🌟 F1スコアとは?
**F1スコア(F1 score)**とは、
「精度(Precision)」と「再現率(Recall)」のバランスを測る指標です。
機械学習の分類モデル(例えばスパム判定など)で、
モデルの性能を評価するためによく使われます。
✅ まず、前提になる2つの指標
指標 | 説明 |
---|---|
精度(Precision) | モデルが「正しい」と判定した中で、本当に正しかった割合 (例:スパムと言った中で本当にスパムだった割合) |
再現率(Recall) | 実際に正しかったものの中で、ちゃんと正しく判定できた割合 (例:すべてのスパムのうち、何件正しくスパムと見抜けたか) |
✅ F1スコアの式
[
\text{F1スコア} = 2 \times \frac{(\text{精度} \times \text{再現率})}{(\text{精度} + \text{再現率})}
]
つまり、
- 精度と再現率を両方バランスよく高めると、F1スコアも高くなる
- どちらか一方だけ高くてもダメ
✅ F1スコアを使うべきとき
状況 | なぜ使うか |
---|---|
クラスに偏りがあるとき | 例:99%が「非スパム」だと、単純な正解率(Accuracy)が高くても意味がない |
精度と再現率の両方を重視したいとき | 例:医療診断など、見逃し(再現率)も誤判定(精度)もどちらも重要なとき |
✅ イメージ例
たとえば、モデルがある検査で100人中…
- 20人を「陽性」と判定した
- そのうち15人は本当に陽性だった(Precision = 15/20 = 0.75)
- 実際の陽性者は30人いて、そのうち15人を当てた(Recall = 15/30 = 0.5)
この場合、
[
F1スコア = 2 \times \frac{(0.75 \times 0.5)}{(0.75 + 0.5)} = 0.6
]
となります。
📝 まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
F1スコアとは | 精度と再現率のバランスを取った評価指標 |
高いとき | 精度も再現率も両方高い |
使う場面 | クラスに偏りがあるとき、両方の指標が大事なとき |