レコーディングの続きを書くつもりでしたが、変数の話をしていなかったのでそっちを先に。
はじめに
プログラムでは常識のように「変数」という言葉が登場しますが、RPAでも使います。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
プログラミングにおける変数(へんすう、英: variable)とは、高水準言語のプログラムのソースコードにおいて、扱うデータを読み書きする記憶域 (storage) のことであり、固有の名前(識別子)によって識別される[1]。変数を用いることで、データを一定期間記憶し必要なときに利用することができる。
要は値の入る箱、のようなものです。
RPAでも、計算結果を一時的に保存したり、文章を編集したりするのに使ったりします。
変数の作り方
変数を作るには、シーケンスを選択したあとに「変数」タブから作ります。
変数タブの中の「変数を作成」をクリックします。
型ってなに?
型とは、変数という箱の形のようなイメージです。
三角形の箱に、四角は入れられないですよね?
プログラムの世界では、例えば「int(数値)」という型の変数には、文字列を入れることはできません。
よく使うと思われる型は、以下の通りです。
型 | 意味 |
---|---|
Boolean | True(真) または False(偽) のどちらかしか入らない変数。 |
Int32 | 整数の数値しか入らない変数 |
String | 文字列しか入らない変数 |
ほんとはもっとたくさんあるのですが、キリがないのでこれくらいにしておきます。
スコープってなに?
スコープとは、その変数が使える範囲を示します。
言葉で説明するより、図で説明するほうがわかりやすいので、こんなかんじ。
変数 | スコープ |
---|---|
parent | シーケンス(親) |
child1 | シーケンス(子1) |
child2 | シーケンス(子2) |
このとき、それぞれの変数が使える(箱に値を入れることができる or 箱から値を取り出すことができる)のは、以下の範囲になります。
child1
は、「シーケンス(子1)」の中でしか使うことはできません。
child2
も同様に、「シーケンス(子2)」の中でしか使うことはできません。
さて、parent
が使える範囲はどこでしょう?
parent
のスコープは「シーケンス(親)」なので、「シーケンス(親)」の中でしか使うことができない、というルールは同じです。
ですが、「シーケンス(親)」の中に「シーケンス(子1)」「シーケンス(子2)」がいますね?
なので、「シーケンス(親)」の中、つまり「シーケンス(子1)」「シーケンス(子2)」の中からも使うことができます。
これがスコープです。
既定値ってなに?
既定値とは、デフォルト値のことです。
つまり、最初から変数に設定されている値を指定します。
ここは、状況に応じて設定するものなので、指定しなくても良いです。
変数を使ってみよう!
ワークフローの中で変数に値を設定するときは、「Assign」というアクティビティを使います。
やってみましょう。
変数を作って、ワークフローに「Assing」アクティビティを追加します。
parent
という変数に、「こんにちは!」という文字列を設定してみます。
これだけだと本当に設定されたかがわからないので、「WriteLine」というアクティビティを使って、出力ウィンドウに変数の値を表示するようにしてみます。
ワークフローを保存して、動かしてみましょう。
変数の内容が表示されました!
おわりに
RPAって「プログラミングの経験が無くても使える」と言われたりしますが、経験は必要なくても「多少の知識」は必要になると思うんですよね。
今回の記事はかなり初心者向けの記事になってしまいましたが、「多少の知識」もないのに業務上RPAをやらざるを得なくなった人、そんな方の役に立てば幸いです。