PHPカンファレンス2024参加レポート
まず初めに
2024年、12月22日。
東京蒲田で開催されたPHPカンファレンス2024に参加してきました。
前々から気になっていて、でも都合が合わず参加出来ていなかったPHPエンジニア、通称PHPerのための開発イベント。
PHPを書き始めて約8年。
とても楽しみにしていました。
普段は大阪、京都で仕事しているのですが、PHPカンファレンス関西には参加できなくて悔しい思いをしたので、一層ワクワクしていました。
日曜ですが、懇親会も参加したく、大阪から東京へ、
交通費・宿泊費、そして月曜日のリモート(結局半休取ったけど)を許可し快く送り出してくれた会社に感謝。
さて、ここからは参加レポートとして、
聴講したセッションや会場の様子などをお伝えしていければと思います。
開催概要は下記を参照
基調講演 「PHPの今とこれから2024 」
基調講演は、タイトルの通り、PHPの今と未来のお話。
もしかしたら毎回なんですかね、初参加だったのでそこはわかりませんが、
個人的にはとてもワクワクしました。
普段、PHPを書いていて、PHPのバージョン情報やPHPが見ている先、なんかはほとんど意識する事がありません。
僕らの関心は、PHPを書く事で実装する機能であり、得られる結果であり、ビジネスへの貢献です。
だからこそ、今回ここでPHP自身の話を聞けたのは、新鮮さもあって非常にワクワクしました。
個人的には、開発モチベーションが一段上がった感覚。
よくよく考えてみれば、1プログラミング言語のカンファレンスが1000人規模で開催されているって、凄いなと。
PHPはOSSであり、それを保守し支えているエンジニア達がいる。
様々な経緯を経て、組織化されシステマチックに運営されている。
先ほども言いましたが、普段コードを書いている中では全く意識していない部分で、
バージョン情報として、追加機能や廃止情報を確認はすれど、それらをメンテし運営している背景までは、中々想像してきませんでした。
(もちろん存在そのものは認知し、理解していますが)
この日をもってそこの解像度がぐっと上がり、PHP言語がより身近に感じられるようになった気がします。
PHPのコアな部分を知れた事で、僕の中のエンジニア精神が、高まったのかなぁと思いました。
ともあれ、ここからカンファレンスがスタートします。
テンションを上げられた状態での、最高のスタートを切った、と思います。
基調講演メモ
## php
1995年に誕生したwebアプリケーション言語
webと共に成長、進化してきた。
サーバーサイド言語のシェアとしては75%
## phpの開発体制
phpはOSS
開発アカウントは2000名(15名)
コア150名(5名)
PHPGroup10名
### ニュース
コアを支える2名のエンジニア
1名が離脱を宣言
個人おモチベに依存
SW維持の関心が低い
財団を設立
184の団体、企業が支援
個人1600名以上がサポート
主要なエンジニア6名をサポート
## バージョンシェア
- 7系49.2%
- 8系37.8%
- EOL(8系まで)7割
## リリースサイクル
サイクルが延長;4年バグ修正2年、セキュリティ2年、年末まで
php7,8はEOL。EOL以降は危険
## PHPエンジン
PHP 8 JIT より早く快適に
php8系の中ではそこまでかわらない
## php8.4 機能強化改善ポイント
### JIT強化:IRフレームワーク導入
### プロパティアクセスフック
setter、getterをメソッドとして定義→簡略化
### 非対称プロパティ可視性
非対称な可視性を設定できる(publicで書き込みを制限)
readonlyよりも自由度が高い
制約を緩くすることはできない protected publicは不可
継承時は可視性を狭くできない
### 遅延オブジェクト
Lazyオブジェクト:状態が参照または変更されるまで初期化を遅延
普通はインスタンス時に初期化
→遅延の場合は、インスタンス後、参照される時に初期化
### HTML5対応、DOM対応改善
### PDO:ドライバ固有のサブクラスを導入
DB固有の機能がPDOメソッドとして実装されていてわかりにくかった
### BCMath:オブジェクトAPI追加
### Deprecatedアノテーション追加
廃止対象となった関数・メソッド定数にアノテーション追加
### array_find関数追加
条件に一致する配列要素を見つける4種類の関数が追加
### php8.4で廃止予定項目
暗黙のnulll宣言
E_STRICT定数
GET/POSTによるsession伝搬→クッキーのみに
## FRANKEN PHP
Go+Cで書かれたアプリケーションサーバー
受講セッションレポート
各レポートの所感は個人的な感想です。また、受講メモは荒いものあるため、参考程度に。
ほとんどのスピーカーの方がスライドを公開しているため、そちらも合わせてご確認ください。
(スペシャルサンクス!)