はじめに
この記事では、月刊ロジスティクス・ビジネス「物流自動制御のための正しいデータ管理」を読んで、自分が考えたことを書いています。
物流関係者(WMS開発者や物流企業のIT系担当者の方々)や、物流現場の実情やWMSに少し興味があるなという方にぜひ読んでいただきたいです。
後述の自己紹介にもありますが、筆者はエンジニア業務未経験のため、倉庫側(WMSのユーザー側)としての視点からの意見が多くなっていると思います。
読んだ記事について
誌名:月刊ロジスティクス・ビジネス 2022年5月1日発行 第22巻2号 p.50-52
記事タイトル:物流自動制御のための正しいデータ管理
著者名:シーオス 松島 聡 代表 今井義徳 執行役員
自己紹介
2022年に株式会社ダイアログに入社し、5月よりエンジニアチームに配属された社会人2年目の者です。
ダイアログではWMS(倉庫管理システム)を切り口に、物流業界のIT化やDX化のための事業を展開しています。
私は前職で物流倉庫内での事務管理業務を行っていたため、エンジニア経験ゼロからのスタートです。そのため、現在は研修などを通して知識をインプットしています。
エンジニアとしての視点はまだあまり持てないかもしれませんが、前職での経験も活かして、今回の記事を書いていきたいと思います。
記事を読んで考えたこと
読み終わった時、心に残ったこと
自動化や効率化のためのシステムの開発においては、今まで蓄積された実績データが重要である(機械学習における学習データとして活用できるため)
=> 活用できる実績データを蓄積するためには、データの標準化やそのためのクレンジングが重要である
ということが、この記事を読んで特に強く心に残りました。
物流倉庫から標準化されたデータを取得するためには
自分の考えとして、倉庫の作業員やデータ登録者が標準化データを入力しやすいようなWMS(=倉庫管理システム)の仕様の構築が必要だと思います。
この視点から色々と考えていきます。
データが標準化されていないと感じた体験談
前職で用いていたWMSでも、貨物の入庫登録やマスタ登録の際にさまざまな登録項目があったが、入力の仕方が統一化されていないことが多かった気がします。
例えば、
- 備考欄などの文字列として入力すべき項目に、ロケーション番号や商品管理番号などの数値や英数字を入れてしまう
- 単位の表記がバラバラ
- 半角や全角が統一化されていない ・・・etc
などがあリました。この原因としては、
- 荷主や商品によって登録するデータ項目が異なり、標準の登録項目では入力しきれない場合に仕方なく備考欄や他の入力項目に様々な入力形式でデータ入力をしてしまう
- 単位が手入力の項目がある
- 半角でも全角でも登録できてしまう項目がある
というような問題があると思います。
この問題は、見づらさや管理のしずらさからミスに繋がる可能性があるのはもちろんのこと、実績データを機械学習の学習データにするなどの、データの更なる活用を進めていく上での足かせとなってしまうはずです。
標準化データを蓄積するにはどのようなWMSが良いのか
- あらかじめ決められた入力形式でないと確定ができないようにする
- 商品マスタ登録で管理単位登録を必須にして、入庫登録の際はマスタの単位情報が自動で入るようにする
- 入力項目を簡単に増やせるようにする(倉庫または荷主側で項目をセレクトできるような仕組み)
一例ですが、このような方法があるのではないでしょうか。
今後、自分が意識したいこと
これらのことを踏まえて、さらなる物流DXを推進していくために、標準化されたデータ入力を登録者が自然と行えるようなWMSの仕様や制御を意識して、開発ができるようになりたいと思いました。
また、WMSの開発だけでなく、蓄積されたデータをどのように活用していくかについても考えていくことも重要だと改めて気づくことができました。