はじめに
皆さんは日々の業務で学んだことや、資格勉強で得た知識を何かにメモして残していますか?個人用Wikiやオリジナルの備忘録を作成していますか?自分はつい最近まで怠っていました。そして今とても後悔しています。。。
初めまして。ARIの土井と申します。エンジニア歴4年目になります。この4年間で、NWスイッチのリプレース案件、Pythonアプリ開発、IaCでのクラウドリソース管理など、アプリ・インフラ関係なく様々なプロジェクトに携わってきました。また業務と並行して、IPAのネットワークスペシャリスト、Pythonデータ分析試験、AWS SAAなど、資格にも幅広く挑戦してきました。最初は初めてのことばかりで必死でしたが、最近は、前に得た知識を活用する場面が徐々に増えてきました。
しかし、業務や資格勉強で得た知識は、時間が経てば忘れていくものです。せっかく勉強したのに忘れてしまったら、またググって調べることになります。そこで今更ですが、備忘録の重要性を感じるようになりました。この記事では、業務や資格勉強で得た知識をまとめておくための備忘録の書き方について、自分なりの方法をご紹介したいと思います。
「備忘録を書きたいがまとめ方がわからない。」「過去に備忘録を作成しようと決意したものの、長続きせず断念したことがある。」そんな方々にぜひ読んでいただきたいです。
メモツールの選定
備忘録をまとめるためのツールを探していたところNotionを見つけました。
Notionは2018年にリリースされたドキュメント(メモ)の作成、タスク管理、データ管理などの様々な機能を持ったクラウドメモツールです。2021年10月には日本語対応版がリリースされ、今最も注目されているメモアプリです。
Notion 日本語化がついに...
— Notion Japan 🇯🇵 (@NotionJP) October 12, 2021
みなさま、大変お待たせしました!
本日よりNotionは日本語でご利用できます🇯🇵
今回、Notionが取り組んだのは、Translationではなく、Localization。日本の文化も踏まえた、新しいNotionをぜひご堪能ください。 #NotionJapan https://t.co/gItI4ciNWh pic.twitter.com/5cgopNQ9uU
自分がNotionを選んだ理由としては、以下の2つがありました。
- 多機能で自分好みに色々とカスタマイズできるので、書くのが楽しくて長続きしそう。
- データベースという機能が他のメモアプリにはなく、用語集をまとめるのに便利そう。
Notionテンプレート
Notionのテンプレートをサンプルとして公開しています。ページ右上の複製
から誰でもコピーして使えるようにしています。
テンプレートの中身は以下のようになっています。Notionの最大の特徴であるデータベースという機能を使って用語集みたいなものを作成しています。データベースの各カラムの詳細は次章で説明します。
テンプレートの特徴
特徴1. 各用語ごとにページを作成できる
用語集であればExcelやスプレッドシートでまとめたことがある方もいるのではないでしょうか。Notionのデータベースを使えば、用語と説明以外にも詳細なメモを残しておくことができます。Notionのデータベースは、各項目を独立したページとして編集することができます。実際にテンプレートの用語
列のEC2
にカーソルを合わせて開く
を押すと以下のページが表示されます。
サンプルのためドキュメントの外部リンクしかはっていない状態ですが、例えばEC2について検証したことや得た知識などを、このページ内に蓄積していくことができます。
用語ごとに細かくページを分けておけば、1ページにメモする内容が減り、ページが肥大化することを防ぎます。さらにメモを書き残しておく場所も明確になり、探すときも楽になります。自分専用のWikipediaを作っているみたいなイメージです。
特徴2. 用語を階層化して整理する
本家Wikipediaは各ページ間がリンクによってつながった網目状の構造になっていると思うのですが、これでは頭の中が整理できないので、各ページに階層関係を持たせるように工夫しています。is-a
part-of
has-a
列を追加して、データベース上で意味ネットワークを表現しています。
意味ネットワークとは
人間の記憶の一種である意味記憶の構造を表すためのモデルです。(※先日、G検定の勉強をしていてこの言葉を知りました。)認知心理学における長期記憶の構造モデルとして考案されたもので、近年は人工知能においても重要な知識表現の1つになっているそうです。
各単語間を**is-a(汎化-特化関係)とpart-of(集約-分解関係)**で整理します。テンプレートの各用語から一部抜粋して、意味ネットワークを図示すると以下のようになります。
is-aとは
汎化-特化の関係のことです。例えば、Redshiftはデータウェアハウスを具体化したサービスなので、Redshift is a "データウェアハウス"
の関係が成り立ちます。テンプレートでは、is-a
列に汎化した用語をデータベース上から選択します。
part-ofとは
集約-分解の関係のことです。例えば、RedshiftはAWSから提供されているサービスの1つと考えると、Redshift part of AWS
の関係が成り立ちます。テンプレートでは、part-of
列に集約した用語をデータベース上から選択します。part-of
で親を選択すると、親のhas-a
列に子が自動で補完されます。
特徴3. 資格はタグで管理
資格ごとに重要とされる用語は、階層化とは別で管理します。資格列
に資格名のタグをつけられるようにしてみました。Notionのデータベースにフィルター機能があるので、資格勉強中のときは、その資格名でフィルターして、関係のある用語だけを表示することができます。
まとめ
この記事では、Notionを使った備忘録の書き方について自分なりの方法を紹介しました。まだ始めてみて2ヶ月ほどしか経っていないので、今後もしかしたら書き方を変える部分もあるかもしれません。その際はまたQiitaで記事を投稿したいと思います。
この記事で「自分も備忘録始めてみようかな」と少しでも思っていただけたら嬉しく思います。最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございました。