「エフェメラルポート(Ephemeral Port)」とは、
一時的に割り当てられる短命の通信ポート番号のことです。
主にクライアント側で、サーバーと通信を開始する際に自動で割り当てられます。
✅ ざっくり言うと…
クライアントがサーバーにアクセスするたびに、
**「この通信で一時的に使うポート番号」**として使われるものです。
🔧 具体例
あなたがブラウザで https://example.com
にアクセスすると…
項目 | 値 |
---|---|
クライアントIP | 192.168.1.10 |
クライアントポート(※エフェメラルポート) | 53824(←自動割り当て) |
サーバーIP | 93.184.216.34 |
サーバーポート | 443(HTTPS) |
このとき、53824がエフェメラルポートです。
🔢 ポート番号の範囲
- エフェメラルポートの範囲はOSによって異なります。
OS | デフォルトの範囲例 |
---|---|
Linux(最近のバージョン) | 32768~60999 |
Windows | 49152~65535 |
macOS | 49152~65535 |
※カスタマイズも可能です(例:Linuxでは /proc/sys/net/ipv4/ip_local_port_range
)。
🛠️ よく使われる場面
- HTTP/HTTPSアクセス(ブラウザ、curlなど)
- SSH接続時のクライアント側ポート
- TCP/UDP通信全般でのクライアント側
📌 特徴まとめ
項目 | 説明 |
---|---|
割り当てタイミング | クライアントが通信開始時に自動割り当て |
使われる側 | 主にクライアント側 |
期間 | セッション中のみ(一時的) |
目的 | 同一IPから複数接続を識別するため |
範囲 | OSによって異なるが通常 32768~65535 |