0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

LLMはどっちがお好き? Markdown vs YAML 解釈しやすさ

Last updated at Posted at 2025-03-30

最近話題のLLM(大規模言語モデル)、本当に賢いですよね。ドキュメント作成からコード生成、データ分析まで、色々な場面で活躍しています。

ところで、LLMに情報を与えるとき、ファイル形式について考えたことはありますか? 特に、技術文書でよく使われる .md (Markdown) と設定ファイルでおなじみの .yaml (YAML)、LLMはどちらの方が「解釈しやすい」のでしょうか?

今回は、それぞれのファイル形式の特徴を踏まえつつ、LLMがどちらをどう解釈するのか、そしてどんなタスクに向いているのかを探っていきましょう!

結論から言うと、「どちらが絶対的に優れている」ということはなく、LLMにさせたいタスクによって最適な形式は変わります。

Markdown (.md) ってどんなやつ?

ご存知の通り、Markdownは人間が読み書きしやすいことを重視した軽量マークアップ言語です。

  • 得意なこと: 文章の構造化(見出し、リスト)、簡単な装飾(太字、斜体)、リンクや画像の埋め込みなど。
  • よく使われる場所: README、ドキュメント、ブログ記事、メモなど。

LLMから見たMarkdown:
Markdownは自然言語にとても近いため、LLMにとっては 文章の内容、文脈、全体の流れを理解する のが得意です。大量のテキストデータで学習しているLLMは、Markdown形式の文書を読むことに慣れています。

  • 向いているタスク:
    • 書かれている内容についての質疑応答
    • 文章の要約
    • 感情分析
    • ドキュメント全体の意味理解

ただし、キー: 値 のような厳密なデータ構造をピンポイントで抜き出すのは、YAMLほど得意ではありません。

YAML (.yaml) ってどんなやつ?

YAMLは、人間が読みやすいデータシリアライゼーション(構造化データを特定の形式に変換すること)フォーマットです。

  • 得意なこと: キーと値のペア、リスト(配列)、ネスト(階層構造)など、構造化されたデータを明確に表現すること。
  • よく使われる場所: 設定ファイル (config.yaml)、データ交換、インフラ構成管理 (Kubernetesマニフェストなど)

LLMから見たYAML:
YAMLはデータ構造が非常に明確です。インデントや キー: 値 の形式がはっきりしているため、LLMにとっては 特定のデータや設定値を正確に抽出する のに非常に適しています。コードや設定ファイルを学習データとして読み込んでいるLLMは、YAMLの構文も理解できます。

  • 向いているタスク:
    • 設定ファイルから特定の値を取得する
    • パラメータを抽出して利用する
    • 構造化されたデータを解析・変換する

一方で、YAMLファイル自体は自然な文章ではないため、「ファイル全体の物語や文脈を読む」ようなタスクにはMarkdownほど向いていません(もちろん、キー名が分かりやすければ意味の推測は可能です)。

図解:LLMはどっちが得意?

まとめ:結局どっちを使えばいいの?

LLMに何をさせたいかで使い分けましょう!

  • 文章の内容理解、要約、質疑応答など、テキストの「意味」を扱わせたい → Markdown (.md)
    • 例: 「このドキュメントの内容を要約して」「このREADMEに書かれているセットアップ手順を教えて」
  • 特定の設定値の取得、パラメータ抽出、構造化データの処理など、「データ」を正確に扱わせたい → YAML (.yaml)
    • 例: 「config.yamldatabase_url を教えて」「このYAMLの services リストにある要素をすべて抜き出して」

どちらの形式もLLMは高いレベルで処理できます。大切なのは、目的に合った形式を選ぶこと ですね。

LLMとの連携を考える際の、ファイル形式選びの参考になれば幸いです!

0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?