この記事は、Team Geekを読んで面白かった部分を一部抜粋して紹介します。
最初に言っておきますが、「有害な人」という言葉は参考にした著書のTeam Geekでも
「有害な人」という言葉は乱暴だし、「私たち(善人)」と「あの人たち(悪人)」の境界線を引いてしまう。この問題について考えるにはもっといい方法がある。普通の人たちを排除するようなエリート志向のフラタニティではなく、ネガティブな振る舞いを拒否するような文化を作る方が健全だ。排除するのはあくまでも 振る舞い であり、特定の個人ではない。個人を「いい」とか「悪い」とかで考えるのは単純すぎる。目に余る 振る舞い を特定して、そのことを批判するほうが建設的で実践的だ。
と強調していますので、タイトル以外では「有害な振る舞い」という言葉を使います。
有害の定義
頭のいいエンジニアがいれば、効率的で動きの速いチームになるかもしれないが、その人の「ある種の振る舞い」のせいで、かえって非効率で動きの遅いチームになるかもしれないし、会社が居心地が悪い場所になるかもしれない。あるいは、チームの絆が緩むかもしれない。そういった「振る舞い」を「有害な振る舞い」と呼ぶ
有害な振る舞いを追い出す
善人と悪人の境界線を引いて誰かを追い出すのではなく、「有害な振る舞い」を追い出すのが重要。
有害な振る舞いを排除すれば、頭がいい人は生産性の高いメンバーになる。
どう判断する?
以下の2つの質問の答えが「ノー」であれば、できるだけ早くその振る舞いを中止する必要がある。
- 短期的にはチームの注意や集中を無駄にしても、長期的にはプロジェクトにメリットがあるだろうか?
- その衝突は有益な方法で解決できるだろうか?
技術的な貢献は大きいが、有害な振る舞いをする人に対して
技術的なメリットを理由にして、そうした振る舞いに目をつぶりたいという気持ちもわかる。しかし、HRTをベースにした文化はかけがえのないものであり、技術的に貢献できる人は確実に交換可能である。
短期的なメリットのために文化を妥協する必要はない。 HRTの重要性を認めない「頭のいい」コントリビューターには気をつけよう。
意図的に文化を破壊しようとする人はいない
ロバート・J・ハンロンもこう言っている。
無能(無知)で十分説明されることに悪意を見出すな。
意図的に文化を破壊しようとする悪人などおらず、多くは誤解や見当違いが原因だ。あるいは人に認められたいのかもしれないし、社交性がないだけかもしれない。いずれにしても、よくわかっていない人をプロジェクトから追い出すのが仕事ではない。破壊的な振る舞いを受け入れず、HRTに対する自分の期待を明確にすることが仕事だ。そのためには、その違いを理解する頭と実際に行動するスキルが必要である。1
TeamGeekを読んで
「Googleのエンジニアなんだから、さぞすごい(?)天才がいっぱいいるチームなんだろう!」みたいな偏見を持っていましたが、やはり人が集まると人の問題が起こるようで、これを軽視してはいけないようです。
何か問題が起こるとついつい善悪の境界線を引きそうになりがちですが、「問題なのは振る舞いであって人ではない」というのは納得したので、意識したいです。同じような例では「コードを憎んで人を憎まず」とかでしょうか。
Team Geekは、エンジニアチームに起こりがちな「人の問題」とどう向き合うか?というのが書かれた本なので、超おすすめです!まとめたのは一部ですが全ページ役に立つ本なので、ぜひお手にお取りくださいー。(回し者じゃないです
最後までお読みいただきありがとうございましたー。
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TeamGeek 4章その5「最後に」から全文引用 ↩