2
2

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 5 years have passed since last update.

ワークグループWSFC On AzureVM

Posted at

はじめに

Windows Serverで高可用性と言えばフェールオーバークラスタ―(WSFC)で、そのWSFCがワークグループでも構築できることを知り、AzureのVM上でも使えるかなと思って検証を行ってみました。

結論:

ワークグループのWSFC自身は構築できました。ただ、現時点で、ワークグループのWSFCはサポートされるシナリオが限られていて、積極的に使っていく機能とまでは行かないようです。
https://blogs.msdn.microsoft.com/clustering/2015/08/17/workgroup-and-multi-domain-clusters-in-windows-server-2016/
とはいえ、気になるものは試してみたいので、今回はとりあえず作ってみることを優先し、サポート云々は気にせずに作業を進めました。

事前準備

・OSはWindows Server 2016 Datacenter
・WSFC用サーバーx2台
・DNSサーバーx1台(名前解決のため)
・WSFC用サーバーが同じ可用性セットにあること
・日本語化(Azure VMはデフォルト英語システムとなっています)
・同じユーザー名、パスワードのローカルユーザーが各WSFC用サーバーに作成されていること
・上記で作成されたユーザーはローカル管理者グループに所属していること
・WSFC用サーバーにFailover Clustering 機能が追加されていること

構築内容

① ワークグループサーバーにWSFCを組むための要件に従い、各WSFC用サーバーに同じDNSサフィックスを付けます。
image.png

② DNSサーバーにて、名前解決のための登録を行います。ここでは、ドメインサフィックスと同じ名前のゾーンを作成し、WSFC用サーバーのAレコードを登録します。
image.png

③ WSFC用サーバーのどちらか1台で「フェールオーバークラスターマネージャー」を開き、クラスターを作成します。作業手順は以下の通りです。

image.png
左ペインの「フェールオーバークラスターマネージャー」を右クリックし、「クラスターの作成」をクリックします。

image.png
そのまま「次へ」をクリックします。

image.png
サーバー名を入力して「追加」ボタンをクリックし、「次へ」をクリックします。

image.png
ここは検証を実施するため、「はい」にチェックを入れて、「次へ」をクリックします。

image.png
そのまま「次へ」をクリックします。

image.png
「すべてのテストを実行する」にチェックを入れて、「次へ」をクリックします。

image.png
そのまま「次へ」をクリックします。

image.png
検証が数分かかるため、しばらく待ちます。

image.png
エラーがないことを確認したら、「完了」をクリックします。

image.png
ここからクラスターの作成に進みます。
クラスター名を入力して、「次へ」をクリックします。

image.png
そのまま「次へ」をクリックします。

image.png
「クラスターの作成ウィザードを正常に完了しました。」が表示されることを確認したら、「完了」をクリックします。

④ クラスター設定
Azure上のVMでクラスターを構築する場合、クラスターのIPアドレスを静的に指定します。これで、Azureから自動的に振り出されるIPとの重複を回避できます。クラスターのIPアドレス設定手順は以下の通りです。
image.png
image.png
上記図の通りにクラスターのIPアドレスを設定します。

image.png
クラスターへのIPアドレス設定が終わったら、クラスターをオンラインにします。

image.png
正常にオンラインできたことを確認します。

⑤ クラスターのIPアドレスを設定したら、DNSサーバー上にもクラスターのIPアドレスを登録します。

image.png
同じサフィックス名の前方参照ゾーンの空白のところで右クリックし、「新しいホスト」をクリックします。

image.png
クラスター名とIPアドレスを入力して、「追加」をクリックします。

image.png
クラスターのAレコードが追加されていることを確認します。

⑥ 以上の設定で、クラスターを作成することはできます。ただし、クラスターログには以下のエラーが吐かれます。これはスタンドアロンのDNSサーバーにDNS更新ができないことが原因です。
image.png

このエラーについては、NICのTCP/IPプロパティの「この接続のアドレスをDNSに登録する」のチェックを外すことで、回避できます。設定箇所は以下の図をご参照ください。
image.png

⑦ 設定完了後、Azureポータルにて 一旦VMの割り当てを解除(停止作業) → 起動を実施する必要があります。

以上の手順で、Azure上のVMでワークグループ WSFCを組むことができました。

追記、ワークグループでWSFCの構築はできたものの、Azure VM上のIISとAzureロードバランサーによるクラスターへ正常にアクセス及びフェールオーバーを試そうとしましたが、ドメインなしの環境では「クライアントアクセスポイント」が作成できないため、そこまで進めることもできませんでした。
残念でした。。。

せっかくなのでドメイン環境でも検証をしてみようと思います。

2
2
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
2
2

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?