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テストプロセスを一つにまとめたマインドマップテンプレートの展開

Last updated at Posted at 2019-12-07

はじめに

この記事はエムスリーキャリア Advent Calendar 2019 7日目の記事です。
はじめまして、エムスリーキャリアでQAを担当しているyu7117です。
今回は普段の業務でソフトウェアテストを行う際に使用しているマインドマップのテンプレートを展開しようと思います。
以下がテンプレートの全容となります。
タイトル.png

テンプレートの特徴

  • 一枚のマインドマップでソフトウェアテストのテストプロセスをまとめています。
  • 本テンプレートは案件単位で作成しています。そのため中心のタイトルには案件名を記入します。
  • 使い方として、右上の仕様考察から下に沿って各メインブランチに対してブランチを記述していく形となります。
  • 一般的なマインドマップには記載する際のルールがありますが、私はあまり気にせず直感的に作成しています。
  • マインドマップ作成ツールとしてはXMindを使用しています。

※本テンプレートではテスト計画、テスト戦略を記述するスペースがありませんが、
これらを作成する際には別のシートとして作成した方が簡潔にまとめることができると考えているため含めていません。

それでは各ブランチの役割について説明します。

仕様考察

仕様考察.JPG

仕様考察のブランチでは仕様分析を実施します。
大枠として以下の4項目について考えます。

  • 案件を実施する背景
  • 変更点
  • 変わらない場所
  • 類似施策

ここでは起案された施策に対して実施する目的は何なのか、どのような変更が加えられるのか、類似の機能がある場合はそちらには変更を加えないのかを列挙し、検討します。
この段階では起案者の要求に対して、改修しようとしている内容で妥当なのかを検討します。

テストスコープ

テストスコープ.JPG

テストスコープのブランチも役割としては仕様分析となります。
大枠としては以下の2項目となります。

  • 確認するところ
  • 確認しないところ

確認するところでは、主な改修部分やリグレッションテストとして確認すべき影響範囲について記載します。
一方、確認しないところについてはQA環境の制約によって現時点で確認できない部分や関係者との取り決めでテスト範囲が決められている際に記載することで保証範囲を明らかにします。

仕様の不明点

仕様の不明点.JPG

仕様の不明点には、各テスト工程で発生した自分が理解できていない仕様や各ドキュメントに明記されていない仕様が生じたタイミングで記載します。腹落ちできていない仕様をまとめておくことで開発者に質問する際にも展開しやすかったり、FIXMEのように使うこともでき仕様の抜け漏れを防ぐことに役立ちます。

テスト設計

テスト設計.JPG

テスト設計ではこれまでに記述した上部のブランチをインプットにテスト設計を作成します。
この際、マインドマップの左半分を確認するようにしています。
テスト設計補助.JPG

ここにはOstrandの4つのビューと仕様ベースと要件ベースの考え方を記載しています。普段の業務では案件によってテストの規模がまちまちなこともあるため、個人的には常に最適なアプローチはないと思っています。しかし、どの観点も不具合を漏れなく抽出するためには欠かせないものだと感じているため、常に意識できるよう記載しています。

業務上使用する際の流れ

業務上使用する際の流れ.JPG

ここではシステムが改修された状態で、ユーザーが実際に使用した時を記載し、不整合な状況が発生していないか一度書き出してみています。使用考察と何が違うのか、と感じるかもしれませんが、この工程はテスト設計後に行うことによってテスト設計に抜け漏れがないことを確認する意味合いが強いです。ここで問題があれば仕様の考察にフィードバックし、問題がなければテストケースの作成を行います。

テストケース

テストケース.JPG

テスト設計を元にテスト実装を行います。
テストケースが一通り作れたらそのままテスト実行に遷移します。
期待通りの結果であれば赤い星のマーカーを付け、期待に反する結果であれば青い星のマーカーを付け実際の動きを記録し、開発者にフィードバックします。
全テストケースが実施完了した段階でマインドマップを画像としてエクスポートし、開発者に展開しています。画像にすることでXmindの導入を伴わずとも内容を確認することができます。

最後に

以上の要領でテストを進めています。
本テンプレートは随時更新を加え、使いやすさを向上しようとしているので
改修案がある方はぜひお声かけいただければと思います。

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