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プログラマーとエンジニアリングマネージャと経営の交差点から

プログラマーとエンジニアリングマネージャと経営

古川です。本籍の会社ではシニアソフトウェアエンジニアとグループマネージャの兼任、ニジボックスではデベロップメント室というところの室長をやっています。

今日は宣伝に近いのですが、以下のようなイベントをやるので、その触りとしてどういう話をしたいかをここに書こうと思っています。

ビジネス&クリエイティブ 持続的な組織の成長とは? チーム構築とビジネスグロースの両立を考える

シニアソフトウェアエンジニア

その名の通りエンジニアの中でシニアロールです。以下のようなことをやっています。

  • 便利ライブラリ作り
  • 設計の技術的な相談に乗る
  • エンジニアコミュニティを社内に立ち上げて勉強会開く

グループマネージャ

マネージャの中でも私のやっていることはいわゆるエンジニアリングマネージャです。エキスパートなメンバーが多いので、彼らメンバーのキャリアの相談に乗ったり、誰と誰を組ませてお互いを成長させるか考えたりしています。主に以下のようなことをやっています。

  • メンバーの業務サポート
  • メンバーのキャリアのメンタリング
  • メンバー同士を組み合わせることで、お互いに成長させ合う仕組みづくり
  • 採用

室長

デベロップメント室の室長はニジボックスの60名近くいるエンジニアの全体の統括です。 ニジボックスはリクルートグループの中にある会社としてリクルートからフロントエンド開発を委託されることがあり、フロントエンドエンジニアの採用から育成まで幅広く見ています。主に以下のようなことをやっています。

  • エンジニアグループ全体の技術スタックの決定
  • 育成方針決め
  • 各マネージャのサポート
  • 採用

ちょうどプログラマーとエンジニアリングマネージャと経営の交差点に立っている感覚を味わっております。
これらは実はそれぞれ少しずつ重なっています。複数の視点を持っておくことでそれぞれの気持ちが少しでも分かるように、知っておいたほうが良い事も多いんじゃないかなと思ったので、その話を少しします。

プログラマーとしての成長

プログラマーとしての成長は 「今まで自分ができなかった技術が使えるようになる」 だったり、 「一日以上かかっていたことが半日でできるようになる」 といった事が挙げられます。そうやって実力をつけていくことで、成長実感を得られます。

成長実感があると自信に繋がり、チャレンジしていくようになり、好循環が生まれます。

逆にうまく行かないと自信を喪失してしまい、悪循環になることもあります。 もちろん逆にうまく行かなかったことを糧に奮起するパターンもあります。

エンジニアリンググループの成長

エンジニアリングマネージャの仕事はここで 「好循環を生んでいるメンバーの挑戦していく機会を作ってあげること」 であったり、 「悪循環に陥りそうになっているメンバーを別な環境に置くことで自信をつけさせる」 といった事を行い、組織内の好循環を生むことが求められます。

そうするとエンジニアリンググループ全体が成長していくようになり、組織の成長がエンジニアリングマネージャの成長を作っていく事になり、こちらも好循環を生むことに繋がります。

経営の成長

経営の成長は言うまでもなく、会社そのものの成長です。経済的な意味での成長で言えば、売上をあげる、コストを下げるなど色々あると思います。それを狙っていない企業で言えば、社会貢献活動の幅が広がったなどの事が挙げられると思います。

プログラマー一人ひとりの成長がエンジニアリンググループ全体の成長に繋がり、それがひいては経営の成長につながるというのが目指している方向性だと思います。

全員が同じ方向を向いていたら良いですが、そんなに単純ではありません。個人の意思とグループ間に乖離が生まれることもありますし、会社の方向性が変わることでグループや個人全体に影響を与えることもあります。

例えばフロントエンドエンジニア採用を進めているものの、会社全体の方向性がネイティブアプリに傾き、それによって方向性が変わってしまったという話もあるでしょう。

なぜこういう事が起きるのかと言うと、会社全体の成長が鈍化してしまうと何かしらのテコ入れが図られるからですね。会社のやろうとしていることが社員全体の給料になることを考えると少しでも大きく成長したいと経営側は思っていますし、あまりにも個人の意志ばかりを尊重しすぎると、全体が傾く可能性もあります。

またグループマネージャとしては自分が昇進やら異動やらでいなくなった時の事を考えて持続可能なグループ運営をしたいと思っています。その結果としてメンバーの役割にリーダー的な役割を追加したい場合もあります。しかし、メンバーからするとコードを書く機会が失われてしまう事になり、個人の意思とグループの間に乖離が生まれることになる話もあります。

この手の話は "あるある" ですね。

成長しているときと成長していないとき

成長している時はみんなが活気づいています。特に「売上はすべてを癒す」といいますが、会社の成長ができている時は内部で多少の問題があっても許せてしまう傾向にあります。ただそれもやりすぎてしまうと駄目で、会社が成長させようと躍起になるあまり、グループやメンバー側にしわ寄せが行ってしまうことがあります。「やりがい搾取」と呼ばれるような状況にならないように経営にいる側は会社の成長と一緒にグループやメンバーがどうなっているかも同時に見る必要があります。

逆に成長していない時はみんなが不安になっています。こういう時は普段からの関係性づくりが重要になります。経営が敢えて弱みをさらけ出す方法もありますし、どーんと構えて楽観的に考えることで深刻になりすぎないように振る舞うことでみんなを安心させるようなやり方もあります。成長していない時こそ今までの経営層とメンバー間の関係性が垣間見える時ですね。先程「売上はすべてを癒す」と言いましたが、成長していない時に「それでも助けてあげよう」と思われるか「これだったら退職してしまおう」と思われるかは経営側がどれだけメンバーから信頼が取れているかにかかっている気がします。

持続可能な会社を目指すには

全員が同じ方向を向いていたら強い、という話をしました。

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しかし、そんな単純には行きません。個人レベルで言えば必ずしも同じ方向に向かない可能性があります。一人ひとり違う人間なので、価値観も違えば、ゴールも少し違うパターンもあるでしょう。全員が同じビジョンに共感して同じゴールを共有しているという状況は理想的ですが、現実ではそううまく行かないです。

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じゃあどうするか、というとメンバーもグループマネージャも経営もお互いの事を理解してそれぞれ状況をシェアしつつ、少しずつ傾きを直すしか無いと思っています。

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この矢印の傾きを直すために普段から 1on1 で要望を聞いたり、グループミーティングで状況を確認したりしています。もしかしたら中にはそういうものが無駄なものだと思っている人もいるのかもしれませんが、結局会社の方向性を合わせるには全体を認識しておく必要がありますし、毎回毎回必ず企業が成長している状況でもなかったりするので、割と不可欠なものだと認識しています。

これを実現するには普段からメンバーの採用だけを考えているだけでは駄目で、企業のゴールを認識しているリーダー(ここでいうグループマネージャ)をどうやって排出するか、メンバーとリーダーの考え方を共有する状況をいかに作り上げるかと言ったリーダーの存在が必要です。

ビジョナリー・カンパニー ZERO という本には「良い会社」と「偉大な会社」という表現が出てきます。

そこからの一節ですが、良い会社であるには売上が順調だったり、プロダクトがうまく言っているという条件で良かったりするのですが、偉大な会社であるにはそれだけでは不十分で、未来永劫続くような会社でなければならない、という話があります。それには、 短期的な成果を求めるのではなく、野心的目標に挑戦してくれるリーダーを大勢育成しないといけない と言われています。

そういった 優れたリーダーを排出する仕組みづくりに投資しなければ、持続可能な偉大な企業への変換はない とも書かれています。

個人個人のメンバーで言うと、そこまでの感覚がまだない人も多いと思います。ただ、 それぞれの気持ちがわかるようになるとものすごくアドバンテージがあります。お互いの気持ちをわかるために、直接聞いてみるのもいいかなと思います。私は 1on1 で自分の気持を率直に伝えているつもりです。メンバーにもまだ片足残っているので、メンバーの気持ちはすごくわかっているつもりです。

こういう話をイベントでします。

冒頭にも書きましたが、経営とマネージャとプログラマーのそれぞれの交差点からどういう会社を目指すのかをイベントで話したいと思います。宣伝になってしまいましたが、皆様の参考になる話ができると幸いです。

ビジネス&クリエイティブ 持続的な組織の成長とは? チーム構築とビジネスグロースの両立を考える

参考文献

参考書籍:ジム・コリンズ、ビル・ラジアー 著、土方奈美 翻訳(2021)『ビジョナリー・カンパニーZERO ゼロから事業を生み出し、偉大で永続的な企業になる』
https://www.amazon.co.jp/dp/B09B966P33

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