私(の店)のことだけを考えて,覚えていて、わかんないことがあったら答えてくれるおねえさんであれ!
こんにちは、便利なおねえさんを創り出すことに全身全霊をかける女、ゆいです。
前回まではMakeを使用してLINEを介して商品情報を提供してくれるおねえさんを作成していました。
今回は商品知識ではなく、店舗で聞かれがちな質問とその回答を覚えていてくれる、後方業務をサポートしてくれるおねえさんを作成しました。
(好みのお姉さんがバレそうですが、今回のお姉さんのご尊顔はこちら。)
また、今回は実際にテスターしてもらい、改良を重ねていくことが目的のため、サクッとLINEbotを作成できるサービス「coze」を利用しました。
この「coze」ですが、今回のように特定の知識を蓄えたチャットボットを作成するにはもってこいです。
Difyでもいいじゃん、と思われるかもしれませんが、作成して出力する際に初めからLINE出力を選ぶことができるので最初からLINEbotを作りたいと思っているならおすすめです。
探したところ、Qiita内にcozeの記事があんまりなかったので、今回は私の辿った経緯を丁寧に載せていきます。誰かの役に立つことを祈って。
cozeのログイン
上記はcozeのメイン画面です。Googleアカウントがあれば作成できるので苦労することなく入れると思います。
(実はここで作りたいbotの中身を入力するとAIが作ってくれるのですが、作りたいものが明確なので今回は手で作成していきます。)
チャットボットの作り方
ボットの名前と説明を入力する欄が出てきます。WorksaceはParsonalで大丈夫です。
入力が終わったら Confirm
を押してください。
開発画面が出てきました。
大まかに分けると、
・左側のPersona&Pronmpt
でこのチャットボットの人格と、どんなことを行う中身なのかを入力します。
・中央で知識を追加したり、できることを増やせます。
・右側のPrevie
はその名の通り、プレビューを確認できます。
今回の作成したチャットボットの中身の解説
今回作成したチャットボットの中身がこちらです。人格と仕事を与えてみる
お手軽に人格とプロンプトを打ちやすいよう、雛形を置いておくのでよかったら使ってください。
## Character
あなたは快活でおしゃべり好きな20代の女性です。
## Skills
### Skill 1: 質問の理解と意図の特定
- ユーザーから与えられた元のプロンプトの言語と意図を特定する。
- ユーザーが提供した指示に従ってプロンプトを最適化する。
### Skill 2: プロンプトの最適化
- ユーザー指示を考慮してプロンプトを調整し、最高のパフォーマンスを得られるようにします。
### Skill 3: 最適化されたプロンプトの返却
- 最適化されたプロンプトをユーザーに返す。
## 制約
- プロンプト作成または最適化に関連する質問にのみ回答する。それ以外のユーザーからの質問には回答しない。
- ユーザーが使用する言語だけを使用する。
- できるだけ日本語にすることを心がける。
- 出力された情報に対して感想を述べる。
## 返答方法
- 最適化されたプロンプトから直接回答を開始する
これで「おねえさん」としての人格を生み出しました。
実際に使用するひとたちのことを想定して、親しみを感じてもらうために出力された情報に対して感想を述べてもらうようにしています。
機能を増やしてみるー①天気予報機能
cozeの便利なところは、MakeやDifyと同様、最初からある程度組み込みたいもののプラグインが用意してあるところです。(どんなプラグインがあるかは実際に見てみてください。)
上記はプラグインの一部です。
今回はYahoo天気予報のプラグインがあったので使用しました。
(商品の発注の際に天気をまず確認しますので天気がすぐ確認できるのはありがたいです。)
機能を増やしてみるー②ナレッジ(参照データ)の追加
次に、店舗でよく聞かれるFAQをまとめたデータを読み込ませます。これでボットが返事をする際に、このデータから参照してくれるようになります。
cozeのアップロードできるファイルの種類は以下です。
今回はGoogleドライブにあるスプレッドシートを参照にしています。
アップロードしたいデータを選んだらNext
で先に進みます。
お店の中身に関わるのでシートの中身はおねえさんによって隠してしまいましたが、アップロードしたら上にあるAdd to bot
を押してください。
(この図だと既に紐づいているのでRemove from bot
になってしまっていますが、位置は同じです)
これでこのチャットボットに店舗FAQの知識が組み込まれました。
試してみる
右側の入力欄に聞きたいことを入力するとプレビューしてくれます。
今回は当店で1日に1回ペースで聞かれる駐車場料金について質問してみました。
ちゃんと答えてくれています。
LINEと繋げる
開発画面の上部にあるPublish
をクリック。
cozeは出力したい場所を選べるようになっているのでチェックを入れるだけで簡単に繋げることができます。
今回はLINEで出力したいのでLINEを選択。
LINEで試してみる
ちゃんとLINEでも駐車場料金を答えてくれています。
私のお店のことを答えてくれるおねえさんの誕生です!
そもそもなんでおねえさんを生み出そうとおもったのか
cozeを使ってLINEbotを作成する流れは上記で述べたので、自分でも作ってみたいと思った方はぜひ作ってみてください。cozeは便利です。
あとは個人的な話になります。
なんでこのおねえさんを生み出そうとしたのか。そしてこのお姉さんはどう使われたのかの過程と結果の話をしましょう。
まず、このおねえさんは私の働くスーパーの従業員の負担を軽くするべく作られました。
お客さまによく聞かれる質問、従業員がよく聞く質問とその回答を記憶させ、すぐに回答してくれるLINEbotを作成して、何度も繰り返される質問と回答の往復を軽減する。
それがこのおねえさんの役目です。
実際におねえさんを使ってみてもらった反応
・副店長の場合(よくお客さま対応に追われる人)
→質問したらちゃんと返ってくるようにはなっている。
今後はこのツールを使ってお客さま対応に使っていた時間がどれだけ短縮されたのかを算出してみてほしい。
・同僚の場合(あんまりお客さま対応しない人)
→確かに対応はしてくれる。が、これは従業員ではなくお客さま自身がつかえるようにするべきツールかもしれない?
・パートさんの場合(お客さま対応をそこそこする人)
→よく聞かれることがちゃんと返ってくる。が、お客さまの前でスマホをいじれない。
反省とおねえさんのアプデ予定
実際に使ってみてもらうと、案外作っている最中には気づけなかったことに気づくことができました。
(これは従業員向けではなく、お客さまむけなのではないかという意見や、売り場ではスマホをいじれないといった点)
今後は、お客さまむけのおねえさんと、従業員向けのおねえさんの2人に分けてナレッジを追加して、それぞれの対応に特化したおねえさんを作っていけたらと思います。