はじめに
本記事は実機のPCへUbuntu Serverをインストールした時の手順を備忘録として記録したものです。
本記事を作成するにあたってスクリーンショットは仮想環境で再現したものを使用しているため一部(IPなど)を変更してますが、手順は全て実機PCへ導入した際の記録を元に書いています。
OSが更新され本記事の情報が古くなっている可能性があります。
環境
環境としてはWindows11のPCでISOファイルのダウンロードとUSBへの書き込み、インストール後にSSHで動作確認を行っています。
作業用PCはインターネットへ接続されていますが、サーバー用端末はインターネットやローカルネットへ接続されていない状態でインストールを行い、その後に閉じたローカルネットワークを構築し、IPアドレスを割り当てています。
- サーバー用端末
- 作業用PC(Windows11)
- USBメモリ
- ISOファイル(Ubuntu Server 24.04 LTS)
- SSHのクライアントソフト(TeraTerm)
全体の流れ
インストールメディアの作成
- Ubuntu 公式サイトのダウンロードページへアクセス
- Ubuntu Server 24.04 LTSのisoファイルをダウンロード
- (RufusやUniversal USB Installerなどのインストールメディアを作成するツールにてインストールメディアを作成
- USBをインストール先PCへ差し込み、BIOS(UEFI)へ入りBootの優先順位を差し込んだUSBが起動されるように変更し起動
OSのインストール
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ネットワーク設定
ネットワークを構築している場合はここでIPの設定を行う。今回は後で行ったため何もせずに[Done]
を押下
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ストレージの設定
ディスク全体を使用するためにUse an entire disk
をチェック
パーティションの設定が問題なければ[Done]
を押下
インストールを続行するとフォーマットされるという警告が出てくるので[Done]
を押下
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Ubuntuのアップグレード
Ubuntu Proへアップグレードを行わないためSkip Ubuntu Pro setup for now
をチェックし[Done]
を押下
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SSHの設定
SSHを使用するためにInstall OpenSSH server
へチェックを入れ[Done]
を押下
あとからインストールする場合は、インターネットが必要(一応無理やりローカルで入れられるようだが面倒らしい)となるため、必要かどうかよく確認しましょう(一敗)
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追加パッケージのインストール
インターネットが接続している場合はさらに追加のパッケージを選択できるらしいので必要なものを選択。今回はインターネットへ接続していないためこの項目は出てきません
IPの設定
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ネットワークのインターフェースを確認
IPを設定する際に、インターフェースの名が必要なためコマンドで調べますip a
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ファイルの作成と編集
IPの設定は/etc/netplan
にファイルを追加し、設定しますsudo touch /etc/netplan/99_config.yaml sudo vi /etc/netplan/99_config.yaml
/etc/netplan/99_config.yamlnetwork: version: 2 ethernets: enp0s3: dhcp4: false dhcp6: false addresses: [192.168.10.2/24] routes: - to: default via: 192.168.10.1 nameservers: addresses: [192.168.10.1]
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権限の変更
編集した設定を適用する際に以下の様な、ファイルの権限エラーが出る場合があります
対応策として、次のコマンドを用いてアクセス権の付与を行いますsudo chmod 600 /etc/netplan/99_config.yaml
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設定の反映
次のコマンドで設定を反映します。ip a
で確認すると設定が出来ていると思いますsudo netplan apply
SSHの設定
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SSHの有効化
OSインストール時に選択していればサービスが起動していると思いますが、次のコマンドで起動しているか確認しましょうsudo systemctl status ssh
active (running)
となっていれば問題ありません。
インストールがされていなければ次のコマンドでインストールします。sudo apt install openssh-server
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ファイルの変更
ファイルを編集する前に元のコピーを取っておきますcd /etc/ssh/ sudo cp sshd_config sshd_config.orig
とりあえず今回はパスワード認証でSSHを行えるようにします(実際に運用で使うならパスワードの認証回数を制限するなど何らかの対策をしましょう)。
57行目付近にある次のコードを
PasswordAuthentication yes
にし保存する- #PasswordAuthentication yes + PasswordAuthentication yes
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設定の反映
sudo sshd -t -f sshd_config sudo systemctl restart ssh
動作確認
インストールができたことを確認するために、WindowsのPCから今回インストールしたサーバーへSSHでログインします