こんにちは。cbcloudでsalesforceエンジニアをやっている池畑です
今回はsalesforce導入を0→1でやり、2ヶ月ほどで導入した話を
週単位で時系列順で書いていきます!
各週でやっていたことと、意識していたことに関して記述していきます。
盛りだくさんになっちゃうので速さの秘訣的な細かいところは別記事で。
##1週目 まずは情報を集める
現状を知らねば何も始まらないので、情報をかき集めていました。
集めた情報としては
- 取引先、担当者がどのデータストレージにあるか
- 顧客への活動をどこに残しているか
- 売上管理はどのように行っているか
- 現状プロダクトのビジネスモデル、請求はどのように行っているか
スプレッドシートにあるのか、DBに保存されているのかを調べ
ビジネスモデルを絵にしたりしていました。
★意識したところ
- 顧客との接点から請求までの流れを意識することで
ビジネスモデルを明確にしていきました。 - スプレッドシートで管理はいろんな人が情報を抱えているので
積極的にコミュニケーションをはかり情報を集めました。
##2週目 設計と社内稟議用の資料作成開始
同僚のもう一人のSFエンジニアと取引先、取引先責任者、
リード、商談、活動、売上についてどういうモデルにするか
1週目に調べた情報から出来るだけシンプルに落とし込めるよう設計していました。
この辺りで無料トライアル版のSalesForceを導入し仮で作り始めました。
また社内稟議を通すため、現状の課題とSFを導入することで
どう解決されるかを社内稟議用の資料として残していました
★意識したところ
- なるべく運用しやすくなるようにカスタム項目、カスタムオブジェクトは最小限になるようにしました。
- さっさとトライアルを初めて細かい設定で躓かないよう下調べを念入りに行いました。
#3週目 SalesForce社との商談や必要なSaaSの選定
自社にSalesForceの営業さんに来社していただき、いつからスタートするか
価格はいくらぐらいになるか、ユーザ数はどれぐらいかを詰めていました。
また同時に名刺管理とMAを見越して、名刺管理のベンダー選定をしていました。
salesforce連携はあるか、価格、必要十分な機能かを一覧にして選定しました。
★意識したところ
- SalesForceとの連携がスムーズに行えるベンダーを選定しました
- 名刺管理は凄い機能がいくらあってもすぐには使いこなせないことは明白だったので、
最低限の機能と読み取り率、データ化されるまでの速さを基準にしました
#4週目 ガントチャートとグランドデザインを作る
導入までに何をしないといけないかをホワイトボードに書き出し、どれからやるのか
いつまでに終わるのかをざっくり算出していました
またフェーズを1から4に分けてなんの課題を解決するかを決めていました
弊社だと下記のような感じクオータ毎で区切って何をやっていくか決めていました
- salesforce導入
- B側マーケティングスタート、名刺管理
- C側マーケスタート
- 請求、サービスクラウド導入
★意識したところ
- 最速で導入するため、やらないことを明確にしていきました
- いきなり「SalesForce導入したい!」って言っても通じないので
導入してなんの課題を解決して、どうするかの説明責任を果たしました
#5週目 トライアル版で仮組みと社内稟議用資料の完成
名刺管理ベンダーの選定が大詰めになってきたのと
salesforceのユーザ数が決まってきたので4週目に作った
ガントチャートとグランドデザインを元に社内向けの稟議資料を作っていました
また、売上をどうSalesForceで表現するかを
営業MGRと設計を詰めていました。
重量課金制のモデルなので商談商品に落としこめないところと
月の営業努力をいかに表現するかをテーマに設計しました。
★意識したところ
- 営業さんが月にどれぐらい活動して、その結果どれだけ売上が上がったかが
表現できるよう設計しました。
#6週目 社内稟議とプロダクトのデータをSFにどう流し込むか
この辺りで、代表取締役にSalesForce導入に関しての提案を当てて
社内稟議を通しました。
下記のようなものを用意して挑みました。
- 現状課題(AS IS)とどう解決するか(TOBE)
- スケジュールガントチャート
- グランドデザイン
- 価格表
事前に身内を集めて発表練習を2回ほど行い
ブラッシュアップをしたのであまり緊張せずにすんなり
社内稟議を通すことができました
自社プロダクトとのデータ連携基盤の構築もこの辺りで行いました。
初めはEC2を立てて連携基盤を作る予定でしたが
弊社CTOに相談し、実装の速さを優先しlambdaで実装することとしました。
また、社内で隔週で行っているエンジニア勉強会でエンジニア向けに
salesforceの勉強会を行いました。
★意識したところ
- プロダクト連携に関してはDB負荷の所を考えたくなかったため、Readレプリカを参照させてもらいました
- データ連携の知見はCTOやエンジニアが多く持っているので早めに相談しにいきました
- プロダクトエンジニアに協力を仰がないといけない場面がでて来るのが明白だったので
コミュニケーションが円滑になるよう「SFって何やるツールか、どういった課題を解決したいか」
を意識して勉強会を行いました
#7週目 プロダクト連携基盤とスプレッドシートデータ流し込み
弊社の極めて優秀なエンジニアにサポートしてもらったおかげもあり
取引先、取引先責任者、売上のプロダクト連携基盤を一週間で大枠作成することができました。
またSalesForceの購入契約を交わしたことによりトライアル版のアカウントを
製品版と相違ない権限まで、あげてもらうことができました。
このタイミングでDataLoaderでスプレッドシート上にあったデータ含め
基本的なデータの流し込みが完了しました。
★意識したところ
- 連携基盤は失敗した時にリランが行いやすい設計にしました。
- 早めにデータの連携ができるとレポートやダッシュボードがこの段階で使えるので
データ投入、連携基盤は最優先で行いました
#8週目 運用開始に向けた設定
導入までの準備がだいたい完了したので、細かい最終調整を行なっていました。
- salesforce上でのユーザ登録
- 名刺管理ツールとの連携設定
- 営業MGRと活用マニュアルの整備
- レポート、ダッシュボードの作成
★意識したところ
- ユーザが壁を感じないよう説明は最小限にしました。
(取引先、取引先責任者、活動、商談だけ覚えてって感じで説明しました)
以上のような時系列で特に大きなトラブルなく2ヶ月で導入に漕ぎ着けました。
#まとめ
個人的に早期導入に直結したポイントとしては
- なるべくシンプルに情報設計を行なったこと(運用のあれこれそ考えなくていい)
- 連携基盤をCTOに相談したこと
- 社内エンジニア向けに勉強会を行い、コミュニケーションをスムーズにしたこと
- 社内稟議を通すための下準備を丁寧に行なったこと
- いろんな人に積極的にヒアリングしたこと
2ヶ月で導入できたのは運要素、各社毎の要素もありますが
早く導入したい時の参考にしていただければと思います。
以上ですー、またの記事でお会いしましょう!!
背景や細かいことに関してはまたの記事に書こうと思います