背景
ついにKDE6がリリースされました。これに伴って標準のウィンドウシステムがWaylandになったため、いい加減重い腰を上げてX11から乗り換えることにしました。
記事を書いたマウスジェスチャも直さないとなのですが、xkeysnailが動かないので、まずは左右のaltキーで日本語入力をON/OFFさせるところからです。
以前は決定版ツールがなかったのですが、2021年にxremapができていたんですね。作者の方には感謝です。
環境
- Arch Linux (up to date)
- KDE Plasma 6.0.1
- Wayland 1.22.0
- xremap 0.8.14
使ってみる
導入と設定ファイル
- xremapをインストールします。今回はKDE向けなので
yay -S xremap-kde-bin
で。Arch以外の方は公式を見てください。 - 私はこれにsudoを使いたくないので、
/dev/uinput
にユーザ権限を与えます。公式の
If you want to run xremap without sudoが親切です。 - 設定ファイルを作成します。ホームの
.config
以下に入れておきましょうか。~/.config/xremap/config.ymlmodmap: - name: Global remap: CapsLock: Control_L KEY_SYSRQ: KEY_HOME KEY_PAUSE: KEY_PAGEUP KEY_INSERT: KEY_PAGEDOWN KEY_SCROLLLOCK: KEY_END KEY_LEFTALT: held: KEY_LEFTALT alone: KEY_MUHENKAN alone_timeout_millis: 300 KEY_RIGHTALT: held: KEY_RIGHTALT alone: KEY_HIRAGANA alone_timeout_millis: 300
素直にremap
セクションに置換前キー: 置換後キー
として書けば良さそうです。使えるキーの一覧はこちら。
一つのキーに対してheld
/alone
を設定すると、単独打鍵と同時打鍵時のキーを変更することができます。今回はこれを左右Altに設定し、単発のときは無変換/ひらがなボタンにします(IME側で別途それを受け取る設定が要るので注意)。単独/同時の判定時間はalone_timeout_millis
で変更できます。
modmap
の他にkeymap
というセクションも設定でき、「キーの連続入力」を受け取り/割り当てることができるようです。よく使うコマンドを登録すると便利かもしれない(詳細)。また、特定のアプリに対してだけリマップすることもできるみたいです。
動作確認と自動起動
-
xremap ~/.config/xremap/config.yml
を実行後、エラーが出ずに所定のキーリマップが効いていれば大丈夫。 - このPCはGUIでしか使わないので、xremapはログイン時にユーザ権限のsystemdで起動させることにします。設定ファイルを
.config/systemd
以下に作成します。~/.config/systemd/user/xremap.service[Unit] Description=xremap [Service] KillMode=process ExecStart=/usr/bin/xremap /home/clarry/.config/xremap/config.yml Type=simple Restart=always Environment=DISPLAY=:0 [Install] WantedBy=default.target
-
systemctl --user start xremap
で起動させ、エラーが出ていなければOK。 -
systemctl --user enable xremap
で次のログインから自動起動させましょう。
感想
xremapはレスポンスもよくいい感じです。今のところ変な挙動もないし、これは納得できそうかな。Waylandも今回の件でほとんど満足できる使い勝手になったので、このまま慣れていこうかと思います。