はじめに
2025年7月16日開催のSORACOM Discovery 2025。その中の「IoTプロトタイピングコーナー」では、ユーザーによるユニークな取り組みが多数展示されます。今回、SORACOM User Groupとして、「きのこ日和」というソリューションを出展します!
「きのこ日和」は、ソラカメで撮影した画像を生成AIが解析し、LINE公式アカウントに自動投稿するという仕組みです。自然観察の楽しさと、IoT・AIの技術を組み合わせたこのプロトタイプは、日々のちょっとした発見を誰かと共有したくなるような体験を目指しています。
このアイデアのきっかけは、プランターで育てている植物を遠隔から観察するために遠隔カメラを使っていた日常の工夫でした。そこに、SORACOM Flux で生成AIとの連携が簡単であることを知ったことで、「これならソラカメと生成AIを簡単につなげられる!」と気づき、プロトタイプの開発がスタートしました。
実際の投稿例:LINEに届く「きのこ日和」
このプロトタイプでは、生成AIがソラカメで撮影された画像を解析し、LINE公式アカウントにコメント付きで投稿します。
以下は、実際にソラカメで撮影した画像をもとに、生成AIがコメントを自動で付けた投稿画面が以下になります。
AIが画像から情緒的な表現を生み出すことで、ただの観察記録ではなく、自然との対話のような投稿が実現しています。LINE公式アカウントでこのような文章が届くと、日常の中にちょっとした癒しや発見が生まれるかなと思います。
ソリューションの全体像
「きのこ日和」は、SORACOMの各種サービスを組み合わせて構築されたIoT×生成AIのプロトタイプです。以下は、SORACOM Fluxを中心としたシステム構成図です。
この構成では、以下のような流れで処理が行われます:
1.インターバルタイマー
定期的に処理をトリガーします
2.ソラカメ画像取得
ソラカメから画像を取得し、SORACOM Harvest Filesにエクスポートします
3.SORACOM Harvest Files
画像が保存されたことをトリガーにします
4.AI処理
画像を解析し、結果をWebhookアクションに送信します
プロンプト:「写真からしいたけ栽培の様子をレポートして下さい」
5.Webhook → LINE出力(文章)
解析結果を、LINE公式アカウントにLINE Messaging APIで配信します
6.Webhook → LINE出力(画像)
画像を、LINE公式アカウントにLINE Messaging APIで配信します
このように、SORACOM Fluxを使うことで、ノーコードで柔軟かつ拡張性の高いプロトタイプを素早く作ることを実現しました。
おわりに
「きのこ日和」は、身近な自然観察をきっかけに、IoTと生成AIを組み合わせて生まれたプロトタイプです。ソラカメで撮影した画像が、SORACOM Fluxを通じて生成AIに渡り、LINEに文章として届く――そんな一連の流れが、ノーコードで実現できる時代になったことに、技術の進化と可能性を感じています。
今後は、きのこだけでなく、季節の草花や地域の風景など、さまざまなテーマで応用していけたらと考えています。もし展示をご覧いただいた方の中で、「こんな使い方もできそう!」というアイデアがあれば、ぜひ教えてください。
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