AWS SAM（Serverless Application Model）とは、AWS が提供するサーバーレスアプリケーション構築のためのフレームワークです。Lambda や API Gateway、DynamoDB などのサーバーレスサービスを簡単に定義・構築・デプロイ・管理できるようにするためのツールセットです。
✅ ざっくり一言でいうと
**「サーバーレスアプリを簡単に書いて、簡単にデプロイできる便利な仕組み」**です。
📦 AWS SAM の構成要素
| 要素 |
説明 |
| SAM テンプレート（YAML） |
CloudFormation の拡張。Lambda関数やAPI Gatewayなどを簡潔に定義可能。 |
| sam CLI |
開発・ビルド・ローカル実行・デプロイなどを行うコマンドラインツール。 |
| SAM Runtime |
ローカル実行のときにLambdaと同じような実行環境を提供する仕組み。 |
📁 典型的なSAMプロジェクト構成
my-app/
├── template.yaml # SAMテンプレート（CloudFormationの拡張）
├── hello_world/
│ ├── app.py # Lambda関数のコード（例：Python）
│ └── requirements.txt # 依存パッケージ
└── events/ # テストイベントJSON
🛠️ よく使う sam CLI コマンド
| コマンド |
説明 |
sam init |
プロジェクトの初期化（テンプレート作成） |
sam build |
Lambda関数などのビルド（依存解決など） |
sam local invoke |
ローカルでLambda関数を実行 |
sam local start-api |
ローカルでAPI Gatewayのように動かす |
sam deploy --guided |
対話形式でデプロイ（初回向け） |
sam validate |
テンプレート構文チェック |
💡 AWS SAM のメリット
- ✅ YAML でシンプルにインフラを記述
- ✅ Lambda/APIGW/DynamoDB/SQS などを一括管理できる
- ✅ ローカル実行＆テストが可能
- ✅ CI/CD との相性が良い（CodePipeline等と連携可能）
- ✅ CloudFormation ベースなので他のリソースとも統合しやすい
🤔 AWS CloudFormationとの違いは？
| 項目 |
CloudFormation |
AWS SAM |
| 記述量 |
多い（冗長） |
少ない（シンプル） |
| ローカル実行 |
できない |
可能 |
| Lambda用の拡張 |
なし |
あり（関数・APIを簡単に記述可能） |
🧠 まとめ：AWS SAMはこんな人におすすめ！
- サーバーレスアーキテクチャ（Lambda, API Gateway など）を使いたい
- シンプルにインフラをコードで管理したい（IaC）
- ローカルでデバッグや動作確認をしたい
- 小～中規模のLambdaベースのアプリを効率的に構築したい
