この記事は、ニフティグループ Advent Calendar 2019 6日目の記事です。
5日目はVue + Flask on Dockerでした。
Dockerは初心者に毛が生えた程度なので「ほぇ~」って感じで見てました。ただ、Pythonは大好きなので今後なんとかWindowsにDocker入れてFlask試してみようと思います。いや、Mac買えよ。
~ある日のスプリントレビュー~ 1
上司「次のスプリントから、スクラムマスターを君に任せたいと思う。」
私 「・・・え?」(スクラム開発をしているチームに参画して早1年、ついに来てしまったか)
上司「次のスプリント計画のファシリテーターからでいいかな?」
私 「は、はい・・・!わかりました」
こんなに投げ槍に任されたわけではないですが(もっと優しく言われました、ほんとに)、つい最近スクラム開発におけるスクラムマスターになりました。
タイトルに負けているような気はしていますが、あくまで私自身が感じたことについて書いていこうと思います。異論は歓迎します。
長いんだよ、こんなの読んでる暇あったら開発したいという方、最後にまとめのセクション作ってるのでそこだけ読んでいってください。切実。
はじめに
弊社では、様々なチームでスクラム開発を取り入れています。
最近スクラム開発を行って効率を上げたことを会社に評価していただきました。ありがとうございます。
他のチームがどのようなプラクティスを取り入れているかはわかりませんが、私達のチームにおいてのスクラム開発をご紹介します。
スクラムを始めたけどいまいち雰囲気が良くないとか、スクラムマスターになったけど右も左もわからない(まだ私もわかっていませんが)とかそのような方の助けになれれば幸いです。ただ、説明はだいぶニュアンスになっていると思いますので、足りない部分は脳内補完とか下の方にリンク貼ってますのでそちらをご覧いただけるといいかと思います1 2。
スクラムとは
本題ではないのでほとんど割愛しますが、少しだけスクラムについて言及しておきます。元々はラグビーのスクラムから来ているみたいです。
スクラムガイドより抜粋
スクラム(名詞):複雑で変化の激しい問題に対応するためのフレームワークであり、可能な限り価
値の高いプロダクトを生産的かつ創造的に届けるためのものである。
スクラムとは、以下のようなものである。
• 軽量
• 理解が容易
• 習得は困難
分かりづらいと思うので簡単に説明すると
- 短期間(1ヶ月以内)でのスプリントの中で成果物を出す
- チームでのイベントが週に何回かある。
- チームが一体となって動く
ほぼ全てのチームで共通しているのはこのくらいかなと思います。
チームごとに噛み砕きながらやりやすい方法に改変していけるのがこのフレームワークの面白いところだと私は思います。
もう少し詳しく知りたい方はこちらから:【資料公開】スクラムの基礎
以下からはスクラムの用語を使っていきます。1
現チームで行っているプラクティス
認定スクラムマスター研修等に行っている方でしたらありがちだなと思うかもしれませんが、しばしば紹介されているプラクティスを実施してみた備忘録的な視点で見ていただけると幸いです。
このセクションの内容を頭の片隅に入れた上でこの次のセクションに移っていただけるといいと思います。
ファシリテーターを持ち回り制にする
まず私がスクラムマスターになって最初に行ったことは、ファシリテーターを持ち回り制にしたことです。
具体的には、スプリント毎に各スクラムイベントのファシリテーターが変わるといった感じです。
ファシリテーターと一概に言っても捉え方はそれぞれかと思いますので、私の思うファシリテーターの業務をまとめておきます。
- スクラムイベントの司会・進行
- スクラムイベントで使用するアジェンダの作成
- スクラムイベントの予定調整
まだ、持ち回り制にして日が浅いこともありますので、今後担当する業務は変動するかもしれません。
持ち回り制にすることのメリットとしては、スクラムマスターにスクラム関連の業務が集中しないようになることが一番かと思います。
また、開発メンバーにもスクラム関連の知見が溜まっていくので、メンバーが変わった際の引き継ぎ工数の削減もあると思います。属人化の解消でもあります。
デイリースクラムを盛り上げる
スクラム開発の中で切っても切り離せないイベントの一つとしてデイリースクラムがあると思います。
この記事を見ている方も毎日チームで朝会を行っているというところも少なくないでしょう。
感覚的には朝会ではあるのですが、デイリースクラムでは
- 昨日の進捗
- 今日の作業内容
- 開発を行っていて気になったところ・疑問点
を開発メンバー全員が話すため、単調になりがちです。
チーム内でデイリースクラムを盛り上げたいという課題が出たため、私達のチームでは毎朝持ち回りでBGMを流すことにしました。
デイリースクラムでBGMを流す
BGMを流すと言っても特にジャンルなどに縛りは設けておらず、自分の好きな曲で良いということにしています。
例えば、クラシック限定等にした場合、自分の知らない曲になっていくことが懸念されるので行っていません。
BGMを流すことにより、今までよりにぎやかになったというよりはデイリースクラム中の会話が増えたような気がします。
私自身の感覚なのですが、ある程度周りに音(話し声でも良い)がないと、話し出しづらいです。その音を担ってくれるのが、BGMであるので、すごく雰囲気がよくなりました。
また、チームメンバー各々がおすすめの曲を自然に紹介できる機会にもなり、メンバー同士の距離感を縮めることにも繋がると思っています。こちらもまだ始めて間もないので結果ベースで話せないのが申し訳ないですが、結果が目に見えて出てきたら追記したいと思います。
デイリースクラムについてはまだまだ改善できる箇所がありそうなのでこれから試行錯誤していこうと思っています。
「自分のチームでこれやったら雰囲気よくなった」とか、ありましたらぜひコメントで教えて下さい。やってみます。
スクラムマスターについて
スクラムマスターの話がついでみたいになってしまっている・・・
正直前項までで一つの記事にしてもいいのではと思ってしまいました。
スクラムマスターを始めて思ったこと感じたこと・最近考えていることを以下につらつらと書き綴っていこうと思います。
そもそもスクラムマスターとは何をするのか、私がスクラムマスターになった瞬間・なる直前のイメージはこうでした。
- スクラムイベントのファシリテートをする。
- スクラムの中での数少ない名前の付いた役職でもあり、チームを引っ張っていく
実際、現在スクラムマスターをしていてこれが自分自身の役割だなと思うのは以下です。
- スクラムイベントのファシリテート
- どうすればチームとしての生産効率が上がるかを考える
- チームメンバーが幸せでいられるようにする
メインは下2つかなと今は思っています。
スクラムマスタの仕事はこうです!とわかりやすく説明されているサイトさんもたくさんあり2、そのようなサイトを見ていると仕事量は多くて大変そうと思っていました。ただ、結局はチームをよりよくしていくための支援をする立場なのだと気づきました。
支援というよりは、自分から働きかけていくといった方が正しいかもしれません。チームメンバーとの円滑なコミュニケーションは大事ですね。仕事中もどんどん喋っていこう。
スクラムマスターを始めたことによる変化
今までは、スクラムマスター業務はひとりに集中しており、スクラム開発における開発メンバーとしての最低限しか活動できていませんでした。なんならウォーターフォールのちっちゃい版みたいな認識でいた時期もあったような気がしています。ただ開発を2週間で切ってそれを繰り返しているだけなんじゃないかって。
ところが、いざ自分がスクラムマスターになってみてスクラムというものに深く触れるようになってみると、見える景色が全然違いました。
- スクラムイベントのファシリテートが全然うまくできない
- アジェンダ作成とかタスクの確認だけで一日のほとんどが終わる
- 視野を広く持つ重要性があがり一日の濃度がすごい
- 少なからず責任が重くなる
- 多分考えすぎてた
最初の一週間だけでこれくらいはインパクトがありました。多分もっとあったと思います。帰宅し次第「疲れた」を言うBOTになっていました。
そんなこともあったりして、色々変えていこうとチーム内でも話がでたため、前項でのプラクティスを始めた次第です。
正直自分でもこのままだと続かないなって思っていました。
最近考えていること
スクラムイベントのファシリテーターを持ち回り制にしたことによって、実際に手を動かすスクラムマスター業務はだいぶ減ったように思います。
スクラムマスターの本分はチームメンバーが幸せであることなので、チーム状況を感じることに重きを置けるようになりました。
何が問題になり得るのか、チーム内の雰囲気はどうなのかなどなど、考え始めたら止まらないのでなにか気づいた時はメモをしています。
メモするだけだとなにも変わらないので振り返りの時に問題提起してみるのもいいのかなと思っています。
とりあえず最近は周りを見ることを大事にしています。
やりたいこと
チームが幸せであることが大事と言っても、現状チームがどの程度幸せなのかを計るものさしがありません。まずはその整備をしたいと思っています。
これは、チームによる部分が大きいとは思いますが、ファシリテータの線引きが難しいです。リファインメントのファシリテートも行ってもらう形になっているので、リファインメント前の準備まで行っていただいている状況です。それだと、上手く負荷分散等できていないような気がします。もう、ファシリテーターだけじゃなくて色々分担しちゃっても面白いかもしれません。
あとは、自分がスクラムマスターだからといって責任を抱え込まないことを目標にしときます。スクラムはチームで行うものなので。
とはいっても、自分が一番チーム内で楽しまないといけないと思います。楽しくない人の周りで楽しくするのって難しいと思います。
スクラムマスターって難しい。
まとめ
スクラム
- スクラムはチームで短期間で成果を出すことを断続的にすすめていくもの
- チーム毎に課題が出てくるのでそれをどう解決するかをチーム全体で考えていく
- そうすることでコミュニケーションも増える(と思う)
- 私のチームでは
- ファシリテータを持ち回り性に
- デイリースクラムでBGMを流す
スクラムマスター
- スクラムの中で数少ない名前の付いている役職(POとSM)
- 私が思うスクラムマスターの仕事まとめ
- スクラムイベントのファシリテート
- どうすればチームとしての生産効率が上がるかを考える
- チームメンバーが幸せでいられるようにする
- 正直この他にも挙げたらたくさんあると思います。
- スクラムマスターになるとここが変わるよ
- 周りが見えるようになる
- チームについて本気で考えるようになる
- 以前はどうしても自分の事だけで精一杯になりがちだった
- 結局
- $\huge{チームメンバーが楽しく仕事ができるようにしよう}$
- 完全な所感ですが、笑顔って大事
色々書いてみましたが、書くことでわかることも多いですね。
頭の整理にもなるし。
さて、長くなりましたがこの辺で終わりにしたいと思います。
2回目になりますが、本記事の異論はいくらでもお受けします。
明日は @saikei さんです。
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スクラム用語について:スクラムをざっくり説明するときのスライド ↩ ↩2 ↩3