この記事は、株式会社スピードリンクジャパン Advent Calendar 2023 の25日目の記事です。
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はじめに
2023年も、もう終わりが近づき早いものです。2023年を通して、今年はAIという話題につきなかった1年だなーと振り返っても思います。
私自身も、今年は、AIや最新の技術を半年以上継続して情報のキャッチアップをするようになって、すごいスピードでテクノロジーが進化していくのを実感していますし、それを追うだけでも大変だなーと感じています。
日々、生成AIを含め最新の技術が進化していく中で、今までの仕事、プライベートのあり方に変化を与えているわけですが、実際、これからもエンジニアをやっていくなかで、AIを駆使できるようになることは、必須条件なのか?十分条件なのか?はたまた、一時的なブームで終わるのか?
今年、色々と調べるなかで出会った記事や情報から自分の考えをまとめてみたいと思います。
実際のAIの進化のスピードってどんなもん?
AIの発展するスピードは早いと言われるけども、実際の体感だとわかりづらかったりしますよね。
自分はこのツイートを見て、進化のスピードに驚きました。
Gen-2という画像生成のAIの5ヶ月後のアウトプットを比較したものです。
これをみると、AIの進化のスピードの速さをなんとなくでも実感できるのではないでしょうか。
AIの現状って?
まずは2023年AIは、世界的にみてどういう状況なのでしょうか。
AIの現在地についてレポートするState of AIの2023年版が2023年10月12日に公開されていました。160ページ以上のレポートなのですが、ここから少しピックアップして、マクロ的にAIを見てみます。
- 2023年に入り、生成AIへの投資が6倍以上に増えていること
- 投資額、180億ドル(約2兆7300億)
投資金額を見る限りは、かなりの先行投資額が増えているので、生成AIへの期待値の大きさがわかりますね。
生成AIサービスの利用率は?
上記のスライドは、利用開始1ヶ月後のユーザー定着率(左)、そしてエンゲージメント率(右)について、代表的な一般的サービスと、代表的な生成AIサービスを比較したグラフです。
- AIサービスが発表されて、ユーザーが一時的には利用はしているが、すぐ離れていくというような傾向が強い
他にもこのレポートでは、生成AIを利用しての生産性の向上数値や、AIに対する課題感などもレポートされています。
この160ページに及ぶレポートをわかり役まとめている記事も参考までに載せておきます。
ソフトバンクグループ社長、孫さん曰く
「このままだと金魚になる。日本よ、目覚めよ」
ソフトバンクグループの孫正義社長は2023年10月4日のイベントでこのように語りました。なかなかインパクトのある言葉で、聞いた当時は驚きました。
金魚にABCを覚えさせることは難しい。金魚の脳は、人間と比較するとの1万分の1らしいです。そして、これからAIは、人間の1万倍の知識と脳をAIが保有するようになっていく、人間はいわば、AIからすると、人間と金魚の比較と同じくらい差が開くのです。AIを使いこなす人間と普通の人間がどれだけ差がつくことになるのか。それを孫さんはこのイベントで警鐘しています。
そのときの孫さんの講演はこちらから視聴できます
https://youtu.be/Gh0xzbgCIgg?si=nnWXEwFbEVGeBiKN
AIによって開発はどう変わるのか?
では、AIによってシステム開発はどう変わっていくのか。
今年、AIによるプログラミング支援のサービスも多く登場しました。
- GitHub
- AWS
- GitLab
- JetBrains
実際これらのサービスを使ってみると、まだ、AIが提案してくるコードに対して、絶対的な信頼を置ける感覚はありません。ただ、今まで、時間を取られていたこの文法どう書くんだっけ?という調べる時間、テストコードの網羅性を0から考えるような思考のコストは大幅に削減できると実感しています。そして、それは、今までエンジニアの経験歴で頼っていたコードの品質や速度の壁を一気に縮めていると感じます。
2024年には、コーディングだけではなく、要件定義からテスト、運用までを一貫してAIがサポートするサービスも出てくる予定です。
これらのサービスを使うことによって、今までの「0からコードを書く」という作業が、AIが提案してくれたコードを検証するという作業に変わってきています。よりプログラミング限の語の文法を知っているということよりも、なぜコードを書くのか、このコードは何を解決するのか。そういった本質的な問いに向き合う時間が増えてくるのだと思います。
10X以上のインパクトを誰もが与えられる時代が来る
ビジネスや技術の分野でよく使われる「10X」というフレーズがあります。これは、10倍という意味を表しますが、生産性や、利益などを10倍改善する、増加させることや。「10Xエンジニア」という用語は、平均的なエンジニアよりも10倍優れた生産性やスキルを持つエンジニアを指します。
これからのエンジニアは、紹介したAIのサービスを駆使したり、これから出てくる技術を使うことによって、10X以上の成果をより短い期間で出せるようになる。誰もが世界にインパクトを与えることができる可能性は大きくなってくるのだと思います。それこそ、20X,100Xも夢物語の世界ではありません。
これからの時代、エンジニアはAIを使えないとダメなんですか?
この記事のタイトルの「これからの時代、エンジニアはAIを使えないとダメなんですか?」という問いですが、私の現時点での答えでは、「AIを使えないとダメということはないでしょう」という答えになります。AIも完璧ではないですが、人間の経験に紐づく判断の方が優れていることもまだまだあります。著作権やセキュリティなど議論を呼ぶポイントもたくさんあります。
ただ、このAIという魔法のようなツールを使うことが選択できる今、それを使わない理由はないと思います。逆に積極的に使っていくべきだと。なんのためにAIを使うのか、それは使わないと時代に遅れていくとかネガティブなものではなく、自分のスキル、価値を10X,100X以上にできるのならば、そして、そのAIを誰もが利用できるようになった今の時代だからこそ、積極的に、そしてポジティブに使っていくことが自分の価値を上げること、世界を生き抜いていくことに繋がっていくのだと思います。
だから、使えないとダメじゃないけど、積極的にAIを使っていきましょ。というのが結論です。
最後に
最後に年末年始のおすすめとして、これからの時代に向けて、自分が読んでよかった本を紹介して終わりたいと思います。よかったら、参考にしてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。