働き始めて結構な人が悩むことで、「なんでそんなことも判断できない?」と「自分で勝手に判断するな」の2種類のお叱りを受ける場合があるという不条理、非常によくあります。どうすりゃいいんだと。
※「自分で考えた上で決裁を求めればいい」という模範解答がよく出てくるけど「そんなことまでいちいち聞くな」と言われるだけです。
結論から先に言います。「勝手に判断するな」の方が重要な指示です。「自分で考えろ」は忙しくて対応するのが面倒という気持ちがついぽろっとこぼれてしまっただけの言葉です。上司も先輩も完全たり得ない人間であるということです。後輩の成長を願う先輩の立場から言っているケースもありますが、だとしてもトラブルをコントロールすべき管理職の立場からの「勝手に判断するな」の方がずっと重い指示であることに変わりはありません。
そして、自分で判断すべき事項と判断を仰ぐべき事項のラインがよく分からない場合どうすればいいか。
まずそんなラインは存在しないと諦めてください。だって人間そんなにデジタルに動いていません。
そして上司が明確なラインを持っていない一方で、あなた自身の信頼度も日々変動しています(基本的には日々上昇しているはず)。だからラインらしきものがあったとしてもそれは動いているからです。
「これは以前自分の判断でさせてくれたから以降こっちの領分」と地道に実績を作っていってください。
もちろん本当に必要なのは、上司が「なんでそんなことも判断できない?」とも「自分で勝手に判断するな」とも叱らないことです。こういうことで叱責していいことなんかありません(「任せる」/「それは事前に相談してほしかった」と言えば十分ですよね)。ご自身は、そういう先輩・上司にならないよう心に留めておいてください。