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Bitriseで gemとbrewのキャッシュ

Last updated at Posted at 2018-06-28

追記

Gemのキャッシュについてはbitrise公式で手順が解説されていたので、こちらをご覧ください。

はじめ

brewのcacheは他のCIでも使えるかも

公式のサポート記事があった。

キャッシュについての記事も分かり易かった。

BitriseではRubyのGemがインストールされるディレクトリを gem environment gemdir で取得できる。そのディレクトリを環境変数で保存しておいて、最後にCache:pushする一覧に入れておく。

cache:pullではキャッシュされたディレクトリをダウンロードしてくるので、次回の gem install からはそれを見に行ってる。

数十秒かかっていた gem install xxx が6秒ぐらいになった:angel:

とりあえず投稿して、フォーマットは後で整形します。

1.Cache設定用スクリプトのステップを追加

ステップの場所: Git cloneとCache:Pullの間
名前は適当にGem cache settingsとかにした。

Gem_cache_settings.sh
#!/usr/bin/env bash
# fail if any commands fails
set -e
# debug log
set -x

# cacheのための設定
set -ev
envman add --key GEM_HOME --value "$(gem environment gemdir)"

2.gem install xxx スクリプトのステップを追加

ステップの場所: Cache:PullとCache:Pushの間

gem_install.sh
#!/usr/bin/env bash
# fail if any commands fails
set -e
# debug log
set -x

# cacheのための設定
set -ev
gem install slather #例えば、iOSのカバレッジ出力

3. Cache:Pushのパス一覧に$GEM_HOMEを追加

Cache pathsというフィールドの最後の行を改行して、 $GEM_HOME を追加する。

ステップの位置関係まとめ

  1. Git Clone
  2. Gem cache settings
  3. Cache:Pull
  4. gem install
  5. Cache:Push

※各ステップの上下には別のステップが入っても問題ない

brewのキャッシュ

記事がなかったのでHomebrewのソースコード読んだ。

どういう仕組みでinstall済みのfomulaを再installせずに済ませているのかを考えたら、

xxx.sh
xxx is already installed and up-to-date
To reinstall 1.8.3, run `brew reinstall xxx`

と表示される条件を見つければ良いと思ったので、installコマンドの中身を見に行って、この文章を見つけた。

install.rb
#多分コマンドラインで引数に渡したformulaを見に行ってeachで取り出してる。
#--forceオプションがbrewにあって、このソースの途中に `unless ARGV.force?` っていう構文あるから多分あってる。

ARGV.formulae.each do |f|
(略
if f.keg_only? && f.any_version_installed? && f.optlinked? && !ARGV.force?
          # keg-only install is only possible when no other version is
          # linked to opt, because installing without any warnings can break
          # dependencies. Therefore before performing other checks we need to be
          # sure --force flag is passed.
          if f.outdated?
            optlinked_version = Keg.for(f.opt_prefix).version
            onoe <<~EOS
              #{f.full_name} #{optlinked_version} is already installed
              To upgrade to #{f.version}, run `brew upgrade #{f.name}`
            EOS
          elsif ARGV.only_deps?
            formulae << f
          else
            opoo <<~EOS
              #{f.full_name} #{f.pkg_version} is already installed and up-to-date
              To reinstall #{f.pkg_version}, run `brew reinstall #{f.name}`
            EOS
          end
(略

一番下のelseに到達できればキャッシュできたと言えそう。

条件判定メソッド

method 方策、調査結果
keg_only? /usr/local/Cellarには存在するが、/usr/local/bin, /usr/local/lib などにリンクされていないformula
any_version_installed? 最低でも一つのバージョンのformulaがインストール済みかどうか。
optlinked? /usr/local/opt 以下にシンボリックリンクが存在するかどうか 。
outdated? 古いパッケージが入ってる
only?deps? --only-dependenciesオプションをつけるとこのフラグがtrueになる

Homebrewのkegとcellarの関係が分かりにくいからkeg_onlyが分かりずらい。

kegとは特定のformulaのインストール先Pathであり、cellarはkegのインストール先パス

つまり/usr/local/Cellar/keg/
という関係性。

なのでkeg_only?は、「Cellar以下にしかビルドが存在せず、/usr/local/binや/usr/local/libにシンボリックリンクが作成されていない」という状態を表す。

方策

/usr/local/Cellarをキャッシュすれば行けそう。
/usr/local/opt/をキャッシュすれば行けそう。

結果

できた。

70秒弱かかっていた brew install xxx が8秒弱になった:angel:

スクリーンショット 2018-06-29 11.42.02.png

1: Cache:Pullの前に、brewがインストール/シンボリックリンク作成/ダウンロードされるパスを環境変数に追加しておく。

envman add --key BREW_LICENSE_PLIST --value "$(brew --cellar)/license-plist"
envman add --key BREW_OPT_LICENSE_PLIST --value "/usr/local/opt/license-plist"

ちなみに以下は追加しなくていい。

envman add --key BREW_CACHE_LICENSE_PLIST --value "$(brew --cache)/license-plist"

homebrewのキャッシュってことで関係あるっぽいけど、コマンドを叩いてみると中身がわかる。 /Library/Caches/Homebrew/ 以下には、ダウンロードした圧縮ファイル(tar)が入るだけなので、CI上でのキャッシュ時には必要ない。(Cellarにビルドが入ってる前提なので)

ls.sh
$ ls ` brew --cache `
carthage-0.29.0.high_sierra.bottle.tar.gz
gettext-0.19.8.1.high_sierra.bottle.tar.gz
libidn2-2.0.5.high_sierra.bottle.tar.gz
license-plist-1.8.3.tar.gz
mint-0.9.1.high_sierra.bottle.tar.gz
openssl-1.0.2o_1.high_sierra.bottle.tar.gz
portable-ruby-2.3.3_2.leopard_64.bottle.tar.gz
swagger-codegen-2.3.1.high_sierra.bottle.tar.gz
swiftlint-0.25.1.high_sierra.bottle.tar.gz
wget-1.19.5.high_sierra.bottle.tar.gz
...

2: cache:pullとcache:pushの間でbrew install

brew link xxxをしておくと、/usr/local/bin/ にシンボリックリンクが作られるので、こうしておく。(再インストールを回避するための条件でないのでキャッシュはしてない)

brew tap mono0926/license-plist
brew install license-plist
brew link license-plist

3: cache:pullにパス追加

自分の場合はこうなった。一番上はデフォ。二番目はgem。それ以下はbrewの特定のfomula用。

$BITRISE_CACHE_DIR
$GEM_HOME
$BREW_LICENSE_PLIST
$BREW_OPT_LICENSE_PLIST
$BREW_CACHE_LICENSE_PLIST

(おまけ)Bitriseの挙動

Cache:Push

Cache:PushはデフォルトではPRでは走らない。
なのでPR時に走らせるように挙動を変えたければ以下のように run_if: ".IsCI"
を追加する必要がある。

- cache-push:
        run_if: ".IsCI"
        inputs:
        - cache_paths: |-
        ...

キャッシュの意義

キャッシュはAWSのS3で保存されCloudFrontでキャッシュされている。毎回そこからキャッシュをダウンロードしている。

サイズが大きくなるようなキャッシュは、ダウンロード時間も増えるためメリットが少ない。
インストール時間 > ダウンロード時間 のようなパッケージはキャッシュするメリットがある。

/usr/local/Cellar/ のキャッシュ&ダウンロードはものすごく重たいので、このようにformulaを指定している。

envman add --key BREW_LICENSE_PLIST --value "$(brew --cellar)/license-plist"

Vagrantの立ち上げ時にすでに色々入っているので、 /usr/local/Cellar/ のキャッシュを試みたら3GB弱のキャッシュになった 普段は700MB弱。

Homebrewの挙動

brew installが呼ばれた時、すでにインストール済みかどうかなど色々チェックした後に新規インストールが必要であれば、FormulaInstaller が初期化されてインストールが始まる。
1. kegにformulaがインストールされる
2. /usr/local/opt/へのシンボリックリンクが作成される
3. /usr/local/bin/ へのシンボリックリンクが作成される

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