**アンサンブル学習(Ensemble Learning)**とは、複数のモデルを組み合わせて、単一のモデルよりも精度の高い予測を行う手法のことです。個々のモデル(「弱学習器」)の予測結果を統合することによって、全体としての予測性能を向上させます。
特徴
- 複数のモデルを使用
- 各モデルの予測を統合して、最終的な予測を出す
- 単一のモデルに比べて精度の向上や過学習の抑制に役立つ
主なアンサンブル学習の手法
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バギング(Bagging)
- 複数の学習器を独立に学習させ、その結果を平均や多数決でまとめる。
- 代表例:ランダムフォレスト(Random Forest)
- 主に過学習の抑制に効果的。
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ブースティング(Boosting)
- 各学習器を順番に学習させ、前のモデルの誤分類を重視して次のモデルを改善する。
- 代表例:AdaBoost、XGBoost、LightGBM
- 精度向上に効果的だが、過学習に注意が必要。
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スタッキング(Stacking)
- 異なるモデルを複数使用し、その予測結果を新たなモデル(メタ学習器)で学習させる。
- 複数のモデルの予測結果を統合し、さらに良い予測を行う。
メリット
- 予測精度の向上:複数のモデルを組み合わせることで、単一のモデルよりも高い精度を得やすい。
- 過学習の抑制:異なるモデルが協力することで、特定の誤差に対して強く依存することがなくなる。
デメリット
- 計算コストが高くなる:複数のモデルを学習させるため、処理時間やリソースが増加する。
- 解釈が難しい:複数のモデルの予測結果を統合するため、モデルの解釈が難しくなることがある。
まとめ
- アンサンブル学習 = 複数のモデルを組み合わせて予測精度を向上させる手法
- 代表的な手法はバギング、ブースティング、スタッキング
- 精度向上や過学習の抑制に有効だが、計算リソースが多く必要