AWS SCT(AWS Schema Conversion Tool)とは、オンプレミスや他クラウドの データベーススキーマやSQLコードを、AWSのターゲットDBに変換するツール です。
主にデータベース移行の際に使用されます。
✅ 主な目的
異種データベース間の移行(例:Oracle → Amazon Aurora、SQL Server → Amazon RDS for PostgreSQL)において、スキーマやストアドプロシージャ、ビュー、関数などを ターゲットDBの構文に変換します。
🔄 対応する変換の例
ソースDB(移行元) | ターゲットDB(移行先) |
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Oracle | Aurora PostgreSQL / RDS for PostgreSQL |
SQL Server | Aurora MySQL / RDS for MySQL |
MySQL | Aurora PostgreSQL |
PostgreSQL | Aurora MySQL |
Db2 / SAP ASE / Teradata など | 各種AWS DB |
⚙️ 主な機能
機能 | 内容 |
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スキーマ変換 | テーブル定義、インデックス、ビュー、トリガーなどを変換 |
SQL変換 | ストアドプロシージャ、関数、パッケージなどのコード変換 |
自動レポート生成 | 移行可能な項目・変換が必要な項目を可視化したレポートを出力 |
DMS連携 | AWS Database Migration Service(DMS)と組み合わせてデータも移行可能 |
💡 こんなときに使う
- オンプレの Oracle を AWS 上の PostgreSQL に移行したい
- SQL Server のプロシージャを Aurora MySQL 互換で動かしたい
- 移行前に「どのくらい手動対応が必要か」分析したい
🖥️ 利用方法(概要)
- AWS SCT をインストール(Windows, macOS, Linux対応)
- ソースDB・ターゲットDBに接続
- スキーマのスキャン → 変換レポートを確認
- 自動変換できる部分は変換して出力
- 手動で必要な部分を修正
- DMSなどでデータも移行
📈 移行レポート例
移行評価レポートでは、以下のように表示されます:
カテゴリ | 状態 |
---|---|
テーブル定義 | ✅ 自動変換可能 |
ビュー | ⚠ 一部手動対応 |
ストアドプロシージャ | ❌ サポート外構文あり |
トリガー | ✅ 一部変換可能 |
📌 まとめ
項目 | 内容 |
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ツール名 | AWS Schema Conversion Tool (SCT) |
主な目的 | 異種DB間のスキーマ/コード移行支援 |
特徴 | 自動変換、変換レポート、DMSとの連携 |
対象ユーザー | オンプレ→AWSのDB移行を行うエンジニアやDBA |
無料 | ✅ 利用は無料(GUIツール) |