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p5.js で使うスマホのカメラを選択する仕組みの簡単なテスト:外向き/内向き、exact の有無の違いのテスト

Last updated at Posted at 2023-01-29

この記事は、p5.js で作ったプログラムでカメラを使う場合に、スマホのカメラ(外向き/内向き)を選択する仕組みを試してみた話です。

具体的には、「facingMode」に関して以下の 4通りの指定を行った場合の、挙動の違いを見てみたというものです。

  • "user"
  • "environment"
  • { exact: "user" }
  • { exact: "environment" }

スマホで利用するカメラの指定

JavaScript でスマホのカメラを使う場合、外向き/内向きのカメラを指定することができます。

この話に関して、MDN のサイトでは以下の部分に記載があります。

●MediaDevices.getUserMedia() - Web API | MDN
 https://developer.mozilla.org/ja/docs/Web/API/MediaDevices/getUserMedia
facingModeについて

これについて、その他の情報などを見てみたところ、以下の意味になるようでした。

  • 指定した特定のカメラが利用できる場合は、それを利用(利用できない場合、別のカメラを使う形になる)
    • できれば外向きカメラを利用: "environment"
    • できれば内向きカメラを利用: "user"
  • 特定のカメラのみを利用するよう制限する
    • 外向きカメラ利用に限定: { exact: "user" }
    • 内向きカメラ利用に限定: { exact: "environment" }

p5.js で上記の指定を利用する

上記のカメラの指定を、MediaDevices.getUserMedia() で用いる場合は、以下の constraints の部分に設定します。

async function getMedia(constraints) {
  let stream = null;

  try {
    stream = await navigator.mediaDevices.getUserMedia(constraints);
    /* ストリームを使用 */
  } catch(err) {
    /* エラーを処理 */
  }
}

これを、p5.js の createCapture() で実行する場合は、単純に createCapture() の中で指定をすれば良いようです。

●capture = createCapture(VIDEO); Can we reference a different Camera on phone? · Issue #1496 · processing/p5.js
 https://github.com/processing/p5.js/issues/1496
createCaptureでカメラ指定

この後に、実際に動作を確認してみます。

動作確認

ここで、今回用いる p5.js のプログラムを掲載します。

このプログラムは、p5.js Web Editor上で、sketch.js に書いて利用したものです。
※ HTML・CSS は、p5.js Web Editor上で用意されるデフォルトのものを書きかえずに用いています

const facingModeList = [
  "user",
  "environment",
  { exact: "user" },
  { exact: "environment" },
];

const options = [];

let capture;

function setup() {
  createCanvas(640, 480);

  for (mode of facingModeList) {
    options.push({
      video: {
        facingMode: mode,
      },
      audio: false,
    });
  }

  for (let i = 0; i < options.length; i++) {
    const button = createButton(JSON.stringify(facingModeList[i]));
    button.position(10, 10 + 35 * i);
    button.size(160);
    button.mousePressed(function () {
      capture = createCapture(options[i]);
      capture.hide();
    });
  }
}

function draw() {
  background(220);

  if (capture) {
    image(capture, 0, 0);
  }
}

プログラムを実行した後の画面は、以下の通りです。
プログラムを実行した画面

PC で実行した場合の動作

これを、まずは PC で実行してみます。そうすると、以下のような結果となりました。

  • PC のカメラが利用される
    • "user"
    • "environment"
  • エラーが発生
    • { exact: "user" }
    • { exact: "environment" }

exact の記載がない場合、「"user"・"environment"」に該当するカメラがなくても、別のカメラを用いる動作となるようです。一方、exact を記載している場合は、「"user"・"environment"」に該当するカメラがない場合にエラーを返すようです。

スマホで実行した場合の動作

内向き・外向きの両方があるスマホで実行した場合は、以下のようになりました。
※ ちなみに、利用したスマホは iPhone 14 Pro と、Pixel 6a の 2種類です

  • 内向きカメラが利用される
    • "user"
    • { exact: "user" }
  • 外向きカメラが利用される
    • "environment"
    • { exact: "environment" }

上記の PC・スマホで試した結果を見ると、最初に想定されたとおりの動作となりました。

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