はじめに
ビデオ通話を実装する話について、これまで Qiita に書いた記事の中で、以下の Vonage Video API を使ったことがありました。
●Vonage Video API を使った基本のビデオチャットをもとに p5.js + ml5.js を使った AI・機械学習の仕組みを追加してみる【Vonage】 - Qiita
https://qiita.com/youtoy/items/be460a8943313bf733e7
今回扱う SkyWay
それ以外に、同じような方向の内容を実装できるものとして、以前 SkyWay のアカウントを作成し、試していたことがありました。
ちなみに、SkyWay は、NTTコミュニケーションズさんが提供している「リアルタイムコミュニケーションを実現するマルチプラットフォームSDK」です。
それがずいぶん前の話だったのですが、久しぶりにログインしようとすると、以前作っていたアカウントでのログインができず、その原因は、どうやら「新SkyWay」というものが出てきたためのようでした(自分がアカウントを作っていたのは「旧SkyWay」で、そのアカウントは「新SkyWay」のものとは別物になっているらしい)。
●SkyWay(スカイウェイ) - NTT Communicationsが提供するWebRTCアプリ開発者向けマルチプラットフォームSDK&API
https://skyway.ntt.com/ja/
それで、新SkyWay と旧SkyWay のそれぞれに関する情報を見てみようと思い、この記事を書きました。
他に、ビデオ通話周りの関連情報という位置付けで、SkyWay とは別の SDK などに関する話を、調べて出てきたものを雑多に書く感じでメモしてみようと思います。
新SkyWay の概要・公式ドキュメント
以下の Web記事を見ると、2023年1月31日にリニューアルが行われたようです。
●NTT Com、オンラインコミュニケーション開発基盤「SkyWay」を刷新、100人の同時通信が可能に | IT Leaders
https://it.impress.co.jp/articles/-/24380
新SkyWay と旧SkyWay の違い
そして、この記事の中の情報を見ると、3つのポイントが書いてありました。少し要約して書くと、以下のような感じです。
- 最大通話人数を、旧SkyWayの20人から新SkyWayでは100人に拡大
- Web会議に参加するデバイスにかかる負荷を軽減。1つの映像を複数の異なる品質(解像度)で配信するサイマルキャスト機能を追加
- 映像・音声データの配信に Pub/Subモデルを採用。新SkyWayでは、映像や音声の送信(Publish)と、受信側の視聴(Subscribe)を分離
それ以外に Web検索していると、Qiita さんの中で、以下のキャンペーンが行われていた情報も出てきました。そこに、SDK のクイックスタートへのリンクも掲載されています。
●新しくなったSkyWayを使ってみよう! - Qiita
https://qiita.com/official-events/93564ad363199fa7999c
新SkyWay の SDK について
上で出てきた「新SkyWay の SDK」のクイックスタートは、ドキュメントのページ構成的には、以下の公式の開発者ドキュメント内の「ユーザーガイド」以下にあるようでした。
●【ユーザーガイド】 開発者ドキュメント|SkyWay(スカイウェイ)
https://skyway.ntt.com/ja/docs/user-guide/
上にも出ていましたが、公式で出ている SDK としては、JavaScript・iOS・Android の 3種類があるようです。
- JavaScript SDK
- iOS SDK
- Android SDK
旧SkyWay の公式ドキュメント
上記の新SkyWay の公式ドキュメントの上部に、旧SkyWay のドキュメントへのリンクが掲載されていました。
アクセスしてみると、以下の旧SkyWay用の公式ドキュメントが出てきました。
●機能 | SkyWay(アプリやWebサービスに、ビデオ・音声通話をかんたんに導入・実装できるSDK)
https://webrtc.ecl.ntt.com/skyway/function.html
ページ上部には、新SkyWay へのリンクも表示されたりします。
その他の部分で新SkyWay と旧SkyWay の情報を見てみる
その他の部分で新SkyWay と旧SkyWay の情報を見て、それぞれを掲載してみます。
ログイン用 URL
ログイン用のページは、それぞれ別になっています。
URL はそれぞれ、以下のとおりです。
新SkyWay
旧SkyWay
なお、旧SkyWay のページの記載を見ると、旧SkyWay の有償版は「新規登録は
2024年6月1日に終了」となり、無償版は既に新規登録は終了しているようです。
サポートページ
サポートページも、それぞれ別になっています。
新SkyWay
●SkyWay Support
https://support.skyway.ntt.com/hc/ja
旧SkyWay
●FAQ – 旧 SkyWay サポート
https://support.skyway.io/hc/ja/categories/204565748-FAQ
料金に関するページ
料金に関するページは、新SkyWay で使われているドメインの下に、個別ページで置かれているようでした。
新SkyWay
●SkyWay料金
https://skyway.ntt.com/ja/pricing/
旧SkyWay
●旧SkyWay料金
https://skyway.ntt.com/ja/pricing_old/
ビデオ通話の実装関連の話(SkyWay以外)
今回、SkyWay の情報を見つつ、合わせて SkyWay以外のビデオ通話の実装方法の情報を調べていました。
その中で出てきた、気になったものをいくつか雑多なメモという感じでのせてみます。
Agora関連
Qiita や他の場所でのビデオチャット実装の記事を見ている際に、ある時期に特によく見かけていた気がするサービスに「Agora」があります。
●Agora Real-Time Voice and Video Engagement
https://www.agora.io/en/
料金ページを見てみると、無料枠があるプランがあるようでした。
●Pricing
https://www.agora.io/en/pricing/
Azure関連
ビデオ通話の実装について調べていると、Azure関連で「Azure Communication Services」というものが出てきました。
●Azure Communication Services - コミュニケーション API | Microsoft Azure
https://azure.microsoft.com/ja-jp/products/communication-services
●クイックスタート - ビデオ通話をアプリに追加する - An Azure Communication Services quickstart | Microsoft Learn
https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/communication-services/quickstarts/voice-video-calling/get-started-with-video-calling?pivots=platform-web
AWS関連
AWS関連では「Amazon Chime SDK」というものがあります。
●ビデオチャット SDK - Amazon Chime SDK - AWS
https://aws.amazon.com/jp/chime/chime-sdk/
時雨堂さん関連
SkyWay でも使われている「WebRTC」という技術があります。
それについて技術情報を調べていると、よく時雨堂さんのページを見かけます。
その時雨堂さんが提供している WebRTC関連のサービスで、例えば以下のようなサービスがあるようでした。
●Sora Labo
https://sora-labo.shiguredo.app/
●WebRTC SFU Sora
https://sora.shiguredo.jp/
●Ayame Labo
https://ayame-labo.shiguredo.app/
オープンソースの「LiveKit」
オープンソースで SFUサーバーをたてられる「LiveKit」というものがあるようでした。
●WebRTCを介したスケーラブルなマルチユーザービデオ会議ツールの為のオープンソースのSDK・「LiveKit」 | かちびと.net
http://kachibito.net/useful-resource/livekit
●LiveKit
https://livekit.io/
●livekit/livekit: End-to-end stack for WebRTC. SFU media server and SDKs.
https://github.com/livekit/livekit