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Windows環境のWSL2とDockerのある開発環境構築メモ2022/04

Last updated at Posted at 2020-06-09

自分用のWindowsでの開発環境構築メモ。
Windows 10 Home対応。

何かの言語用の構築をするわけではないが、WSL2とDockerを準備するので、LinuxとWindowsのいいとこどりで大抵の開発環境構築の土台としては困らない。

他のマシンで元々使用しているWSL環境があればエクスポートしておく

PowerShellユーザーモード
wsl --export Ubuntu ./Ubuntu.tar

Ubuntuの部分はDistro名なので環境によって異なる。
Distro名はWSL環境の一覧で確認できる。

PowerShellユーザーモード
wsl -l -v --all

Windows 10 2004 May 2020 Update以上にあげる

2020年5月末にアップデートのきたWindows 10でWSL2が正式版になったのでそれ以上にアップデートする。
普通にWindows Updateを定期的にかけていれば問題ないはず。

基本Windowsアップデートをかければいいが、ローリングアップデートなので、まだ来ていなければこちらにアクセスしてアップデートツールを使う。

WSL2 を有効にする

Windows Subsystem for Linux のインストール ガイドを元にインストールを進める。

以下のコマンドでWindowsのシステム設定、Linux Kernel等を含めて一気にインストールできる。
上記のインストールガイドにも書かれている。

wsl --install

wslのバージョンを上げる前にLinux kernelをインストールする必要があるので、
こちらの手順からダウンロードしてインストールしておく。

Ubuntu をインストール

Microsoft Storeからインストール。Distroは特に何か要件がなければUbuntuを選択。
2020/06時点ではUbuntu20.04が入る。

引き継ぐ環境がある場合は、エクスポートしておいたtarファイルを ~/AppData/Local/Ubuntu に展開してインポートする。

PowerShellユーザーモード
mkdir ~/AppData/Local/Ubuntu
wsl --import Ubuntu ~/AppData/Local/Ubuntu ./Ubuntu.tar --version 2

~はそのままでは認識しないのでTABキーでフルパスに変換する。

Windows Terminal をインストール

Microsoft Storeからインストール。

設定ファイルのJSONを開いて、defaultProfileをUbuntuのGUIDで書き換える。

"defaultProfile": "{<UbuntuのGUID>}"

ssh agentのセットアップ

【2023/02/15追記】
より良いツールwsl2-ssh-agentが現れたので、そちらを使うのが良さそう。
https://zenn.dev/mametter/articles/49a2b505ec0275
Windows側にファイルを配置したり等の作業が不要になる。

Windows側のssh-agentは動作している必要があるため、WindowsのOpenSSH Client Serviceを起動。

PowerShell管理者モード
Start-Service ssh-agent
Set-Service -StartupType Automatic ssh-agent

あとはWSL側でwsl2-ssh-agentを導入する。
https://github.com/mame/wsl2-ssh-agent#1-install-wsl2-ssh-agent の手順に従ってwsl側にバイナリを配置し、~/.bashrcなどに以下を追記する。

eval $(/path/to/wsl2-ssh-agent)

WSL側でkeyfileを生成してssh-agentに追加しておく。

keyfileを生成して追加
ssh-keygen -t ed25519 -C "your_email@example.com" -f ~/.ssh/id_ed25519
chmod 400 ~/.ssh/id_ed25519
ssh-add ~/.ssh/id_ed25519

Docker Desktop for Windowsのインストール

https://www.docker.com/products/docker-desktop からダウンロードしてインストール。

Stableチャンネルで問題ない。

VSCodeのインストール

https://code.visualstudio.com/からインストール。

WSL環境との連携のために Remote - WSLを導入。
導入しておけば、WSL側からcodeコマンドで立ち上げたときに必要なものを自動でインストールしてくれる。

メモリ枯渇問題への対処

2020/06時点ではWSLが確保したメモリが解放されずにWindows側のメモリが枯渇してしまう問題があるようなので、WSLでの利用メモリの上限を設定しておく。

対処方法も上記のリンクに記載があるので対処しておく。

WSL側にWindows側からlocalhostでアクセス出来るようにする

%USERPROFILE%\.wslconfig の設定ファイルに次の1行を追記する。

localhostForwarding=True

systemd を有効にする

Windows 11のWSL2でUbuntu 22.04 LTSまでアップデートすると、ようやくWSLユーザー待望のsystemdを起動することができる。

Windows 11 かつ WSL2の環境は既に整っている前提で始める。

WSLのバックアップ(exportをしておく)

exportコマンドでWSL全体をバックアップしておき、まずいことがあれば何時でも戻せるようにしておく。

Ubuntu 22.04にアップグレードする

ここからは、20.04 LTSから 22.04 LTSにアップグレードする手順を記載しているが、Microsoft StoreにはUbuntu 22.04 LTS が公開されているので、基本的にはそちらを新規インストールするほうがおすすめ。

Ubuntu 22.04 にアップグレードする要件は、64-bit Ubuntu 20.04 LTS/Ubuntu 21.10 であることなので、そこまでアップグレードが完了しているか確認する。

$ lsb_release -a
No LSB modules are available.
Distributor ID: Ubuntu
Description:    Ubuntu 20.04.4 LTS
Release:        20.04
Codename:       focal

packageがすべて最新になっていることも必要なので、アップデートしておく。

$ sudo apt update
$ sudo apt upgrade -y
$ sudo apt dist-upgrade -y

アップデートした場合はrebootが必要なので、Powershellからwsl -t <Distro> wsl -d <Distro> で再起動しておく。

$ sudo do-release-upgrade -c -d
Checking for a new Ubuntu release
New release '22.04' available.
Run 'do-release-upgrade' to upgrade to it.

New release '22.04' available. を確認して次を実行する。(正式リリース前にアップグレードする場合は -d オプションが必要)

$ sudo do-release-upgrade

すべてインストールが完了したら、再起動する。

/etc/wsl.conf にsystemd起動コマンドを追記

/etc/wsl.conf はDistro毎の設定を記述するもので、初期では存在していないのでなければファイルを作成する。
ファイルの仕様はこちらを参照。

/etc/wsl.conf
[boot]
command = /usr/libexec/wsl-systemd

設定を追記したら再起動する。

確認

serviceのstatusを確認してみて、cronなどがrunninngであれば成功。

systemctl list-units --type=service

謝辞

systemdが使える件についてはこちらのTweetで教えてもらいました。感謝🙌

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