はじめに
本稿は、DATASTAX社ホワイトペーパー「JMS Modernisation」の執筆者による翻訳です。
また末尾に、本稿で紹介した情報に関連する、より詳細、または幅広い側面についての、ブログのリンクを掲載しています。
Astra Streamingの提供する最新メッセージング・ストリーミング技術
レガシーメッセージングプラットフォームについて、安定性と信頼性の問題を抱えている企業は少なくありません。新しいビジネスモデル、新しいITアーキテクチャーの登場、イベントデータの増加に伴い、過去のメッセージングプラットフォー ムが、設計・導入されたときには考えられなかったような問題が発生しています。
私たちは、企業におけるこのような課題、そして、こうした課題を孕んだレガシープラットフォームからの脱却のニーズについて、頻繁に耳にするようになっています。このような状況を前にして、私たちDataStaxは、JMS、RabbitMQ、Kafkaを置き換えることのできる製品を提供します。私たちの製品は、これらの技術仕様と互換性を持っており、クライアントを変更することなく、プラットフォームを毎秒数百万のメッセージをミリ秒単位のレイテンシーで処理することのできるスケールに容易に拡張することができます。
従来のJMSの限界
既存のメッセージング技術におけるアプローチは、アプ リケーション間通信の基盤となるメッセージングバスから始まりました。
アプリケーションは、データを配布、または受信するためにバスを利用します。このメッセージングバスがアプリケーションの相互連携と統合のための主要な枠組みを形成していました。
しかし、規模の拡大と共に問題が発生します。
昨今のアプリケーション要件は、益々複雑さを増し、コミュニケーションチャネルは細分化を極めています。統合のためには、特別なインテグレーションが必要とされ、アプリケーションのサイロ化が進んでいます。様々な配信プラットフォームが乱立し、それらを流れるデータのフォーマットはそれぞれ異なっています。
このように、従来のメッセージングプラットフォームは拡張性に乏しく、 新しい要件ごとに別のプラットフォームやインスタンスを追加する接木式のアプローチが採用されてきました。
その結果、必要とされるハードウェア、オペレーティングシステム、ストレージ、ネットワーク機器、さらにバックアップ・リカバリー作業、メンテナンス要員の増大によって、コストは劇的に増加します。
さらに、JMSのメッセージブローカーは、「ファストプロデューサー、スロウコンシューマー(fast producer, slow consumer)」問題の影響を受けやすいことで有名です。メッセージは、下流のシステムによって消費される早さを超えて、大量に上流のシステムから放出されるため、ブローカー上では、キュー内にメッセージが滞留することになります。巨大になりすぎたこのバックログデータはメッセージの損失とシステムのシャットダウンにつながる障害を誘発します。ユースケースにもよりますが、このようなタイプの障害は、軽微なもの(顧客にマーケティングメールが届かない)から重大なもの(新規クレジット申し込みのビジネスプロセスが起動しない)まで、ビジネスに多大な影響を与える可能性を孕んでいます。もちろん、復旧や修復のためのコストも無視できません。
解決策
Astra Streamingは、メッセージング・ストリーミング分野における最新のソリューションです。クラウドとオンプレミスの別を問わずスケールし、メッセージングのあらゆるユースケースに対応することのできる、統一されたシングル・プラットフォームが、Astra Streamingです。Astra Streamingは、従来のモノリシックなアーキテクチャの非効率性を克服しており、低レイテンシー、高スループットを効率的に実現します。そして、厳しい負荷環境下における完全なメッセージ管理を指向した設計により、メッセージングとイベントストリーミングの両方において、大規グローバルスケールでの運用を可能にします。
Astra Streamingを導入することによって、クライアントアプリケーションの変更もしくはインテグレーションのような手間や、新しいインフラやスキルへの投資なしに、これまで説明してきた課題を解決することができます。JMSやその派生プロトコルとの互換性を持つAstra Streamingに置き換えることで、1桁のレイテンシーと高可用性を備えた、1秒間に数百万件のメッセージを扱うことのできる環境が、そしてゼロオペレーションにより、実現されます。Astra Streamingは、あなたがご利用中または、ご利用予定のクラウドプロバイダー上で、弊社のマネージドサービスとして利用可能です。
Astra Streamingへの移行により、既存のJMS環境のコスト、複雑さ、運用の手間を大幅に削減することができます。そして、この移行は、低コスト、かつ迅速に行うことができるため、JMSのモダナイゼーションは、もはや決して困難な計画ではなくなっています。
DataStaxの統一されたアーキテクチャーを用いることによって、既存のJMSアプリケーションは、何ら特別な変更を加えることなく、イベント駆動型アーキテクチャーを構成する要素になることができます。Astra Streamingでは、JMSやKafkaなどの既存のイベントストリーミングプロトコルと相互運用が、はじめから利用可能になっています。
さらに進むには
Astra Streamingを始めるのは簡単です。
Astra Streamingの詳細については、下記をご覧ください。
DataStax Astraの試用は、 下記から、無料でアカウントを作成し、すぐに始めることができます。
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