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Azure OpenAI Embedding モデルを利用し最も関連性の高いドキュメントを見つける方法

Last updated at Posted at 2023-06-08

1. はじめに

私は、元々、機械学習などを今ままで触ってこなかったので、Embedding, 組み込み, 埋め込み という言葉が出てきた時に ??? となりました。このモデルをして、何ができるのか?!そこからわかっていませんでした。
そこで、実際に調べたり動かして、このモデルの有用性について理解できました。このエントリは、そうして分かった事を共有したいと多います。

2. 精度が高く安いモデルが登場 !

OpenAI には、Embedding のモデルとして text-embedding-ada-002 があります。
これを利用する事で、最も関連性の高いドキュメントを、より低価格で見つける事ができます。

同じ Embedding モデルには、Davinci というモデルや他にもいくつかモデルがありますが、text-embedding-ada-002 は他のモデルに比べてほとんどの処理で精度が高く、他よりもかなり格安に使えます。そこで、類似検索のような処理に対しては、これを利用するのがとてもオススメだそうです。

Azure OpenAI Service Pricing によると 2023/6/8 時点で下記のような価格差がありました。

Embedding Models 1,000 トークン辺りの価格
Ada ¥0.056199
Babbage ¥0.70248
Curie ¥2.809901
Davinci ¥28.099001

3. Embedding って何?

それでは、Embedding を使っていきたいのですが、そもそも Embedding とは何かを分からなければ、どう使ったら良いかも分からないので、Embedding について簡単な概念だけでも抑えておきたいと思います。
結論から言うと、高校時代に習ったベクトルの考え方を利用します。

高校時代に習ったベクトルでは、2つの矢印を比べて、同じ方向に線が向いていて、同じ長さならば、それらは同じベクトルと習いました。この方法を利用して、長さと向きができる限り近いベクトルを探し出せば、それが一番似ているということになります。下の図では青い線は全く同じベクトルですが、このベクトルに一番近いベクトル「①」を探し出せれば、それが一番近い内容になります。

Vector Image

実際に Embedding の、text-embedding-ada-002 モデルに対して、自然言語の文字列を渡すと、下記のように、1536 個の浮動小数点数の高次元配列(ベクトル) が得られます。

例:「Azure Blob について教えてください」という文字列の結果の抜粋

[-0.013197514, -0.025243968, 0.011384923, -0.015929632, -0.006410221, 0.031038966, 
-0.016921926, -0.010776317, -0.0019300125, -0.016300088, 0.01767607, -0.0047100903,
0.009691408, -0.014183193, -0.017001309, -0.014434575, 0.01902559, 0.010961545, 
0.013561356, -0.017371766, -0.007964816, 0.0026841562, 0.0019663966, -0.0019878964, 
-0.025614424, -0.0030298054, 0.020229574, -0.01455365, 0.022703694, -0.02033542, 
0.035696134, -0.002441044, -0.008057429, 0.0061191483, 0.004263558, -0.0025518502,
0.018046526, 0.011411385, 0.0063804523, -0.0021020102, 0.027572552, -0.017967142,
0.0077663567, 0.005361697, -0.0116693815, 0.004524862, -0.043581568, -0.01028017, 

.... 中略

-0.0017265921, 0.083035186, -0.006205147, -0.008646191, 0.0070651355, -0.019052051, 
0.008374964, 0.024225213, 0.01522841, 0.019951731, -0.006516066, 0.017967142, 
0.0058082296, -0.0053253127, -0.009929558, -0.039109625, -0.031277116, -0.015863478, 
0.011040928, 0.012529369, 0.013012286, 0.022981536, -0.013706892, 0.012965979, 
0.011953839, -0.01903882, 0.015347485, 0.019052051, -0.0046538603, 0.012191989, 
-0.020983716, 0.0078722015, -0.0018605519, -0.02775778, -0.026739024, -0.010359553, 
-0.013918581, -0.011933993, 0.0066814483, 0.005196315, -0.0045744767, -2.7598185E-4, 
0.012251527, -0.018178832, -0.013276898, 0.011709073, -0.022928614, 0.002131779, 
-0.007462053, 0.0044554016]

ユーザが入力した文字列と、DB などに事前に保存しておいたベクトルを比較し、近いものを探すというのが、この Embedded を利用した方法になります。

そして、その一番近いものを探し出すときに使われる方法はいくつかあるのですが、最も一般的に知られている方法として、コサイン類似度を計算する方法があります。コサイン類似度は、2つのベクトルを渡して計算をすると、結果として -1 〜 1 までの値が返ってきます。これを、DB に保存されているデータと合わせて計算をしていく形になります。
そして、最終的に 1 に一番近い結果を得た内容が一番近い内容になります。

ユーザから入力された文字の例: 
AAA BBB CCC DDD EEE FFF GGG HHH III JJJ

DB に保存されている文字列とコサイン類似度の計算結果
AAA BBB CCC DDD EEE FFF GGG HHH III JJ  =       0.9942949478994986  <----最も1に近い (最も類似性が高い)
AAA BBB KKK LLL MMM NNN OOO PPP QQQ RRR =       0.930036739659776   <----次に1に近い
みなさま今日は JJUG CCC で発表しています=     		0.7775105340227892  <----最も1から離れている

このように、利用者から入力された問い合わせ内容の文字列をベクトル化して、されに事前に DB に保存されているベクトル(配列)を合わせて計算し、類似検索を行います。

4. 扱う文字列の注意点

トークン数の上限

text-embedding-ada-002 で扱えるトークン数(ほぼ文字数)の上限は、8192 トークンです。そこで、約 8000 文字を超えるような文章を扱う場合には、分割が必要です。

扱う文字列の事前整備

改行文字を 1 つのスペースに置き換える」 に記載されているのですが、 「改行が存在すると想定どおりの結果が得られないことが確認されている」そうです。

そこで、text-embedding-ada-002 にメッセージを送信する前に、対象の文字列中に含まれる改行文字 (\n) を空白スペースに置き換えることをお勧めします。

例えば、下記のような文章があった場合に、全ての改行文字を置き換えて1行の文字列にしてください。(下記のサンプルコードをご参照)

Visual Studio Code for Javaは、Microsoftが提供するオープンソースのコードエディタ

Visual Studio Code上で、Javaプログラミング言語をサポートするための拡張機能です。

Java開発者が効率的にコードを記述、ビルド、デバッグ、テスト、実行できる環境を提供します。
Visual Studio Codeは多言語対応の軽量なテキストエディタであり、高い拡張性が特徴です。
Java開発者にとっては、Visual Studio Code for Javaが優れた開発環境として利用できるでしょう。

Visual Studio Code for Javaは、Java Development Kit (JDK)をインストールすることで使用できます。
JDKはJavaプログラムをコンパイル、実行するための基本的なツールセットです。

Visual Studio CodeでJavaプロジェクトを開始するには、JDKをインストールした後、Visual Studio Codeの
拡張機能マーケットプレイスからJava Extension Packをインストールします。

Java Extension Packには、Java言語サポート、デバッグ、テスト、プロジェクト管理などの機能が含まれています。

Visual Studio Code for Javaの主な機能は以下のとおりです:
1. シンタックスハイライト: Javaのコードに色付けを行い、可読性を向上させます。
2. コード補完: コード入力中に可能性のあるコードを提案し、効率的にコードを記述できるようにします。
3. コードナビゲーション: クラス、メソッド、変数へのジャンプや、定義の検索が容易になります。
4. リファクタリング: コードの構造や名前を変更し、コードの品質を向上させる機能があります。
5. デバッグ: ブレークポイントを設定し、ステップ実行や変数の監視などのデバッグ機能を利用できます。
6. テスト: JUnitやTestNGなどのテストフレームワークをサポートし、テストの作成、実行、結果の表示ができます。
7. プロジェクト管理: MavenやGradleなどのビルドツールをサポートし、プロジェクトの構成や依存関係の管理が行えます。
8. Gitの統合: ソースコードのバージョン管理を行うGitとの統合があります。

Visual Studio Code for Javaは、開発者の生産性を向上させる機能が豊富であり、Javaプロジェクトの開発に適した環境を提供します。また、Visual Studio Codeの拡張機能マーケットプレイス
には、さまざまなJava関連の拡張機能がありますので、必要に応じて追加することができます。これらの拡張機能
により、Java開発者はVisual Studio Codeを中心とした統合開発環境として利用できるでしょう。

4. 動作確認

4.1 Azure で利用可能な Vector DB

ベクトルの保存先として、Azure ではいくつかの選択肢があります。(2023/6/8時点では下記)
ご要望に応じて適切な DB をご利用ください。

  1. Azure Database for PostgreSQL - フレキシブル サーバーで pgvector を有効にして使用する方法
  2. Azure Cosmos DB for MongoDB 仮想コアの埋め込みでのベクター検索の使用
  3. Azure Cognitive Search (Private Preview)
  4. Azure Cache for Redis Enterprise

4.2 Azure PostgreSQL Flexible Server で Vector Search

上記のように、Vector DB は選択肢が色々あるため、ご要望に応じてご選択いただきたいのですが、今回は検証のため、PostgreSQL Flexible Server を利用することにしました。Vector を扱えるようにするまでの手順を下記に記載していますので、ご興味のある方はお試しください。
違う永続化先をご選択される場合は、この章は飛ばしてください。

4.2.1 環境変数の設定

Azure 上にリソースを作成するために、以下の環境変数を適宜修正して設定してください。

export RESOURCE_GROUP=PostgreSQL
export LOCATION=eastus
export POSTGRES_SERVER_NAME=yoshiopgsql3
export POSTGRES_USER_NAME=yoterada
export POSTGRES_USER_PASS='!'$(head -c 12 /dev/urandom | base64 | tr -dc '[:alpha:]'| fold -w 8 | head -n 1)$RANDOM
echo "GENERATED PASSWORD: " $POSTGRES_USER_PASS
export POSTGRES_DB_NAME=VECTOR_DB
export SUBSCRIPTION_ID=************-****-****-****-************
export PUBLIC_IP=$(curl ifconfig.io -4)

上記の設定例では、パスワードは自動生成し、作成したパスワードを標準出力に出力しています。
ご自身のパスワードをご入力いただくか、もしくは出力されたパスワードはメモしておいてください。

4.2.2 Azure PostgreSQL Flexible Server のインストール

下記の 3 コマンドを実行してください。
コマンドを実行すると、下記の作業を行います。

  1. Azure PostgreSQL Flexible Server をインストール
  2. Firewall の設定
  3. 新規データベースの作成
az postgres flexible-server create --name $POSTGRES_SERVER_NAME \
    -g $RESOURCE_GROUP \
    --location $LOCATION \
    --admin-user $POSTGRES_USER_NAME \
    --admin-password $POSTGRES_USER_PASS \
    --public-access $PUBLIC_IP
    --yes
az postgres flexible-server firewall-rule create \
    -g $RESOURCE_GROUP \
    -n $POSTGRES_SERVER_NAME \
    -r AllowAllAzureIPs \
    --start-ip-address 0.0.0.0 \
    --end-ip-address 255.255.255.255
az postgres flexible-server db create \
    -g $RESOURCE_GROUP \
    -s $POSTGRES_SERVER_NAME \
    -d $POSTGRES_DB_NAME

4.2.3 Azure PostgreSQL Flexible Server の日本語化設定

今回、永続化するデータには日本語文字列も含まれるため、DB 内で日本語 UTF-8 を扱えるように下記の設定を行ってください。

az postgres flexible-server parameter set \
    -g $RESOURCE_GROUP \
    --server-name $POSTGRES_SERVER_NAME \
    --subscription $SUBSCRIPTION_ID \
    --name lc_monetary --value "ja_JP.utf-8"
az postgres flexible-server parameter set \
    -g $RESOURCE_GROUP \
    --server-name $POSTGRES_SERVER_NAME \
    --subscription $SUBSCRIPTION_ID \
    --name lc_numeric --value "ja_JP.utf-8"
az postgres flexible-server parameter set \
    -g $RESOURCE_GROUP \
    --server-name $POSTGRES_SERVER_NAME \
    --subscription $SUBSCRIPTION_ID \
    --name timezone --value "Asia/Tokyo"

4.2.4 Azure PostgreSQL Flexible Server に拡張機能のインストール

PostgreSQL で UUID と Vector を扱えるようにする為に拡張機能を利用できるようにします。
下記のコマンドを実行してください。

注意:
"VECTOR,UUID-OSSP" の間に 空白は開けないでください。

az postgres flexible-server parameter set \
    -g $RESOURCE_GROUP \
    --server-name $POSTGRES_SERVER_NAME \
    --subscription $SUBSCRIPTION_ID \
    --name azure.extensions --value "VECTOR,UUID-OSSP"

4.3 PostgreSQL で Vector を扱うテーブル作成

上記で、PostgreSQL の設定が完了したので、下記のコマンドを実行して接続します。

> psql -U $POSTGRES_USER_NAME -d $POSTGRES_DB_NAME \
      -h $POSTGRES_SERVER_NAME.postgres.database.azure.com 

接続に成功したら、先ほど追加した拡張機能を、PostgreSQL 内で利用できるようにします。
下記のように CREATE EXTENSION のコマンドをそれぞれ実行してください。

SSL connection (protocol: TLSv1.3, cipher: TLS_AES_256_GCM_SHA384, bits: 256, compression: off)
Type "help" for help.

VECTOR_DB=>
VECTOR_DB=> CREATE EXTENSION IF NOT EXISTS "uuid-ossp";
CREATE EXTENSION
VECTOR_DB=> CREATE EXTENSION IF NOT EXISTS "vector";
CREATE EXTENSION

最後に、Vector のデータを保存するためのテーブルを作成します。
embedding VECTOR(1536) の部分に Vector 情報を保存します。
今回は簡単に、origntext も一緒に保存し、一番類似性の高かった文字列のオリジナルの文字列を表示するようにしています。
実際にはリンク先 URL にしても良いかと思いますし、後から別のテーブルと結合してご利用いただいても良いかと思います。

VECTOR_DB=> CREATE TABLE TBL_VECTOR_TEST(
    id uuid,
    embedding VECTOR(1536),
    origntext varchar(8192),
    PRIMARY KEY (id)
    );
CREATE TABLE

4.4 Java アプリケーションの作成

4.4.1 Maven プロジェクトに依存関係の追加

Azure OpenAI のライブラリを利用して、PostgreSQL に対して接続し、データの永続化を行う為には、最低限下記の依存関係の追加が必要です。下記を pom.xml に追加してください。

		<dependency>
			<groupId>com.azure</groupId>
			<artifactId>azure-ai-openai</artifactId>
			<version>1.0.0-beta.1</version>
		</dependency>
		<!-- https://mvnrepository.com/artifact/org.postgresql/postgresql -->
		<dependency>
			<groupId>org.postgresql</groupId>
			<artifactId>postgresql</artifactId>
			<version>42.6.0</version>
		</dependency>

4.4.2 プロパティ・ファイルの作成と設定

src/main/resources/application.properties ファイルに作成しプロパティの設定情報を記述してください。

azure.openai.url=https://YOUR_OWN_AZURE_OPENAI.openai.azure.com
azure.openai.model.name=gpt-4
azure.openai.api.key=************************************

azure.postgresql.jdbcurl=jdbc:postgresql://YOUR_POSTGRESQL.postgres.database.azure.com:5432/VECTOR_DB
azure.postgresql.user=yoterada
azure.postgresql.password=************************************

logging.group.mycustomgroup=com.yoshio3
logging.level.mycustomgroup=DEBUG
logging.level.root=INFO

4.4.3 Java プログラムの実装

最後に、Java のコードを実装します。

package com.yoshio3;

import java.io.IOException;
import java.util.Arrays;
import java.util.List;
import java.util.Properties;
import java.sql.DriverManager;
import java.sql.PreparedStatement;
import java.sql.ResultSet;
import java.sql.SQLException;
import java.util.UUID;
import java.util.concurrent.TimeUnit;

import org.slf4j.Logger;
import org.slf4j.LoggerFactory;
import com.azure.ai.openai.OpenAIClient;
import com.azure.ai.openai.OpenAIClientBuilder;
import com.azure.ai.openai.models.EmbeddingsOptions;
import com.azure.core.credential.AzureKeyCredential;

public class VectorTest {
    private final static Logger LOGGER = LoggerFactory.getLogger(VectorTest.class);

    // Azure OpenAI の API キー
    private String OPENAI_API_KEY = "";
    // Azure OpenAI のインスタンスの URL
    private String OPENAI_URL = "";

    private String POSTGRESQL_JDBC_URL = "";
    private String POSTGRESQL_USER = "";
    private String POSTGRESQL_PASSWORD = "";

    private final static List<String> INPUT_DATA = Arrays.asList(
            "Visual Studio Code for Javaは、Microsoftが提供するオープンソースのコードエディタVisual Studio Code上で、Javaプログラミング言語をサポートするための拡張機能です。Java開発者が効率的にコードを記述、ビルド、デバッグ、テスト、実行できる環境を提供します。Visual Studio Codeは多言語対応の軽量なテキストエディタであり、高い拡張性が特徴です。Java開発者にとっては、Visual Studio Code for Javaが優れた開発環境として利用できるでしょう。Visual Studio Code for Javaは、Java Development Kit (JDK)をインストールすることで使用できます。JDKはJavaプログラムをコンパイル、実行するための基本的なツールセットです。Visual Studio CodeでJavaプロジェクトを開始するには、JDKをインストールした後、Visual Studio Codeの拡張機能マーケットプレイスからJava Extension Packをインストールします。Java Extension Packには、Java言語サポート、デバッグ、テスト、プロジェクト管理などの機能が含まれています。Visual Studio Code for Javaの主な機能は以下のとおりです:1. シンタックスハイライト: Javaのコードに色付けを行い、可読性を向上させます。2. コード補完: コード入力中に可能性のあるコードを提案し、効率的にコードを記述できるようにします。3. コードナビゲーション: クラス、メソッド、変数へのジャンプや、定義の検索が容易になります。4. リファクタリング: コードの構造や名前を変更し、コードの品質を向上させる機能があります。5. デバッグ: ブレークポイントを設定し、ステップ実行や変数の監視などのデバッグ機能を利用できます。6. テスト: JUnitやTestNGなどのテストフレームワークをサポートし、テストの作成、実行、結果の表示ができます。7. プロジェクト管理: MavenやGradleなどのビルドツールをサポートし、プロジェクトの構成や依存関係の管理が行えます。8. Gitの統合: ソースコードのバージョン管理を行うGitとの統合があります。Visual Studio Code for Javaは、開発者の生産性を向上させる機能が豊富であり、Javaプロジェクトの開発に適した環境を提供します。また、Visual Studio Codeの拡張機能マーケットプレイスには、さまざまなJava関連の拡張機能がありますので、必要に応じて追加することができます。これらの拡張機能により、Java開発者はVisual Studio Codeを中心とした統合開発環境として利用できるでしょう。",
            "Azure App Service for Javaは、MicrosoftのクラウドプラットフォームAzure上でJavaアプリケーションをホスト、デプロイ、管理するためのフルマネージドプラットフォームです。Azure App Serviceは、ウェブアプリケーション、モバイルアプリ、API、およびその他のバックエンドアプリケーションの開発と実行に対応しており、Java開発者がアプリケーションを迅速にデプロイし、スケーリングすることができます。また、インフラストラクチャの管理を抽象化することで、開発者はアプリケーションのコードに集中できます。Azure App Service for Javaは、JDK(Java Development Kit)とWebサーバーを組み込んでおり、Tomcat、Jetty、JBoss EAPなどのJavaランタイムをサポートしています。さらに、Azure App Serviceは、CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)パイプラインの構築、カスタムドメインの設定、SSL証明書の管理、アプリケーションの監視と診断など、Javaアプリケーションのライフサイクル全体をサポートする機能を提供しています。",
            "Azure Container Appsは、MicrosoftのクラウドプラットフォームAzure上で、コンテナベースのアプリケーションをデプロイ、管理、スケーリングするためのフルマネージドサービスです。Azure Container Appsは、マイクロサービスアーキテクチャ、ウェブアプリケーション、バックエンドサービス、およびジョブを実行するアプリケーションに適しています。このサービスは、Kubernetesのようなコンテナオーケストレーションプラットフォームを抽象化し、開発者がインフラストラクチャの管理やスケーリングから解放され、アプリケーションのコードに集中できるようになります。Azure Container Appsは、Dockerコンテナイメージを使用してアプリケーションをデプロイし、自動スケーリング、ローリングアップデート、自動復元などの機能を提供します。また、Azure Container Appsは、プラットフォームに依存しないため、どのプログラミング言語やフレームワークでも対応しています。開発者は、Azureポータル、Azure CLI、またはGitHub ActionsなどのCI/CDパイプラインを使用して、アプリケーションを簡単にデプロイできます。セキュリティ面では、Azure Container Appsは、ネットワーク分離、プライベートエンドポイント、Azure Active Directory(AAD)統合などの機能を提供し、アプリケーションの安全性を保証します。また、アプリケーションの監視と診断をサポートする機能も提供されており、Azure MonitorやAzure Application Insightsといったツールを利用して、アプリケーションのパフォーマンスや問題の特定が可能です。",
            "Azure Cosmos DBは、Microsoftのグローバル分散マルチモデルデータベースサービスであり、低遅延、高可用性、および高スループットを提供します。Cosmos DBは、NoSQLデータベースであり、キー・バリュー、ドキュメント、カラムファミリー、グラフといった複数のデータモデルをサポートしています。このフルマネージドサービスは、様々なアプリケーションに対応し、ウェブ、モバイル、IoT、ゲームなどの開発に利用できます。Azure Cosmos DBの主要機能は、以下の通りです。グローバル分散: データを複数の地理的リージョンに自動的にレプリケートし、高可用性と低遅延を実現します。水平スケーリング: パーティションキーを使用して、データを複数の物理パーティションに分割し、スループットとストレージ容量を柔軟にスケーリングできます。5つの整合性モデル: グローバル分散アプリケーションの整合性要件に応じて、強い整合性からイベンチャル整合性までの5つの整合性モデルを選択できます。リアルタイムアナリティクス: Azure Synapse AnalyticsやAzure Functionsと統合し、リアルタイムのデータ処理と分析を実現します。また、Azure Cosmos DBは、複数のAPIを提供しており、SQL API、MongoDB API、Cassandra API、Gremlin API、Table APIなど、開発者が既に使い慣れたAPIを使用して、アプリケーションを構築できます。データセキュリティ面では、Cosmos DBは暗号化、ネットワーク分離、アクセス制御などの機能を提供し、データの保護を確保します。さらに、Azure MonitorやAzure Application Insightsを使用して、データベースのパフォーマンスや問題の特定を行うことができます。",
            "Azure Kubernetes Service (AKS) は、マイクロソフトが提供する Kubernetes クラスター管理サービスで、コンテナ化されたアプリケーションのデプロイ、スケーリング、運用を簡単にすることができます。AKS は、マネージド型の Kubernetes サービスであり、インフラストラクチャの管理やアップデートなどの面倒な作業を自動化することで、開発者はアプリケーション開発に集中することができます。AKS は、エンタープライズ向けのセキュリティ、監視、運用管理機能を提供し、DevOps のパイプラインとの統合も容易です。また、Azure の他のサービスとの連携も可能で、柔軟なアプリケーション開発を支援します。AKSの主な機能と利点は以下の通りです。1. クラスターのプロビジョニングとスケーリング: AKSは、クラスターのインフラストラクチャ管理を自動化し、必要に応じてノードの追加や削除ができます。これにより、リソースの適切な使用と効率的な運用が可能になります。2. セキュリティとアクセス制御: AKSは、組み込みのAzure Active Directory(AD)統合を提供し、ロールベースのアクセス制御(RBAC)を使用して、クラスターへのアクセスをセキュアに管理できます。3.CI/CDパイプラインとの統合: AKSは、Azure DevOpsやJenkinsなどのCI/CDツールと統合し、アプリケーションのビルド、テスト、デプロイを自動化できます。4. モニタリングとログ: AKSは、Azure MonitorやPrometheus、Grafanaなどの監視ツールと統合し、クラスターのパフォーマンスやリソース使用状況を監視できます。また、ログはAzure Log Analyticsを通じて一元管理できます。5. ネットワーキングとストレージ: AKSは、Azure Virtual Networks(VNet)を使用して、プライベートネットワーク内でクラスターを実行できます。また、Azure StorageやAzure Disksを使用して、永続データストレージを提供します。6. Azureの他のサービスとの連携: AKSは、Azure FunctionsやAzure Cosmos DBなどのAzureサービスと連携し、アプリケーションの機能を拡張できます。これらの機能により、AKSは開発者がアプリケーションの開発に集中し、インフラストラクチャの管理や運用の負担を軽減します。また、エンタープライズ向けのセキュリティ、監視、運用管理機能が提供されているため、安心して利用することができます。",
            "Azure Cognitive Serviceは、マイクロソフトが提供するAI機能を統合したクラウドベースのサービスで、アプリケーションやウェブサイト、ボットに簡単に人工知能機能を追加できます。ディープラーニングや機械学習の専門知識がなくても、APIを介してこれらの機能を利用できます。Azure Cognitive Serviceは、以下の5つのカテゴリに分かれています。Vision: 画像や動画を解析し、顔認識、画像認識、光学式文字認識(OCR)などの機能を提供します。コンピュータービジョン、カスタムビジョン、フェイスAPI、フォーム認識器、ビデオインデクサーなどが含まれます。Speech: 音声認識、音声合成、音声翻訳などの音声関連の機能を提供します。スピーチサービス、音声翻訳、スピーカー認識が含まれます。Language: 自然言語処理(NLP)機能を提供し、テキスト解析、機械翻訳、文書の要約、キーワード抽出などができます。テキスト分析、言語理解(LUIS)、QnAメーカー、翻訳が含まれます。Decision: 意思決定や推奨事項をサポートする機能を提供し、個々のユーザーに適したコンテンツやアクションを推奨できます。個別化、アノマリーディテクター、コンテンツモデレータが含まれます。Web Search: Bingの検索エンジンを利用した、ウェブ検索、画像検索、動画検索、ニュース検索、地図検索などの機能を提供します。Bing Web Search API、Bing Image Search API、Bing Video Search API、Bing News Search API、Bing Maps APIが含まれます。これらのAI機能を組み合わせることで、ユーザーエクスペリエンスを向上させ、アプリケーションやサービスの価値を高めることができます。また、Azure Cognitive Serviceは、プライバシーとセキュリティにも配慮されており、企業や開発者が安心して利用できるようになっています。",
            "Azure Container Instances (ACI)は、マイクロソフトが提供する、コンテナを素早く簡単にデプロイできるサービスです。仮想マシンやオーケストレーションの管理をせずに、アプリケーションのコンテナを実行できるため、開発者はインフラストラクチャの管理にかかる手間を削減できます。ACIは、秒単位の課金が可能で、リソースの使用量に応じてコストが発生します。主な特徴と利点は以下の通りです。シンプルで迅速なデプロイメント: ACIは、Dockerコンテナイメージを使用して、短時間でコンテナをデプロイできます。また、ACIで実行されるコンテナは、DockerコマンドやKubernetesクラスタと互換性があります。オペレーティングシステムの管理が不要: ACIは、ホストOSの管理やアップデートの手間を省き、開発者はアプリケーションの開発と運用に集中できます。シームレスなスケーリング: ACIは、コンテナの数を柔軟にスケーリングでき、負荷に応じてリソースを増減させることができます。セキュリティ: ACIは、Azureのセキュリティ機能を利用して、コンテナとデータの保護を実現します。また、ネットワークのアイソレーションも提供しています。用途に応じた柔軟なリソース割り当て: ACIでは、CPUとメモリを個別に割り当てることができ、アプリケーションの要件に応じてリソースを最適化できます。イベント駆動型のコンテナ実行: ACIは、Azure FunctionsやLogic Appsなどのサービスと統合して、イベント駆動型のコンテナ実行が可能です。これらの特徴により、Azure Container Instancesは、ショートタームのワークロードやバッチ処理、開発・テスト環境など、さまざまなシナリオで効果的に利用できます。また、AKSと組み合わせることで、オーケストレーション機能を活用したコンテナ管理も実現できます。",
            "Azure Data Lake Storage (ADLS)は、マイクロソフトが提供する大規模なデータレイクソリューションで、ペタバイト規模のデータを効率的に格納、処理、分析できるように設計されています。ADLSは、Azure Storageの一部であり、非構造化データや半構造化データ、構造化データを一元的に管理し、ビッグデータ分析や機械学習、リアルタイム分析などの高度な分析を実現します。ADLSの主な特徴と利点は以下の通りです。スケーラビリティ: ADLSは、ペタバイト規模のデータを格納できる高いスケーラビリティを提供し、データの増大に柔軟に対応できます。パフォーマンス: ADLSは、データの大量読み込みや書き込みに最適化されたパフォーマンスを提供し、ビッグデータ処理やリアルタイム分析に適しています。セキュリティとコンプライアンス: ADLSは、データの暗号化、アクセス制御、監査ログなどのセキュリティ機能を提供し、企業のコンプライアンス要件に対応できます。高い互換性: ADLSは、Hadoop Distributed File System (HDFS)と互換性があり、既存のHadoopエコシステムやApache Spark、Azure Databricksなどのビッグデータ分析ツールと連携できます。階層型ストレージ: ADLSは、ホット、クール、アーカイブの3つのストレージ階層を提供し、データのアクセス頻度に応じて最適なコストパフォーマンスを実現します。データ湖とオブジェクトストレージの統合: Azure Data Lake Storage Gen2は、ADLSとAzure Blob Storageを統合し、大規模なデータ湖とオブジェクトストレージの利点を兼ね備えたソリューションを提供します。Azure Data Lake Storageは、企業が大量のデータを効率的に管理し、ビッグデータ分析や機械学習などの高度なデータ処理を実現するための強力なプラットフォームです。これにより、企業はデータの価値を最大限に活用し、ビジネスインサイトの獲得や意思決定の改善を実現できます。",
            "Azure Blob Storageは、マイクロソフトが提供するオブジェクトストレージサービスで、大量の非構造化データを格納・管理できるクラウドベースのソリューションです。テキスト、バイナリデータ、画像、動画、ログファイルなど、あらゆるタイプのデータを安全かつスケーラブルに保存できます。主な特徴と利点は以下の通りです。1. スケーラビリティ: Azure Blob Storageは、ペタバイト規模のデータを格納できる高いスケーラビリティを提供し、データの増大に柔軟に対応できます。2. パフォーマンス: Azure Blob Storageは、データの読み込みや書き込みのパフォーマンスが高く、大量のデータを迅速に処理できます。3. 階層型ストレージ: Azure Blob Storageは、ホット、クール、アーカイブの3つのストレージ階層を提供し、データのアクセス頻度に応じて最適なコストパフォーマンスを実現します。4. セキュリティとコンプライアンス: Azure Blob Storageは、データの暗号化、アクセス制御、監査ログなどのセキュリティ機能を提供し、企業のコンプライアンス要件に対応できます。5. グローバルアクセス: Azure Blob Storageは、マイクロソフトのAzureデータセンターを利用し、世界中から高速かつ安全にデータにアクセスできます。6. 統合と互換性: Azure Blob Storageは、Azure Data Lake Storage Gen2や他のAzureサービス、オンプレミスシステムと連携が可能で、データの一元管理や分析を実現します。Azure Blob Storageは、ウェブアプリケーション、バックアップ、アーカイブ、ビッグデータ分析、IoTデバイスなど、さまざまなシナリオで効果的に利用できます。これにより、企業はデータの価値を最大限に活用し、ビジネスインサイトの獲得や意思決定の改善を実現できます。");

    private OpenAIClient client;

    public VectorTest() throws IOException {
        Properties properties = new Properties();
        properties.load(this.getClass().getResourceAsStream("/application.properties"));
        OPENAI_API_KEY = properties.getProperty("azure.openai.api.key");
        OPENAI_URL = properties.getProperty("azure.openai.url");
        POSTGRESQL_JDBC_URL = properties.getProperty("azure.postgresql.jdbcurl");
        POSTGRESQL_USER = properties.getProperty("azure.postgresql.user");
        POSTGRESQL_PASSWORD = properties.getProperty("azure.postgresql.password");

        client = new OpenAIClientBuilder()
                .credential(new AzureKeyCredential(OPENAI_API_KEY))
                .endpoint(OPENAI_URL)
                .buildClient();
    }

    public static void main(String[] args) {
        VectorTest test;
        try {
            test = new VectorTest();
            // DB へのインサートは一度だけ実行する
            // test.insertDataToPostgreSQL();

            // DB に登録されているデータに対して、ベクトル検索で類似度ドキュメントを取得する
            test.findMostSimilarString("Azure Blob について教えてください");
        } catch (IOException e) {
            LOGGER.error("Error : ", e);
        }
    }

    /**
     * テキスト・エンべディングの検証サンプル (text-embedding-ada-002)
     */
    private List<Double> invokeTextEmbedding(String originalText) {
        EmbeddingsOptions embeddingsOptions = new EmbeddingsOptions(Arrays.asList(originalText));
        var result = client.getEmbeddings("text-embedding-ada-002", embeddingsOptions);
        var embedding = result.getData().stream().findFirst().get().getEmbedding();
        return embedding;
    }

    private void insertDataToPostgreSQL() {
        try (var connection = DriverManager.getConnection(POSTGRESQL_JDBC_URL, POSTGRESQL_USER, POSTGRESQL_PASSWORD)) {
            var insertSql = "INSERT INTO TBL_VECTOR_TEST (id, embedding, origntext) VALUES (?, ?::vector, ?)";

            for (String originText : INPUT_DATA) {
                // テキスト・エンべディングを呼び出しベクター配列を取得
                List<Double> embedding = invokeTextEmbedding(originText);
                // 短時間に大量のリクエストを送るとエラーになるため、10秒間スリープ
                TimeUnit.SECONDS.sleep(10);

                PreparedStatement insertStatement = connection.prepareStatement(insertSql);
                insertStatement.setObject(1, UUID.randomUUID());
                insertStatement.setArray(2, connection.createArrayOf("double", embedding.toArray()));
                insertStatement.setString(3, originText);
                insertStatement.executeUpdate();
            }
        } catch (SQLException | InterruptedException e) {
            LOGGER.error("Connection failure." + e.getMessage());
        }
    }

    public void findMostSimilarString(String data) {
        try (var connection = DriverManager.getConnection(POSTGRESQL_JDBC_URL, POSTGRESQL_USER, POSTGRESQL_PASSWORD)) {
            // ユーザが検索したい文字列をテキスト・エンべディングを呼び出しベクター配列を作成
            List<Double> embedding = invokeTextEmbedding(data);
            String array = embedding.toString();
            LOGGER.info("Embedding: \n" + array);

            // ベクター配列で検索 (ユーザーが入力した文字列と最も近い文字列を検索)
            String querySql = "SELECT origntext FROM TBL_VECTOR_TEST ORDER BY embedding <-> ?::vector LIMIT 1;";
            PreparedStatement queryStatement = connection.prepareStatement(querySql);
            queryStatement.setString(1, array);
            ResultSet resultSet = queryStatement.executeQuery();
            while (resultSet.next()) {
                String origntext = resultSet.getString("origntext");
                LOGGER.info("Origntext: " + origntext);
            }
        } catch (SQLException e) {
            LOGGER.error("Connection failure." + e.getMessage());
        }
    }
}

実装上のポイント 1

private final static List<String> INPUT_DATA と言う文字列のリストを定義しています。
このリストの中には、下記のサービスに関する説明を、文字配列のリストとして保存しています。上記でも申し上げましたが、改行文字が含まれる場合正しい結果が得られない可能性がある為、全ての改行文字を空白文字に置き換えています。

  1. Visual Studio Code
  2. Azure App Service for Java
  3. Azure Container Apps
  4. Azure Cosmos DB
  5. Azure Kubernetes Service
  6. Azure Cognitive Service
  7. Azure Container Instances
  8. Azure Data Lake Storage
  9. Azure Blob Storage
実装上のポイント 2

下記の invokeTextEmbedding メソッドの中から Azure OpenAI の Embedded モデルを呼び出しています。
このメソッドに文字列を与える事で、結果として浮動小数の List が返ってきます。

    private List<Double> invokeTextEmbedding(String originalText) {
        EmbeddingsOptions embeddingsOptions = new EmbeddingsOptions(Arrays.asList(originalText));
        var result = client.getEmbeddings("text-embedding-ada-002", embeddingsOptions);
        var embedding = result.getData().stream().findFirst().get().getEmbedding();
        return embedding;
    }
実装上のポイント 3

下記のメソッドは、事前に用意した文字列の List (INPUT_DATA) から、一つずつ要素を取り出して、Azure OpenAI の Embedded を呼び出し、多次元配列(ベクター)を受け取った後、DB に対して保存しています。
この処理は、テスト用のデータ挿入なので、一度だけ実行してください。

    private void insertDataToPostgreSQL() {
        try (var connection = DriverManager.getConnection(POSTGRESQL_JDBC_URL, POSTGRESQL_USER, POSTGRESQL_PASSWORD)) {
            var insertSql = "INSERT INTO TBL_VECTOR_TEST (id, embedding, origntext) VALUES (?, ?::vector, ?)";

            for (String originText : INPUT_DATA) {
                // テキスト・エンべディングを呼び出しベクター配列を取得
                List<Double> embedding = invokeTextEmbedding(originText);
                // 短時間に大量のリクエストを送るとエラーになるため、10秒間スリープ
                TimeUnit.SECONDS.sleep(10);

                PreparedStatement insertStatement = connection.prepareStatement(insertSql);
                insertStatement.setObject(1, UUID.randomUUID());
                insertStatement.setArray(2, connection.createArrayOf("double", embedding.toArray()));
                insertStatement.setString(3, originText);
                insertStatement.executeUpdate();
            }
        } catch (SQLException | InterruptedException e) {
            LOGGER.error("Connection failure." + e.getMessage());
        }
    }
実装上のポイント 4

最後に DB に保存されている情報と、ユーザから入力された情報を比較し、最も関連性の高いドキュメントを見つけます。

    public static void main(String[] args) {
        VectorTest test;
        try {
            test = new VectorTest();
            // DB に登録されているデータに対して、ベクトル検索で類似度ドキュメントを取得する
            test.findMostSimilarString("Azure Blob について教えてください");

今回のサンプルでは、上記のように main() メソッドの中で 「Azure Blob について教えてください」 と言う文字を入力しています。
そして、この文字も invokeTextEmbedding(data); を呼び出して多次元配列を作成している点にご注意ください。

その多次元配列を下記のクエリに渡しています。

SELECT origntext FROM TBL_VECTOR_TEST ORDER BY embedding <-> ? LIMIT 1;"

上記では、LIMIT 1と記述していますので、最も関連性の高いドキュメントだけが出力されています。複数の結果を返したい場合は、この値を変更してください。

さらに、<-> と記載している箇所は変更が可能です。PostgreSQL の pgvector では、下記の3種類の演算子を指定して類似度を計算する事ができるようになっています。必要に応じて演算子を変えてください。

演算子 説明
<-> ユークリッド距離 : n 次元空間内の 2 つのベクトル間の直線距離を測定
<#> 線型代数学における内積
<=> コサイン類似性 : 2 つのベクトル間の角度のコサイン

ユークリッド距離は n 次元空間内の 2 つのベクトル間の直線距離を測定し、余弦類似度は 2 つのベクトル間の角度の余弦を測定します。

クエリーの結果は、オリジナルのテキストを返すように実装しています。

    public void findMostSimilarString(String data) {
        try (var connection = DriverManager.getConnection(POSTGRESQL_JDBC_URL, POSTGRESQL_USER, POSTGRESQL_PASSWORD)) {
            // ユーザが検索したい文字列をテキスト・エンべディングを呼び出しベクター配列を作成
            List<Double> embedding = invokeTextEmbedding(data);
            String array = embedding.toString();
            LOGGER.info("Embedding: \n" + array);

            // ベクター配列で検索 (ユーザーが入力した文字列と最も近い文字列を検索)
            String querySql = "SELECT origntext FROM TBL_VECTOR_TEST ORDER BY embedding <-> ?::vector LIMIT 1;";
            PreparedStatement queryStatement = connection.prepareStatement(querySql);
            queryStatement.setString(1, array);
            ResultSet resultSet = queryStatement.executeQuery();
            while (resultSet.next()) {
                String origntext = resultSet.getString("origntext");
                LOGGER.info("Origntext: " + origntext);
            }
        } catch (SQLException e) {
            LOGGER.error("Connection failure." + e.getMessage());
        }
    }

このように、多次元配列のベクトルを利用する事で、関連性の高いドキュメントを見つけ出す事ができます。
このような、ユースケースがある場合は、どうぞお試しください。

参考情報

下記に参考情報を記載します。必要に応じてご覧ください。

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