Oracle Modern Cloud Day Tokyo 2019
概要
2019/8/6~2019/8/7@品川
データベースベンダーとしてのイメージが強いOracleが、後発ながらクラウドベンダーにシフトしていこうとする様子がよくわかる内容だった。
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Oracle データベースをクラウド上で自律的に稼働させる、Oracle Autonomous Database Cloud については、現在オンプレ等で使われているOralceの移行先として広がりそうな気がする。
金額次第のところはあるが、フルマネージドであり、チューニングもほぼ自動で行ってくれる、バックアップや障害時の設計も楽で、過去DBとの基本的な互換性とかデータ移行とかも問題なさそう。
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ただ、AWS等に比べるとOracleデータベース以外のクラウドサービスという面ではまだ少し弱い気がする。。。他社との差別化、区別化をすべく、新たなサービス(特にSaaS周り)の開発にすごく力を入れているようなので、これからどうなるかも楽しみではある。
セッション
「DatabaseのプロがAutonomous Databaseを徹底検証!」
Speaker:
日鉄ソリューションズ株式会社 ITインフラソリューション事業本部 クラウドプラットフォーム事業部 オラクル推進部 グループリーダー 久保寺 秀明 氏
- BIツール+Autonoumous Database
- tableau等とのBIツールとの組み合わせでの検証
- 機能比較、性能検証
- データロード Parquet,Avroなどからもロード可 AWS,Azureからファイル取り込みも可
- メモリチューニング不可 自動管理なので良し悪し
- CPU,ディスク追加が容易 再起動等不要
- Exadataベース:IOが超高速
- 性能検証
- ワークロード:4パターンの負荷が異なるクエリで検証
- スケールアウト検証:並列度に応じてパフォーマンスも比例して高速化
- システム停止不要でスケールアウト可
- チューニング検証
- 手動でカッチリチューニングしたものよりは劣るが、負荷が高いワークロードほど手動チューニングとのパフォーマンス差が少ない
- 手動でカッチリチューニングすることもかなり工数がかかるため、そんなに機会が多いわけではない→それを踏まえると、自動でこのパフォーマンスが出れば十分な性能
「目指せコーディングレス!「繋げる」が実現するクラウド活用による高速アプリケーション開発の魅力」
Speaker:
日本オラクル株式会社 クラウド事業戦略統括 クラウドプラットフォームソリューション部 山成 慎吾
- トレンドとしての高速開発
- 新しいビジネスの発見に対するニーズ 開発、更新頻度高
- DevOps
- アジャイル開発とCI/CD
- 注目は高いが実際の取り組み、言及は少ない
- PoC
- プロトタイプ、トライアルによるフィードバックにより、ニーズを具現化する重要なプロセス
- 提案しながら開発するサービスの重要タスク
- 想定ニーズと実ニーズをいかに具現化するか
- 柔軟性を維持するためのアーキテクチャ
- マイクロサービスアーキテクチャ
- SOAから派生した疎結合システム
- データソース共有による密結合も排除
- マイクロサービスアーキテクチャ
- MVVM
- UI,APIエンドポイント,APIマッシュアップ
- コードレス開発のメリット
- 成果物を想像しづらい開発中の内容を可視化
- アプリケーション構造の可視化
- デザイン開発からニーズを可視化
- 成果物を想像しづらい開発中の内容を可視化
- Oracle Integration Cloud
- Visual builder
- Web,モバイルUIの直感的なデザイン開発
- Integration
- 接続アダプタを利用してコードレスでマッシュアップ、システム間連携をすばやく実現
- Process
- 業務プロセスの設計、実装をデザインタイムで手早く実現
- Visual builder
- その他関係ありそうなクラウドサービス
- Contents and Experience cloud
- 外部デザインとの連携
- Analytics Cloud
- セルフサービスBI
- Contents and Experience cloud
「Oracle Functions = サーバーレス × Dockerコンテナ:AWS Lambdaとの違いとは」
Speaker:
オラクル・コーポレーション シニア・ディレクター ソフトウェア・ディベロップメント ヴァラン・マダン
- キーワード
- マイクロサービス
- コンテナ
- サーバレス
- FaaaS
- Functionsはある特定の役割をもったコンテナ
- ベアメタル→仮想マシン→コンテナ→FaaS
- アジャイル まだ容易に取り組めない
- ビジネスのチャレンジ
- ロックインに関するチャレンジ
- アプリケーション開発のチャレンジ
- コードベースの管理
- Oracle Functions:オープンソースのFnProjectで稼働
- Applicationsに複数のFunctionsをまとめることができる
- 一般的なユースケース
- クラウドサービスとの統合
- SaaS,PaaS,IaaSと連携
- クラウドでのイベントドリブン
- DB,ストレージ、その他サービスからイベントトリガ
- リアルタイムデータ処理
- 高画質画像の取り込みをトリガに、縮小、オブジェクトストアへ格納など:事前のデータ成形
- Web、モバイルのサーバレスバックエンド
- セキュリティ要求の強化
- 全てのリソースがセキュリティ基準を満たしているかをFunctionsでチェック
- データの移動、変換
- クーロンジョブではなくリアルタイム(オンデマンド)で実行
- クラウドサービスとの統合
- 各社のFaaS
- 基本的にはプロプラエタリ(各社独自、かつソースコードはクローズド)で業界標準がない
- 開発者にとって容易でない
- 開発と本番の忠実度が低い
- Javaサポートが乏しい
- Lambdaとの比較
- AWSにロックイン
- Oracle Functions:Docker、Fn Project(OSS):オープンでポータブル
- まとめ
- 使っただけ課金
- 自動化
- ロックインなし
「次世代型データベース・クラウドの魅力に迫る ~ Autonomous Database Deep Dive ~」
Speaker:
日本オラクル株式会社 クラウド事業戦略統括 データベースソリューション部 内野 充
- Autonomous DBが実現する世界
- 自律型データベース フルマネージ
- 自己稼働
- 自己保護
- 自己修復
- 今後実装予定:テスト、移行、拡張自動化
- 自律型データベース フルマネージ
- サービス概要
- Database + Exadata + Cloud
- 技術詳細
- 自動スケール可能なデータベースが数分で構成可能
- 高い互換性:移行が容易
- 監視、運用、チューニング自動化
- 顧客はビジネスにフォーカスできる
- インスタンスへの接続はDBのみ:OSログイン不可
- セキュア、多くのドライバで接続可能
- ワークロードに応じた最適なセッティング済み
- ADW(データウェアハウス)とATP(トランザクションプロセス)
- 事前定義済みの接続サービス
- パラレル制御や同時セッション、リソース制御のせっていが事前に複数定義されている
- OLTP,DWHなどシステム要件により選択
- パラレル制御や同時セッション、リソース制御のせっていが事前に複数定義されている
- Automatic Indexing
- ワークロードを常に監視し、インデックスの要不要を機械学習で自動制御
- Auto Scaling
- 負荷に応じてリソースの拡張、縮退
- 新規時の設定だけでなく、既存インスタンスに対しても設定可能
- 負荷に応じてリソースの拡張、縮退
- 無停止でクローニング可能
- 自己保護
- 暗号化
- 外部からの不正アクセス制御
- パッチの自動適用
- オラクル社や顧客管理者からのデータ隔離
- 全通信暗号化
- Credential Walletによるログイン
- パッチ適用は自動、原則無停止
- 統合監査機能により全ての監査ログ取得可能
- 自己修復
- 障害からの自動回復
- 高可用性ベストプラクティスの採用
- RAC
- Active Data Guard
- Flashback Technology
- Online Redefinition
- 機械学習によるログ情報の収集、機械学習で障害発生を予測
- 既知のバグの場合、自動修正をトライ
- アプリケーション開発サポートツール
- 機械学習
- Application Express APEX
- Oracle Rest Data Service
- Autonomous Databaseへの移行
- 多くの手段が用意されている
- DataPumpインポートエクスポート
- DBLink
- ローダー
- その他ベンダーツール
- →スキーマアドバイザーで移行可否確認可能
- 多くの手段が用意されている
- まとめ
- コストを削減
- 革新の推進
- データの安全性保護