SE面接を受ける際、あまり失敗談を話してはいけないと考える人がいる。
この人は失敗する人だと思われる、と考えてしまうようだ。
だが、普通に考えれば何も失敗せずに成長する人間はほとんどいないわけで、どんな失敗を経験してそこから何を学んだのかがその人の力量を構成していると言っても過言ではない。
なので、まともな面接官なら、逆に失敗(と本人が感じている)経験がほとんどない人は、逆にどうなの、と思ってしまうはずだ。
例えば、初めてマネージャーを経験した案件について、
A)特に問題なくリリースに至りました。メンバーの管理も特に苦労しませんでした。
B)スキルアンマッチなメンバーがいたので、勉強会を開いたり、タスクの割り振りを工夫したり、他のメンバーでフォローする体制を取ったりしましたが、結局最後までパフォーマンスが上がってこず、他のメンバーに残業などで大きく負担をかけてしまいました。スキルアンマッチだと分かった時点でメンバーチェンジを図るような対応も考えるべきだったと感じました。
ということを言われた場合、成功談なのはA)の方だが、B)の方がいろいろ考えて手を打てる人なのではないかと感じる。
成功談でも、どういう点で苦労してどういう対応をして結果成功に導けた、という話ならよいのだが、それがないと、たまたま条件、環境が良くて成功したと聞こえてしまい、力量がまったく伝わってこない。
せっかくいろいろ失敗したり苦労したりした経験を持っているのに、それを隠して「難なくうまくできました」と聞こえる話に構成してしまうと、逆に損をしている・・・気がする。
もちろん低レベルの失敗談だと加点要素にはならないが、何もないと話に深みがない。