modprobe
はLinuxシステムにおいてカーネルモジュールを動的に挿入および削除するためのコマンドです。カーネルモジュールは、特定のハードウェアやファイルシステムのサポートなど、カーネルの機能を拡張するためのコードです。
基本的な使い方
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モジュールの挿入:
modprobe <module_name>
例:
modprobe snd_hda_intel
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モジュールの削除:
modprobe -r <module_name>
例:
modprobe -r snd_hda_intel
オプション
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-v(verbose):詳細な情報を表示します。
modprobe -v <module_name>
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-n(dry run):実際には変更を加えずに実行される動作を表示します。
modprobe -n <module_name>
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-f(force):警告やエラーを無視して強制的にモジュールを挿入します。
modprobe -f <module_name>
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-r(remove):指定されたモジュールを削除します。
modprobe -r <module_name>
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--show-depends:モジュールの依存関係を表示します。
modprobe --show-depends <module_name>
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-C(config):指定された設定ファイルを使用します。
modprobe -C /path/to/config/file <module_name>
モジュールの依存関係
modprobe
は依存関係を自動的に処理します。つまり、あるモジュールが他のモジュールに依存している場合、modprobe
は必要な依存モジュールを先にロードします。
カーネルモジュールの確認
ロードされているカーネルモジュールを確認するには、以下のコマンドを使用します:
lsmod
これにより、現在ロードされているすべてのモジュールと、それぞれのモジュールの依存関係やメモリ使用量が表示されます。
モジュール設定ファイル
/etc/modprobe.conf
や/etc/modprobe.d/
ディレクトリ内の設定ファイルを編集することで、モジュールのロードに関する設定を変更できます。これにより、特定のオプションを指定したり、モジュールのエイリアスを設定したりできます。
例
サウンドカード用のカーネルモジュールをロードする場合:
modprobe snd_hda_intel
その後、ロードされたことを確認するために:
lsmod | grep snd_hda_intel
注意事項
モジュールの挿入や削除はシステムに重大な影響を与える可能性があるため、特に-f
オプションを使用する際は注意が必要です。また、モジュールの依存関係やシステムの整合性を常に考慮することが重要です。
これで、modprobe
の基本的な使い方とそのオプションについての説明を終わります。