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【個人開発】開発プロセスが何より大事だった ~ タグ1つでブログを収益化できる投げ銭サービス ~

Last updated at Posted at 2020-10-21

はじめに

タグ1つでブログを収益化できる投げ銭サービスを支える技術 の続きです。

plog を先日リリースしました。
plogタグ1つでブログを収益化できる投げ銭サービスです。

plog.png

このように、自分のブログに2行のタグを記載するだけで、「購入して続きを読む」というボタンを表示する事ができます。
購読者はが、「購入して続きを読む」ボタンを押して、決済が完了すると購入者にしか見れない文章が表示されるようになります

plogをリリースするまでの挫折

plogをリリースするまでに、5つほどwebサービスのアイディアがあり、
進めていましたが、ステルス状態で終了したり、開発半ばにして断念したりなど、とても遠回りしたなと今では感じています。

そして振り返ると、開発プロセスを意識し、正しく進めていくことが、無駄も少なく良い物作りができる重要な要素だと思い、こちらにまとめることにしました。
※ こちらは現状私が良いと思っている考えで、数ヶ月後はアップデートされていると思います。

開発プロセスとは?

色々考え方があると思いますが、
**「未知なる山を登る上での通過点」**と自分は捉えています。

山に登時、まず準備しますよね?
そして登り始めて一気に頂上までは行けないので、通過点で休憩したり、このまま登るべきか考えたりすると思います。
開発も同じで、アイディアにすぐ飛びついても良いものはできないです。
ニーズはあるのか? 誰の何の課題を解決するのか? 開発も通過点を通っていくものだと考えています。

その通過点は、色々考え方や情報ががありますが、自分はPSFとPMFの考え方がとてもしっくりきています。

PSF (Problem Solution Fit)

この開発フェーズで達成(Fit)するべき事は、
「顧客がお金を払ってでも解決したい課題であり、その課題に対して適切な解決策であること」
です。

Problem Fit

お金を払ってでも解決したい課題でないと、どんなに優れた解決策でも顧客はお金を払いません。
Autifyの方、↓こちらの記事がとても参考になりました。
顧客のBurning needsを解決する

haironfire-1.gif
出典

髪の毛が燃えていたら、お金を払ってでも今すぐ消したいですよね?

plogの解決するべき課題は、**「ブロガーの発信する情報が適切な価値になっていない事」**です。

具体的にはもともとこのざっくりした課題が自分自身にあったことに加えて、
最近、ブロガーの記事の文末に**「ここから先はnoteで有料販売しています。そちらで購入して続きを読んでください。」**というのを見かける機会が何度もありました。

そこで、ブロガーにとっての具体的な課題は以下なのではないかと感じました。

  • せっかく自分のブログまできてもらってるのに、課金してもらうためにnoteへ遷移させるという面倒な手段をとっている
  • そしてnote上で15%と決して低くない手数料を払っている

そこで**「ブロガーは自分の今使っているブログで低い手数料で有料記事を作りたい」というニーズがあるのではないか?**と仮説(課題)が生まれました。

つまり、このフェーズでは誰のどんな課題を解決しようとしているのかが明確になっている必要があります。

課題を見つけるために、Twitterでの愚痴から考えたり、既存サービスを調査したり、仮説を元にヒアリングをしたりする事が有効かと思います。

Solution Fit

次に、その明確になった課題に対しての、解決策が適切である必要があります。

髪の毛が燃えているときに、Amazonで水を頼む解決策を提示しても全くの無意味ですよね?

ここでは、課題や顧客が明確になっていればなるほど、アイディアも出てくると思います。
また、その思いついたアイディアに熱狂してしまい、目的を見失いやすいポイントでもあります。

ここでするべきは、解決するべき課題を抱えているペルソナに近い人にヒアリングさせてもらったり、
仮説をぶつけて検証していくしかないと思います。顧客の声が事実です。自分の思いついたアイディアは事実ではないです。

plogでは、私自身が課題を抱えていたペルソナの1人なので、
自分の原体験や、課題をベースに仮説を立てて、同じ課題を持っていそうな友人にヒアリングを行い解決策の検証を進めました。

ヒアリングや原体験を通して**「有料記事を書けるプラットフォームに依存せず、低い手数料で有料記事を作れること」**が適切な解決策だと判断しました。

Problem Fitで記載した「ブロガーは自分の今使っているブログで低い手数料で有料記事を作りたい」という課題を解決できていると思います。

Product Market Fit

この開発フェーズで達成(Fit)するべき事は、
「顧客が望んでいるプロダクト(解決策)になっていて、そのプロダクトを受け入れてくれる市場があること」
です。

Product Fit

PSFのフェーズで誰のどんな課題か、そして適切な解決策であることは検証済みです。
PSFを蔑ろにしてProductを開発してもよくわからない物ができてしまうので、この段階でPSFが必ず達成している事は忘れないでください。

解決策をプロダクトとして実現できている必要があります。
解決策がどんなに素晴らしい物でも、作るのが難しかったり技術的に不可能なことを実現しようしてもProduct Fitは実現しません。

そして、ちょっとした機能を作るとしても、ログイン機能や、セキュリティ、デザイン色々なことを最初の段階でProductに求めてしまいます。
だからこそ、MVP (Minimum Viable Product)を目指すべきです。

無駄を削ぎ落とした、本当に必要な機能、つまり have toではなく、must haveである機能のみをMVPに押し込めるべきです。

顧客の声をしっかり聞いていても、実物ができると、思ったものと違うとなる可能性も大いにあります。
なので、ここもステルスでペルソナ数人に実際に使ってもらって、本当にProduct Fitしているか検証する必要があります。

plogの場合、管理画面もなく、最初はメールでHTMLタグを送るだけのProductとしていましたが、
使いずらさなどから、ピポッドしていき、今のMVPに行き着きました。

Market Fit

次に、そのプロダクトを受け入れてくれる市場があるかです。
これは、PSFの段階で、市場規模の大きさなどはある程度調査していても良いと思います。

狭すぎる課題を解決するプロダクトだと、そのペルソナにプロダクトが浸透しても市場規模が小さすぎるとスケールしません。
個人開発ではそこまで考える必要もないかもしれませんが、Start upなプロダクトを作りたい場合は、
しっかり市場規模があり、その市場がプロダクトを受け入れてくれることを検証しなければなりません。

実際にここは、まだ自分自身仕事や、個人開発でも経験したことがないので分かりませんが、
Market Fitした時は、demoの問い合わせが殺到したり、もう肌感としてもわかるらしいです。

Growth

PMFを達成して、やっとここからGrowthさせていくフェーズになります。
いかに速くその市場へプロダクトを届け成長するかがポイントになってきます。

KPIマネジメントしたり、広告CM売ったりすると思いますが、ここも私自身がちゃんと経験したことがないため割愛します。

個人開発レベルだと、PSFとProduct Fit程度である程度良いものは作れるのかなと思っています。

よくありがちな間違った開発プロセス

次に、PSFやPMF、そしてそれを意識していなかった時の、陥った失敗についてまとめておきます。
書き出すとありすぎるので、ここでは重要だと思う5つに絞ります。

アイディアに熱狂する

何か作りたいな・・・と思った時、こんなのあったら面白そう!!!とか
世界で初めて発見したアイディアなんじゃないか?と、誰もが思ったことがあると思います。

課題から始まっていないアイディアでうまくいく事は凡人にはないと思ってます。

解決するべき課題がフワッとしている

アイディアベースでスタートした開発の時は、決まって解決するべき課題がフワッとしていました。
誰のどんな課題を解決するの?という質問には、えーっと。。。。と考え込んでから答えるような感じです。

ここが明確になっていないと、プロダクトを作っても広告さえ打てないです。
誰に打てば良いのかがわからないから・・・

いきなりコードを書き始める

エンジニアだとやはりコードがかけてしまうので、とりあえず作っちゃえ!となりやすいと思います。
自分も、何度もいきなりコードを書くのは良くないと思っても、気付いたらコードを書いています。

ちゃんとPSFを達成せずに、書いたコードは今はほぼ残っていないです。

顧客の声を聞かない

自分が思いついたり、発見した事は全て仮説です。
それを事実にするために顧客へのヒアリングがあります。

仮説と事実を混在してしまうと、これもまた良くわからない物ができてしまいます。
なので、常に顧客の声に耳を傾ける必要があります。

最後に

今の自分が良いと思う開発プロセスと、陥りやすいミスについてまとめました。
個人開発を通してとても多くのことが学べたのは本当によかったです。

plog をこれからもっと良い物にしていけるように頑張ります!

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