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この記事について

  • 丁度1年ほど前から、社内で有志の勉強会の主催を始めました
  • 当時考えていた事や振り返りを記事として残します
  • 社内での勉強会開催の参考になれば幸いです

自己紹介

  • 簡単に私の紹介をすると、SaaSの自社開発企業に所属しています
  • 開発メンバーは40名弱で、その中のSREチームの一員として働いています

勉強会の概要

  • テーマ
    • インフラ関連の技術や概念の紹介が中心
  • メンバー
    • 開発メンバー向けに開催
    • 有志参加でテーマ毎に参加者を募集する形
  • 形式
    • 座学中心で、場合によってはハンズオンも

勉強会の資料はGitHubのPublicリポジトリで公開しています

勉強会実施の経緯と目的

当時の課題感としては主に以下です

  1. サーバレスな構成やコンテナ化など、プロダクトにおけるAWSの利活用が進んでおり、運用に関しての勉強会を実施する事はあるものの、SREチームの取り組みを伝える機会を中々持てていなかった
  2. SREチーム以外の開発メンバーがインフラに関与する事は殆どなく、インフラリソースを考慮しての開発や、SREチームへの業務依頼がしにくい状況であった

この状況に加え、私自身アウトプットを通して学習していきたいという考えもあり、個人・組織ともに、スキマ知識を埋めつつ成長していく事を目的として、有志での勉強会を立ち上げることにしました

アウトプットの効果

  • 2022年のアドベントカレンダーに記載していますので、よければ以下の記事もご覧ください

勉強会設計のポイント

  • ここからは、勉強会を仕組み化する過程での工夫や検討事項と、その効果について記載します

企画段階:有志参加とするかどうか

  • 開発チーム全体向け or 有志参加 の内、有志参加の勉強会とする事を当初から考えていました
  • 後に記載しますが、業務に直接役立つとも限らないテーマも盛り込もうと考えていたからこそ、各々が必要に応じて参加頂ければという想いもありました

企画段階:勉強会の予算をどう確保するか

  • 業務内で使える工数の目安が決められているので、具体的にどの枠組みとして実施するかの検討が必要でした
  • 当初は「最悪、業務外の勉強会という形で有志を募ってみよう」と考えていたのですが、マネージャー陣に相談した所、快く業務時間内での開催にOKを出してくれました
  • 結果として、社内で決められている学習工数の範囲内でどなたでも参加可能な勉強会とする事が出来ました

企画段階:継続開催の仕組みをどう作るか

  • 相談の中で勉強会の大枠が固まってきた所で、最後に検討したのは勉強会の継続開催です
  • 今後継続してチームを跨いだ勉強会を開催する事を考えると、開催側(私)としても、承認側(マネージャー陣)としても、手間が無いように事前に取り決めをしておきました

勉強会のフォーマット

事前に取り決めをした勉強会のフォーマットについて、部分的に記載します

  • テーマ
    • インフラ関連の技術や概念の紹介が中心
  • メンバー
    • 開発メンバー向けに開催
    • 有志参加でテーマ毎に参加者を募集する形
  • その他
    • 社内で決められている学習工数の範囲内での参加
    • 参加前に上長承認を頂く形での参加

おかげで、都度の勉強会の実施承認はマネージャー陣への軽い告知のみで済む状態となりました

実施段階:テーマをどうするか

  • こちらに関しては、主に上記の「課題感」に基づいたテーマを都度、選定する事にしました
  • 改めて整理すると主に3つの観点です
    • 今まで実施した勉強会の実例(全九回)とセットで記載します

AWSの基本的なサービスの紹介

  • 第一回:AWSことはじめ ~アカウント開設時にやっておきたい事~
  • 第二回:AWSの基盤、ネットワーク関連のサービス(VPC、サブネット等)について
  • 第三回:AWSのロードバランサー(ALB、NLB)について
  • 第八回:AWSのIAM(権限回りの仕組み)について

直近のSREチームの取り組みの内、マストでは無いが意識頂けると嬉しい内容

  • 第五回:Gradleについて(ハンズオン)
  • 第六回:IaCについて
  • 第七回:メールの送信ドメイン認証について

今後利用を検討している技術や概念

  • 第四回:マイクロサービスについて
  • 第九回:Node.jsの紹介

1年を振り返ってみて

課題の解決に至ったかどうか

  • まず振り返りたいのは「課題解決に至ったか」ですが、これについては「部分的に貢献できた」程度かなと思っています
    • 事前に資料公開 & 勉強会の意図は記載するようにしているので、有志参加のメンバーが知りたい事 ⇔ 自分の話す内容 の期待値調整は多少出来ているとは思います
    • とはいえ、スポット開催の勉強会に過ぎないので、少しばかりの知識補完が出来た程度だと捉えています

関心は人により全く異なるという事

  • これは参加者の人数や実施後アンケートから改めて感じた点です
    • 参加者は少ない時は数人~多い時は十数人で、特にSREチームの取り組みとしてタイムリーな話題の時には人数が多い印象でした
    • また、アンケートで「勉強会としてやって欲しい内容」を聞く事もしますが、私が全く触れていない領域などもあり、関心の高いテーマはメンバーにより様々だと改めて感じます

副次的な効果

  • 有志勉強会以外の取り組みとして、定期的に技術情報や勉強会情報を共有するようにしています
    • 結果としてJAWS-UG(Japan AWS User Group)のイベントに会社の後輩が参加してくれたりと、AWSに対する開発メンバーの関心が以前より高くなって来ていると感じます
    • これについては他のSREメンバーで外部の情報共有を積極的に行っている方のお陰でもあるので、チームとして引き続きの情報共有に取り組んでいきたい内容だと改めて感じます

今後に向けて

  • 勉強会を主催する自分自身が勉強になっている事もあり、取り組みとしての需要がある限りは継続していきたいと考えています
    • SRE視点で知ってもらいたい事 ⇔ 開発チームが知りたい事 ⇔ 自分自身が深掘りしたい事 のバランスを取りつつ、無理なく継続して実施が出来ればと思います
  • また、開発チームの考えている事を知る為にも、アンケートの実施とその内容に基づいて勉強会の改善はしていければと考えています
  • 将来的な所としては、この有志勉強会は社内コミュニティの一つの形だと捉えているので、私以外にも、他メンバーの何かしらの実現の場としても活用出来るようにしていければと考えています
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