に決定された値を使うため、静的な値を使う場面でメリットを発揮します。特にテーマカラーなど、値が更新されることなく一貫性を保つ必要があるケースに適しています。
【CSS変数】
CSS変数は、実行時に動的に値を切り替えたい場面で活躍します。例えば、JavaScriptを使ってテーマカラーやフォントサイズを変更するケースに適しています。また、CSSの継承機能を活用して、効率的にスタイルを記述することができます。
Sass変数とCSS変数の活用例
See the Pen Sass変数とCSS変数の活用例(テーマ色変更) by 丸山悠希 (@iwdulmiq-the-builder) on CodePen.
※ "Result"ボタンを押すとプレビューが表示されます。上記コードは、それぞれの変数の特徴を活かして、Webサイトのテーマカラーを切り替える例になります。
・Sass変数は、デフォルトのテーマカラー(背景色や文字色)を設定するために使用しています。これにより、テーマカラーを一元管理でき、後々の変更やメンテナンスが容易になります。
・CSS変数は、JavaScriptを使って実行時にテーマカラーを柔軟に切り替えるために使用しています。これにより、ユーザーの操作に応じて、カラーを変更することができます。
まとめ
今回は、Sass変数とCSS変数の特徴と使い分けについて紹介しました。最初は少し複雑に感じるかもしれませんが、使いこなせるようになると、コードの効率化が図れます。
ぜひ、皆さんも積極的に活用してみてください。
参考サイト