著作権表記について調べたのでメモしておきます。
法律の知識が無い人間が適当にググって調べた程度の内容なので、あまり鵜呑みにしないでください。
あくまで参考程度に。
著作権表記の必要性
著作権表記については「万国著作権条約」で規定されています。
著作権に関しては「ベルヌ条約」で規定されています。
万国著作権条約では「著作権を表記すれば守る」と規定されており
ベルヌ条約では「何も書かなくても守る」という規定されています。
日本を含むほとんどの国が両方に加盟しています。
両方加盟している場合はベルヌ条約が優先させるので、著作権表記が無くても著作物は守られます。
つまり、著作権表記は不要!
それでも著作権表記を残す理由
理由は以下が考えられます。
- 習慣
- みんな書いてるから
- 書かないと何かが物足りなくて気持ち悪い
- 著作者が判断できる
- 裁判で有利になる可能性がある
- 著作物に関する連絡が容易になる
- 無断使用の抑止
- 条約を知らない人にも権利で守られていることを主張できる
- 「善意の侵害者」対策 (※)
- 万国著作権条約のみ加盟している国でも権利を主張できる
- ただし2015年8月現在、ベルヌ条約に非加盟で万国著作権条約のみ加盟しているのはカンボジアのみ
※ 善意の侵害者
アメリカ合衆国では、著作権があることを知らずに権利を侵害しても法的責任(損害賠償責任)は問われません。
ベルヌ条約で著作権表記が無くても著作権を認める一方で、著作権表記が無い場合の「善意の侵害者」も認めているためです。
著作権表記があった場合は、この「善意の侵害者」は認められません。
表記ルール
一般的には以下のように表記されています。
Copyright © 2011-2017 Increments Inc. All right reserved.
これは間違いではありませんが、冗長です。
万国著作権条約では「©」「最初の発行年」「著作者」の3つの表示のみ義務づけられているので、このルールに則ると以下のように書けます。
© 2011 Increments Inc.
Copyright
- © が Copyright を意味しているので重複。
- 環境によっては © が表示できない場合もあるので (c) や (C) と表示することもある。
- (c) でも (C) でも Copyright でも Copr. でも問題ないと思われる(・・・たぶん)。
更新年
- 不要。
- ただし、発行年は必要なので注意。
All rights reserved.
- 不要。
- ブエノスアイレス条約で定められているルールでは必要だが、現在はブエノスアイレス条約に加盟している国は全てベルヌ条約にも加盟しているので、書かなくても保護される。
- なお、日本はブエノスアイレス条約に加盟していないので完全に無意味。
3つの必須情報は自由な順番で記述できるので、以下のように書いても全く問題ありません。
2011 Increments Inc. ©
余分な情報を加えることで権利が保護されないということはないので、最初の長いコピーライト文でも間違いではありません。
有名ウェブサイトの表記(2017/07/20現在)
プログラミング系サイト
- Qiita
- © 2011-2017 Increments Inc.
- Stackoverflow
- © 2017 Stack Exchange Inc
- Teratail
- © 2014-2017 Leverages Co., Ltd.
- GitHub
- GitHub © 2017
ビッグ4
- Apple
- Copyright © 2017 Apple Inc. All rights reserved.
- Microsoft
- © 2017 Microsoft
- Google ヘルプ
- ©2017 Google
- Amazon
- © 1996-2017, Amazon.com, Inc. or its affiliates
日本代表
- Toyota
- ©1995-2017 TOYOTA MOTOR CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED.
- NTT
- Copyright © 1999 日本電信電話株式会社
- docomo
- © NTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved.
- Softbank
- Copyright © Softbank All right reserved.
SNS系
- Youtube
- © 2017 YouTube, LLC
- Twitter
- © 2017 Twitter
- Facebook
- Facebook © 2017
さすがに「©」と「著作者」は、みんな表記してますね。
ただ、「最初の発行年」ルールに関しては守ってないサイトも多いです。
アメリカの企業は守らない傾向が強いです。
国ごとでルールが違うのでしょうか???
docomo と Softbank は発行年どころか更新年すら表記されていませんが、大丈夫なんでしょうか?
ここまで忠実に守られていないと、今回調べたルールが本当に正しいのかすら疑わしく感じます。
もしくは、ウェブサイトは微妙にルールが違うのかな?