概要
Sync Gatewayは、Sync Gateway間レプリケーション(Inter-Sync Gateway)機能を提供します。これによって、異なるデータセンターにある複数のCouchbase Serverクラスター間の同期を行うことができます。
Couchbase Serverのクロスデータセンターレプリケーション(XDCR)も同様に、Couchbase Serverクラスター間でデータを同期する機能を提供します。 一方、Sync Gateway間レプリケーション機能は、Couchbase Mobileを使ったモバイル/エッジコンピューティング構成用に設計されています。
ユースケース
クラウドとエッジの同期
このケースでは、複数のエッジクラスターがクラウド(または中央データセンター)のクラスターと同期します。各エッジは、クラウドデータセンターへのネットワーク接続なしで自律的に動作できます。
エッジとエッジの同期
このケースでは、アクティブなSync Gatewayノードを含む地理的に離れたエッジクラスターが、同期されます。
特性
環境
Sync Gateway間レプリケーション構成には、ローカルCouchbase Serverデータベースが含まれます。
プロトコル
Sync Gateway間レプリケーションは、WebSocketに基づいています。これは、Couchbase Liteクライアントでのレプリケーションに使用されるものとまったく同じプロトコルです。
WebSocket接続の双方向で永続的な性質は、変更イベントを常に待機して同期するモバイル/エッジアプリケーションに最適です。
同期方式
下記の3通りの同期方式を選択可能です。
- プッシュ
- プル
- プッシュアンドプル
レプリケーションの種類
レプリケーションの種類は次のいずれかです。
- 永続的な(persistent)レプリケーション: Sync Gatewayノードの再起動後も存続し、自動的に実行を継続します。これらは、のいずれかで実行するように構成できます。また、次の2つのモードを選択することができます。
- continuous: すべてのドキュメントの同期が完了した後、待機します。
- one-shot: すべてのドキュメントの同期が完了したら後、停止ステータスになります。
- アドホックレプリケーション: アドホックレプリケーションは一時的なものであり、レプリケーションの期間のみ存在します。以下の要件を実現する方法を提供します:
- 1回限りのレプリケーション実行(たとえば、トラブルシューティング時)
- オンデマンドレプリケーション実行。たとえば、レプリケーションの定期実行を、スケジュールされた自動スクリプトによって、アドホックレプリケーションとして構成できます。
その他
Sync Gateway間レプリケーション機能には、Couchbase Liteアプリケーションとの(通常の)レプリケーション同様、以下のような機能が存在します。
- デルタ同期
- 通信セキュリティ(暗号化・認証)
- アクセス制御
- ネットワーク障害からの回復
- 高可用性
- 競合解決
参考情報