Azureの休止状態(Hibernation)機能は、仮想マシン(VM)のメモリ、ディスク、状態を保持したまま、一時的に停止し、後で再開できる機能です。これにより、アプリケーションやプロセスを再設定することなく、VMを停止してコストを節約することが可能です。
主なポイントは以下の通りです:
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VMの状態を保持:仮想マシンを休止させると、メモリにあるデータや実行中のプロセス、開いているファイルが保存されます。再開時には、休止前の状態がそのまま復元されます。
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コスト効率の向上:休止中は計算リソースに対しての料金は発生しませんが、保存されたメモリやディスクのストレージにはコストがかかります。
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対応しているVMサイズ:すべてのAzure VMサイズが休止状態に対応しているわけではありません。主にDsv3シリーズやEsv3シリーズなど、一部のVMサイズで利用可能です。
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休止状態の利用シナリオ:
- 開発・テスト環境:仮想マシンの起動と停止が頻繁に行われる開発やテスト環境に最適です。常に稼働させる必要がない場合に便利です。
- 断続的なワークロード:定常的な稼働が不要なバッチ処理やデータ分析ジョブなどに有用です。
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制限事項:
- Windowsや一部のLinuxディストリビューションなど、特定のオペレーティングシステムのみが休止状態をサポートしています。
- VMの状態を保存・復元するため、停止・再起動に比べて時間がかかる場合があります。
休止状態を有効にしたい場合は、まず使用しているVMサイズとオペレーティングシステムが対応しているか確認し、必要な設定を行う必要があります。