今回はMacOSのターミナルに表示されるユーザー名の部分の変更の仕方を解説したいと思います。
（今回はMacOS Catalina (2019/10) 以上のバージョンでの説明になりますのでzshというシェルを使用する前提での説明になります。それ以前のOSのMojaveですとbashというシェル名になりますので一部相違してくる内容が出てくると思いますのでご注意ください。）
はじめに
つい先日知った豆知識みたいなものなんですがMacの環境がささやかながら快適になりましたのでこの記事を見てくださっている皆さんにも共有したいと思いました。
デフォルトの表示
まず初めにターミナルのデフォルトの表示はこうなっているかと思います。
（表示は分かりやすいように変更してあります。）
ユーザー名@ホスト名 ~ %
変更例
この表示を例えばこう変更することが出来ます。
~ %
これはユーザー名とホスト名を表示しないように変更したものです。
こうするとだいぶスッキリして見やすくなったかと思います。
ではどのように変更するか
では実際に変更するやり方を解説したいと思います。
結論から言いますと開発環境の環境変数内に設定することで好きな表示にカスタマイズすることが出来ます。
開発環境の環境変数とは「.zshrc」というディレクトリ（フォルダ）のことです。
このディレクトリを開いてその中に追加をします。
この「.zshrc」を開く方法は各々のMacの設定で違うと思いますのでお手数ですが調べて頂けたらと思います。自分の設定ですとターミナルから「vim ~/.zshrc」でディレクトリを開いてその後「i」を押すと編集が可能になるインサートモードというモードに変わりますのでその後編集をします。
「.zshrc」内の編集
ここで注意なのですが既存の文字（一番上の方にある）は絶対に消したりしないでください。Macが正常に動かなくなる可能性があります。
それでは編集していきます。
下の方の空いている部分をEnterなどで行を作って以下のように編集してください。
export PS1="ここに表示したい内容を記述する"
例えば最初の方で紹介した変更例の場合は以下のように編集します。
export PS1="%1~ %# "
これでターミナルの表示が「~ %」のようになります。
元のデフォルトの表示にしたい時はこう編集します。
export PS1="%n@%m %1~ %# "
これでターミナルの表示は元々のご自身の「ユーザー名@ホスト名 ~ %」
に戻っているかと思います。
編集が終わったら
インサートモードの場合はescキーを押してから : w q の順番に押して[.zshrc]から抜け出してください。抜け出したらターミナル上で反映させる必要がありますので「source ~/.zshrc」を入力してください。
（「:wq」は保存して終了の意味。「:q」は保存しないで終了の意味）
（「source ~/.zshrc」は.zshrcを再読み込みし、変更を反映させるの意味）
以上のようにしてターミナルの表示を自由に変えることが出来ます。
では先程の記述した内容について少し説明させて頂きます。
開発環境の環境変数内に新しい環境変数を追加する時は「export」のあとに追加したい内容を記述します。今回使用した「PS1」というのはプロンプトの表示形式を定める環境変数になります。
それと以下に使用出来る記号の一覧の一部を抜粋して載せておきます。
| 記号 | 表示される内容 |
|---|---|
| %1~ | 〜 |
| %# | ％ |
| \$ | 一般ユーザーの時 $、rootの時 # を表示 |
| %n | ユーザ名 |
| %m | ホスト名 |
| %M | ホスト名 |
| %~ | カレントディレクトリ |
| %d | カレントディレクトリ |
| %c | カレントディレクトリ(相対パス) |
| %C | カレントディレクトリ(相対パス) |
| %# | ユーザ種別 |
| %? | 直前のコマンドの戻り値 |
| %D | 日付(yy-mm-dd) |
| %W | 日付(yy/mm/dd) |
| %w | 日付(day dd) |
| %T | 時間(hh:mm) |
| %t | 時間(hh:mm(am/pm)) |
おわりに
いかがでしたでしょうか。
是非みなさんもターミナルの表示をカスタマイズして快適なプログラミング生活をお送りください。
今回の記事が少しでもみなさんのお役に立てれば幸いです。
今回参考にさせて頂いたサイト
ターミナルの表示内容(プロンプト)の変更・カスタマイズ方法まとめ
ターミナルに毎回表示される長ったらしい表示を短くする
Macのターミナル（zsh）のプロンプト表示（ユーザー名等）を変更する方法